とうとう分子標的薬のアバスチンが、
11月から卵巣ガン治療に使えるはこびとなります。
アバスチン→★★★
ちょうど昨年の10月に、このブログ内で承認申請がされるという記事をアップし、
実際に我々が使用できるまでには、2年はかかるだろうといわれてたのが、
予想外の1年ほどで承認されることになります。
これは諸先生方の努力があってのことだと伺っていますが、
再発卵巣ガン患者にとっては、喉から手がでるほど欲しかった分子標的薬だけに、本当に嬉しく有り難いことですし、
今一番ホットな話題になっていることは
間違いないでしょう。(*´∀`)
さて先日、NPO法人・キャンサーネットジャパン主催の「もっと知りたい卵巣ガンのこと」というセミナーに、
はとこのrinちゃんと連れだって参加してまいりました。
婦人科腫瘍内科医として著名な勝俣範之(かつまたのりゆき)先生が、
「卵巣がんの診断・治療と今後について」という題目で講演されたのですが、
アバスチンが承認されることを前提にお話くださり、
簡潔で解りやすい内容に、大変勉強になりました。
この時の講演は「CNJがん情報ビデオライブラリー」で動画が公開されているので、
興味のあるかたはご覧ください。
→★★★
さて私が一番の興味をもって聞き入ったのは、
アバスチン導入にあたって、今後の再発治療薬のレジメンのこと。
勝俣先生は薬に対して、豊富な知識と経験を持つ、腫瘍内科のプロフェッショナルというだけでなく、
一定の概念にとらわれずに、患者目線で婦人科がんを見据えてらして、
それが脱感作療法だったり…、dose -dense療法だったり…、
実際の臨床現場でも、何が患者にとってベストの治療かを常に考え、実践されてるようです。
(勝俣先生のもとで治療をされている、ブロ友さんがたの記事を読むと、
その奮闘ぶりが手に取るように伝わってきます。)
さて講演の内容の中で取り上げられていた、再発化学療法のレジメンや、
最近の治療傾向の内容を少しご紹介したいと思います。
(初発治療に関しては、日本婦人科腫瘍学会のガイドラインがあるので、割愛させていただきます)
【再発後の化学療法に関して】
1、CA125上昇のみの(画像にあらわれていない)場合は、
あせって化学療法を始める必要はない。
2、早々に治療を開始しても予後に関係ない
3、余計な化学療法を受ける分、QOLが低下することがある。
4、再発部位が限局している場合手術という選択肢もある
【プラチナ感受性再発の場合の治療例】
奏効率の高いプラチナ製剤のカルボプラチンとの組み合わせが一般的のようです。
これからはアバスチンも組み合わせて治療することが可能になるでしょう。
1、「カルボプラチン」+「パクリタキセル」
2、「カルボプラチン」+「ドキシル」
3、「カルボプラチン」+「ジェムザール」+(アバスチン)
4、「カルボプラチン」+「dose-denseパクリタキセル」
【カルボプラチンにアレルギーを起こした場合】
カルボプラチンは、卵巣がん治療の軸となるエース級の薬ですが、
投与回数を重ねるとアレルギーを起こしやすく、
使用したくても使えない場合があります。
その対策としての例。
1、脱感作療法
(カルボプラチンを千分の一、百分の一、十分の一と、徐々に濃くしていきながらゆっくりと投与する。)
2、カルボプラチンからシスプラチン、ネダプラチンに変更する
(ただし同じプラチナ製剤なので、再度アレルギーを起こすリスクがある)
【プラチナ抵抗性の場合の再発治療例】
基本的には単剤投与になるようですが、
アバスチン認可によって分子標的薬との併用が可能になります。
1、「ドキシル」+(アバスチン)
2、「ハイカムチン」+(アバスチン)
3、「ジェムザール」+(アバスチン)
4、「dose-denseパクリタキセル」+(アバスチン)
5、「ドセタキセル」+(アバスチン)
6、「経口エトポシド」
治療の流れは年単位、月単位で変化していきます。
例えば数年前には当たり前に行われた「セカンドルック」「抗がん剤の維持療法」などは現在では殆ど行われていません。
(そもそもセカンドルックって何?という方はググってみて下さい。)
分子標的薬も、私が罹患した2年半前には夢の夢。
承認される日がくるなんて考えられなかったことです。(*´ω`*)
卵巣がんの治療方法がこれからますます変化していくなかで、
我々患者ができることは、注意深くその流れを捉え、
いざというときには自分で考え、選択する知識を持つべきだと、私は思っています。
自分がどんな治療をすればいいのか、
手術なのか、抗がん剤治療なのか、
どんなお薬を使えばいいのか、
それがどれほどの奏効率があり、
薬価はどれぐらいか、
副作用対策は何が適切か、
これぐらいの情報は調べておいて損はありませんから。
ちょっと余談ですが、昨年の転移治療のためにケモ入院した時のこと。
自分のがんがどういうタイプか、
抗がん剤の種類はなんなのかを知らない方が結構いらして、大変驚いたことがあります。
いずれにせよ、私は再発転移を経験していますので、
遅かれ早かれ治療する日がまたくるでしょう。
(↑これは後ろ向きな発言じゃなく、卵巣ガンの性質上いたしかたなく…。)
そのときには信頼を寄せる先生方の力を頂きつつ、
手術、抗がん剤、放射線、新しく認可されるアバスチン等をうまく利用して、
難しいとされる再発卵巣がん治療を、うまく乗り切っていけたらなぁと思うのです。
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(*^ ・^)ノ⌒☆
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ぐぅおおお、ぐぅおおお、ぐぅおおおと
おおきなイビキをかく男性が。
患者さんの家族か?
