そば打ち教室に来られる生徒さんは、
慣れない蕎麦切り包丁を使ったり、
日々のあれこれを忘れて、
私も初めてそば打ちをした時の感想は、
ほぼ8〜9割の方が
初めて蕎麦を打つ初心者さんです
そんな生徒さん達の
そば打ち初体験
の感想をお聞きするのが、
大変興味深いです。
「結構、疲れますねー」
慣れない蕎麦切り包丁を使ったり、集中力がいるので疲労感はありますね。
でも、終わった後のビールは最高ですよ
「無になれました！」
日々のあれこれを忘れて、集中できる時間というのは心地よいものですよね。
私もそば打ちタイムは、自分と向き合う
唯一の時間かもしれません。
「お蕎麦屋さんって…ほんと大変ですね。」
私も初めてそば打ちをした時の感想は、実はこれでした。
今まで何気なく手繰っていた蕎麦
これを毎日、大将は丁寧に
一本一本、手で切っておられたんだと思うと
なんだか蕎麦が急に、
とても有り難い存在に感じられました
蕎麦屋によく来て下さる
とある有名なお寿司屋さんの大将は、
シャリの一粒一粒を大切にしている
とおっしゃっていました
やっぱりそうなんだ
どんな世界でも、
一流の方々は
一（いち）の積み重ね
を大事にしておられるのだと
気付きました。
蕎麦も、たった一本では
一食として成り立ちません。
ですが、その一本一本を
丁寧に積み重ねてこそ、
美しく、人を感動させるような
一枚のお蕎麦になります。
なんの変哲もない一日も、
進歩がないと感じる一日も、
大切に積み重ねれば
きっと未来の大きな目標を
達成できる一日に
繋がっていると思います
まだまだ修行中の私が
偉そうに言える立場ではありませんが、
日々のお勤めの中で
大将や周りの素晴らしい職人さん達から
いただいた言葉には、
キラキラ輝くものが
たくさんあります
私なりの解釈になりますが、
これからも
そんな素敵な言葉を紡いでいって、
もし、皆さまにも
何か感じていただければ幸いです
