いつのまにか桜が散り
新緑が眩しい季節が巡ってきています。





「4月になったら会おうね。」





そう約束していた大好きなピッピちゃんが
桜が散るように去ってから数日後。
仲良しだったみっけちゃんも
あとを追いかけていきました。





気がつけば
大切に大切に思っていた友人2人が
空に逝ってしまってから
一月以上もの時が経っています。




彼女らを失ってしまってからの景色は
セピア色のフィルムを眺めているような
うすぼんやりした感覚で
正直まだうまく
気持ちの整理ができていません。




眠れない夜が続き
睡眠剤を胃に放りこむ日々。




いまだに一人になると
号泣とか慟哭とか
そんな言葉も吹き飛ぶほどの
みっともない泣き方をし
目を腫らしては自己嫌悪へと滑落。






「みっともないなぁ。じゅなっつ」






そんなふうに囁くみっけちゃんの声が
ため息とともに
聴こえてきそうです。




。.:*:・'°☆.:*:・'°☆





3月末。
故郷での闘病を決意したみっけちゃんに
東京の桜や 懐かしい旅の写真を送り
交信をしました。






「みっけちゃん
病院の桜も満開だよ。」

「桜きれいだねーーー!
じゅな子みたい。だいすきだよー」


「みんなみんな会いたがってるよ。
私ももちろん
大好きなみっけちゃんに会いたいよ」


「うん」






「ありがと。楽しかったよイタリア」


「みっけちゃん!
ふんばって奇跡をおこして!!
ほらまた今年もイタリアいこうっ!
私が車椅子でもいいから
連れていってあげるから!


「・・・(既読)」


「奇跡をおこして!!!」




















これが終の療養先となった
北の空から送られてきた
最後の交信でした。




.:*:・'°☆.:*:・'°☆




彼女が故郷に戻る前
苦しい闘病をしていた
東京での入院中のこと。



苦痛に歯を食い縛りながら
突然こう切り出しました。





「もしも私がいなくなっても
泣いたり悲しんだりしないでね!
じゅなっつには
めそめそ引きずって欲しくないよ。」





何かを悟ったかのような
突然のこの言葉に



「そんなこと。。。
できるわけないじゃん。
みっけちゃんがいなくなったら
悲しいに決まってるじゃん!」



と猛反論する私。
彼女の病状の悪化を日毎感じながらも
そんなこと絶対ありえないと
思い込みたかったのです。



「。。。。。。。」




ちょっと困った顔をしながら
大きな涙をポロポロと落としたのは
みっけちゃんのほうでした。



.:*:・'°☆.:*:・'°☆



そんなやり取りを思い出しては
空元気を装ってみる。
無理やり口角をあげて笑ってみる。




残してくれた言葉を受け止めて
身体はどんなに脆弱であろうとも
精神は堅固でありたいとおもいます。




そして彼女らの人生に
ほんの数年
ほんの一片でも
関わることができたことを
心から感謝します。






2015年 5月27日
JUNA



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