それとも医療関係者か?
むむむむ。
お疲れなのはわかるけどあかんやろー
( ̄~ ̄;)
11月から卵巣ガン治療に使えるはこびとなります。
アバスチン→★★★
ちょうど昨年の10月に、このブログ内で承認申請がされるという記事をアップし、
実際に我々が使用できるまでには、2年はかかるだろうといわれてたのが、
予想外の1年ほどで承認されることになります。
これは諸先生方の努力があってのことだと伺っていますが、
再発卵巣ガン患者にとっては、喉から手がでるほど欲しかった分子標的薬だけに、本当に嬉しく有り難いことですし、
今一番ホットな話題になっていることは
間違いないでしょう。(*´∀`)
さて先日、NPO法人・キャンサーネットジャパン主催の「もっと知りたい卵巣ガンのこと」というセミナーに、
はとこのrinちゃんと連れだって参加してまいりました。
婦人科腫瘍内科医として著名な勝俣範之(かつまたのりゆき)先生が、
「卵巣がんの診断・治療と今後について」という題目で講演されたのですが、
アバスチンが承認されることを前提にお話くださり、
簡潔で解りやすい内容に、大変勉強になりました。
この時の講演は「CNJがん情報ビデオライブラリー」で動画が公開されているので、
興味のあるかたはご覧ください。
→★★★
さて私が一番の興味をもって聞き入ったのは、
アバスチン導入にあたって、今後の再発治療薬のレジメンのこと。
勝俣先生は薬に対して、豊富な知識と経験を持つ、腫瘍内科のプロフェッショナルというだけでなく、
一定の概念にとらわれずに、患者目線で婦人科がんを見据えてらして、
それが脱感作療法だったり…、dose -dense療法だったり…、
実際の臨床現場でも、何が患者にとってベストの治療かを常に考え、実践されてるようです。
(勝俣先生のもとで治療をされている、ブロ友さんがたの記事を読むと、
その奮闘ぶりが手に取るように伝わってきます。)
さて講演の内容の中で取り上げられていた、再発化学療法のレジメンや、
最近の治療傾向の内容を少しご紹介したいと思います。
(初発治療に関しては、日本婦人科腫瘍学会のガイドラインがあるので、割愛させていただきます)
【再発後の化学療法に関して】
1、CA125上昇のみの(画像にあらわれていない)場合は、
あせって化学療法を始める必要はない。
2、早々に治療を開始しても予後に関係ない
3、余計な化学療法を受ける分、QOLが低下することがある。
4、再発部位が限局している場合手術という選択肢もある
【プラチナ感受性再発の場合の治療例】
奏効率の高いプラチナ製剤のカルボプラチンとの組み合わせが一般的のようです。
これからはアバスチンも組み合わせて治療することが可能になるでしょう。
1、「カルボプラチン」+「パクリタキセル」
2、「カルボプラチン」+「ドキシル」
3、「カルボプラチン」+「ジェムザール」+(アバスチン)
4、「カルボプラチン」+「dose-denseパクリタキセル」
【カルボプラチンにアレルギーを起こした場合】
カルボプラチンは、卵巣がん治療の軸となるエース級の薬ですが、
投与回数を重ねるとアレルギーを起こしやすく、
使用したくても使えない場合があります。
その対策としての例。
1、脱感作療法
(カルボプラチンを千分の一、百分の一、十分の一と、徐々に濃くしていきながらゆっくりと投与する。)
2、カルボプラチンからシスプラチン、ネダプラチンに変更する
(ただし同じプラチナ製剤なので、再度アレルギーを起こすリスクがある)
【プラチナ抵抗性の場合の再発治療例】
基本的には単剤投与になるようですが、
アバスチン認可によって分子標的薬との併用が可能になります。
1、「ドキシル」+(アバスチン)
2、「ハイカムチン」+(アバスチン)
3、「ジェムザール」+(アバスチン)
4、「dose-denseパクリタキセル」+(アバスチン)
5、「ドセタキセル」+(アバスチン)
6、「経口エトポシド」
治療の流れは年単位、月単位で変化していきます。
例えば数年前には当たり前に行われた「セカンドルック」「抗がん剤の維持療法」などは現在では殆ど行われていません。
(そもそもセカンドルックって何?という方はググってみて下さい。)
分子標的薬も、私が罹患した2年半前には夢の夢。
承認される日がくるなんて考えられなかったことです。(*´ω`*)
卵巣がんの治療方法がこれからますます変化していくなかで、
我々患者ができることは、注意深くその流れを捉え、
いざというときには自分で考え、選択する知識を持つべきだと、私は思っています。
自分がどんな治療をすればいいのか、
手術なのか、抗がん剤治療なのか、
どんなお薬を使えばいいのか、
それがどれほどの奏効率があり、
薬価はどれぐらいか、
副作用対策は何が適切か、
これぐらいの情報は調べておいて損はありませんから。
ちょっと余談ですが、昨年の転移治療のためにケモ入院した時のこと。
自分のがんがどういうタイプか、
抗がん剤の種類はなんなのかを知らない方が結構いらして、大変驚いたことがあります。
いずれにせよ、私は再発転移を経験していますので、
遅かれ早かれ治療する日がまたくるでしょう。
(↑これは後ろ向きな発言じゃなく、卵巣ガンの性質上いたしかたなく…。)
そのときには信頼を寄せる先生方の力を頂きつつ、
手術、抗がん剤、放射線、新しく認可されるアバスチン等をうまく利用して、
難しいとされる再発卵巣がん治療を、うまく乗り切っていけたらなぁと思うのです。
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