意味合い薄い良い声と、中身のあるそこそこの声。

イタリアでイタリアオペラの、しかも喜劇をやるというのは外国人にとっては本当に難しいこと。


イタリア人にとって、イタリア語で歌われるオペラでも、字幕なしでは何を歌ってるかわからないのが普通。

もちろん歌い手の私たちは、言葉が明瞭に聞こえるように努めていますし、台本も勉強していますので、他の歌い手の言葉はちゃんと聞こえてきます。

ただ全く話を知らない、オペラに慣れていない方だと、たとえイタリア人であっても、ほぼ何言ってるかわからないみたいです。言葉も古いし、字列も独特ですしね。またソプラノだと実声から離れてしまうので、やっぱり内容を全て伝えるのは難しいです。



それでも、言葉に意味という息を吹き込んだ声と、なんとなくフレーズで意味を捉えている声では、差は歴然と見えてしまう。

声の問題も、案外、音楽の流れや言葉の意味合い、必要な息遣いなどを考えたら、自然に解決されてしまうってこと、実際に何度もあります。


とかね。

イタリア人の同僚と絡むと、よく考えさせられます。