ファンじゃなくても、音楽に興味がなくても、80年代を知らなくても、殆どの人が見たこと聴いたことがあるのがマドンナとマイケルだろう。
それってすごいことだと思う。
私はどちらかと言うとバンド系が好きだったから、彼らの魅力に気づかされたのは20代だったと思う。
でも高校生くらいの時に、友達のお父さんのコネでマイケルの東京ドーム公演に行ったことがあった。
席は後ろから数えた方が早いくらい後ろで、マイケルは米粒みたいに小さかった。
この「THIS IS IT」は50歳のマイケルが最後の公演のリハーサル風景をまとめたもので、監督はこのライブのプロデュースもつとめたケニー・オルテガさん。
最近は「ハイスクール・ミュージカル」を作り、その昔は「フットルース」を撮った人。音楽とダンス映画は任せとけな監督です。
映画が始まり、音楽が流れた途端、予想どおりのジレンマに襲われました。
音が抜群に良いのに、映画館だから
歌えないし、踊れない!!!!!!
でも、足が勝手にリズムをとってしまいました。後半は多分上半身も揺れていたはず(笑)
亡くなる直前185cmの彼の体重は40キロだったとか。
そして50歳。
なのに、世界中からオーディションで選ばれたダンサーよりも抜群のキレ、抜群のリズム感、しなやかさ。
もともとマイケルは筋肉質じゃないのにすごい踊りをするのが不思議だったけど、若いダンサーの鍛えあげられた筋肉を嘲笑うかのようでした。
私はダンスのこと詳しくないけど、観ていて思ったのは、
多分、マイケルが作ったスタイル、動きだから誰も越えられないんだと。
マドンナがMTVのスピーチで
「彼ほどオリジナルで斬新でユニークな動きを考え出した人はいない。あんな人はもう二度と出てこない」
そう言ってた意味がわかりました。
3回くらい泣いてしまいました。
歌にも感動したけど、あんなに優しい人とは知らなかった。
リハーサル風景であんなにすごいなら、公演が実現してたらどんなだったろう。
(たしか)一番安くてもチケット代5万円。それでも安いと思うほど曲目も演出もスケールもすごい!
マイケルを神のように崇拝するファンの気持ちはイマイチ解らんと思ってましたが、
ちょっと解る気がしました。
整形や奇行やスキャンダルで有名なマイケルではなく、
KING OF POPのマイケルが観れました。
「観客を日常から連れ出そう。そして愛の素晴らしさを思い出してもらおう」
スタッフと円陣を組んでそう言ったマイケルが、愛する人が側にいない状態で悲しい亡くなり方をしたのが、堪らなく寂しい。
家に帰って92年の「Live in ブカレスト」のDVDを観ながら歌って踊りまくりました。