アメリカ金融バクチ経済学の創始者で、98歳で死んだ極悪人、ミルトン・フリードマン。
フリードマンは『選択の自由』(1980年)という本で一世を風靡した。
アメリカのレーガノミックス(レーガン政権の政策)やイギリスのサッチャー政権の経済政策の理論的支柱ともなった。
売国小泉純一郎政権の「構造改革」にも、このフリードマンの経済学が唱えられた。
「自由競争と市場原理のすばらしさ」と説き、「規制撤廃」と「小さな政府」を唱導した。
ところが、これらは大ウソであった。
フリードマンの理論そのものが、悪質なグローバリスト・モデルの一部であった。
その典型が南米・チリの悪名高きアウグスト・ピノチェト軍事独裁政権である。
アメリカは、チリを自由主義改革の実験場にした。
フリードマンの思想を支持する学者やエコノミストを教育係として送り込み、アメリカにとって利益になるように経済構造改革を実行した。
このあと日本で、小泉・竹中平蔵を使って実践している。
(もちろん背後にはデイビッド・ロックフェラーがいる)
東欧諸国でも、ソビエトの崩壊以降、アメリカの手助けで「民主化=市場経済化=資本主義化」していく。
フリードマンのマネタリスト理論をジェフリー・サックスやラリー・サマーズを介して導入した結果、旧東欧諸国は、貧しいまま、アメリカの属国群の中に組み入れられていった。
私たちはミルトン・フリードマンに大きく騙されたのである。
いまや、強くフリードマンは批判され、金融経済思想としてケインズ・モデル(ケインジアン政策)が一気に大きく世界中で復活している。
ミルトン・フリードマンは、金融の先物市場という理論を仕立て上げて、デリバティブという金融商品を取引する市場をつくった。
このデリバティブ市場の現在の総本山が、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)である。
(ヤラセと八百長が行われている)
そこを率いるレオ・メラメッド(75歳)というフリードマンの弟子が、巨大な世界的金融バブル活動の胴元である。
シカゴ・マーカンタイル取引所は、110年の伝統を持っている。
ここでは豚肉から金、原油、そして各国の通貨から株式の指標取引まで、すべて先物市場で売買されている。
危険な金融バクチはすべてここで行われていると言っても過言ではない。
だから彼らは、暴力団(博徒)が開いた賭場の胴元のような人々だ。
CMEは、石油や金などの鉱物資源と農作物(穀物)の先物市場の他に、株や金利のスワップも、為替(通貨)のスワップ取引もするし、オプション取引もする。
すべての穀物と、石油、天然ガスのエネルギー市場も操っている。
このシカゴの先物取引所で、本当に公正で透明な市場取引によってモノの価値(値段)がついているか、どうも疑わしい。
メラメッドたちが、市場で公正な取引のふりをして、商品(基本物資・コモディティ)だけでなく、あらゆる種類の金融商品を先物市場という道具を使って人為的に操作している。
地球上のすべての金融商品に先物市場を作って、それらを人為的に操り続けている。
市場を特定の人間たちが操るというのは、許すべからざることである。
今でもメラメッドはシカゴ・マーカンタイル取引所の名誉会長であり、まだ堂々としてかつ威張っている。
どうやら巨大なヤラセが世界の金融市場の頂点の処で行われている。
CMEは「公正なせり値をつける」場ではなくて、巨大な談合の場所であるらしい。
関係者たちは薄々気づいている。
【年次改革要望書 2 】
【年次改革要望書 1 】