母は料理も苦手だった。
複雑な家庭環境で生きること優先で、きちんと教えてもらったことがないのだと思う。
幼稚園に通っていた時、お弁当をあけると卵焼きとごはんのみだった。
おかずを買うお金もなかったのだと思う。
夕食が塩おにぎりのみの時もあったし。休日の昼は具なしインスタントラーメン。
お金がある日も、同じメニュー(焼肉のたれで野菜や肉を炒めたやつ)が多かったので、
給食や友達の家で初めて見る食材や食べ物を知ることが多かった。
だけど、私は小さい頃から、小太りだった。
炭水化物多めで、栄養バランスがわるすぎたせいだと思う。
所得が低いほうが痩せるのではなく、肥満の割合が高いらしい。記事で見た。
幼いながらにそのお弁当が恥ずかしくて、ある程度食べてわからなくなるまで、ふたでなんとなく隠しながら食べた。
他にもおかずありましたよーという雰囲気を出しながら。
おかずがあるときも、卵焼きと市販のミートボールとかが多かった。
そして、色どりは気にされたことないので、茶色ばかりのおかず。
汁物っぽいおかずとか関係なくて、
おかずから出る汁物がまざってしまって、幼いながら、激マズな思い出があり、
それ以来、お弁当が苦手だ。
市販の弁当は大丈夫なのに、手作りが苦手。自分で作る弁当もおいしく感じない。
中学は給食がないので、コンビニでおにぎりやパンを買うほうが多かった。
基本、手作りお弁当の子ばかりで、毎日市販だと目立つので、自分で弁当も作る。
自分で作った弁当も自信がなく、冷食ばかりだし、隠してしまう癖が抜けない。
高校の時も、みんなお母さんの手作りで、おいしそうだった。
うらやましかった。
社会人になってからも昼食は、安いから、コンビニの菓子パンばかりだった。
心配された母世代の同僚から、こどもの分のついでにと、私にお弁当を作ってくれたりした。そのお弁当はとてもおいしかった。
病気をしてから、健康に悪いことに気付いたのと、弁当を買える余裕ができてからは、会社に売りにくるお弁当屋さんの弁当を頼むようになった。
そんな私も料理は苦手である。ネットでレシピ検索してその通りに作ればまずくはならないので、そんな風に毎日作っている。