小さな出来事、大きな傷…
クローバー
花言葉は「私を守って」「約束」。
15歳でした。
その日、街までマンガ用の画材を買いに行こうとしていました。
誰かと待ち合わせしてたわけじゃなかったの。
ミニスカートに手編みのベスト。
もう高校生なのに、私は「中学1~2年にしか見えないかな」と自分でも思っていた。
まだまだ子供気分だったもん。
通学にも使っているバスの最後列の席に座って…
暖かくて、ついウトウト…
なにか布のようなものが、フワリと私の膝にかかったような。
だれかが、私に毛布を掛けてくれたみたいな、そんな感覚。
そして…
ゾクッとした。
膝のうえに誰かの手が、ある。
動いている。
パッと目を覚まして、横を見た。
20代の、サラリーマン風の男。 痩せて眼鏡をかけている。
背広の上着が私に掛けてあった。
えっ?
男の手がももの内側に動きだした。
「イヤッ!!」 声が出たかどうかわからない。
私は立ち上がって、運転席のすぐそばまで移動する。
震えが止まらない。
次のバス停で降りる。
涙が出て、私はその場にうずくまる。
そんな私を、あの男はどんな気持ちで見ていたんだろう。
くやしかった。
なんで、知らない子にそんなことができるの?
書いてしまえば、それだけのこと。
でも、私の心の中の何かが…手折られていた。
━─━─━─━─━─
━─━─━─━─━─
このできごとは事件としては小さいかもしれないけれど、
心の中では大きな傷となったように思います。
男の子とおしゃべりしたり、遊んでいた…私の無邪気さが…無くなってしまいました。
表面上は変わらず明るく振る舞っていたけれど。
あの男が悪いだけなのに、男の人すべてがなにか怖い、という感覚が残っていたのでしょうか。
不思議なことに、そのときは自覚がありませんでした。
だから、男の子を好きになったり(片思いでしたが)、つきあってみたり、できるんです。
でも、1歩が踏み出せない。長く続けられない。
ようやくトラウマから抜け出せたのは20歳過ぎてから。
「青春時代の悔い」…それを、何度も書いたように、私は
「理想の少年が手に入らなかった思い」だと思っていました。
でも、「高校時代の物語、どんなことを書こうかな…」と、ノートに向かっているうちに、
恋のつぼみを、自分で何度も潰していたことに気がつきました。
その原因になったのが、この事件だと思います。
恋に憧れているのに、恋愛恐怖症?な私。
その後、全く色っぽくなくてグラマーでもない私なのに、痴漢には悩まされました。
なぜかよく足を狙われます。(ダラッとしてるつもりはないですケドっ)
タクシーの運転手さんにナンパされること2回。これは怖いです。密室ですから。
もちろん、ミニスカートなんてはいていませんよ。
ほとんどノーマル丈のスカートかジーンズです。
一度は電車の中からついてきた中年の男に、夜の住宅街でしつこく追っかけられて、
アパートの玄関までついてこられたことも。
そのときは、銭湯に逃げ込んで助けを求めたのですが、
30分くらいたってから出てみると…また物陰から現れた!という
心理サスペンスドラマ並みの恐ろしさでした。
ほんとによく無事だったなぁと思います。
そのときは仕事が終わってから、ミュージカルの練習をしており、
夜どうしても遅くなってしまいます。(子ども向けの音楽やお芝居やってました)
そこでよく家まで車で送ってくれた男性がおりまして…その人、夫になりました。
もうだれかに守ってもらいたかったんだよ。
痴漢が取り持つ縁? いやだ~っ!!!
結婚しなければ、私はあと数年は舞台に立っていたと思うと、
私の人生、痴漢にだいぶ影響されてるっ!!と思わずにいられません。
女の子は必死で自分を守りながら生きていかなくてはならないんでしょうかネ。
くやしいのは、高校時代デートしてても、手をつなぐこともできなかったこと。
当時の男の子、あきれたでしょうね。ごめんね。
もし、私に娘がいたら、心配でたまらないかもしれませんが、
「自分で手をつなぎたいな、もっと触れたいな」という思いは大切なことだよ、と
言ってあげたいと思います。
今、おばさんになって、痴漢さんとの縁も無くなり、楽~に生きています。
さて、11回目の野の花物語からは「妄想いっぱいのラブラブ物語」を
書いてみたいと思います。うひひ~! 生き直します。
すべての女の子が幸せな青春時代を過ごせますように…
クローバー
花言葉は「私を守って」「約束」。
15歳でした。
その日、街までマンガ用の画材を買いに行こうとしていました。
誰かと待ち合わせしてたわけじゃなかったの。
ミニスカートに手編みのベスト。
もう高校生なのに、私は「中学1~2年にしか見えないかな」と自分でも思っていた。
まだまだ子供気分だったもん。
通学にも使っているバスの最後列の席に座って…
暖かくて、ついウトウト…
なにか布のようなものが、フワリと私の膝にかかったような。
だれかが、私に毛布を掛けてくれたみたいな、そんな感覚。
そして…
ゾクッとした。
膝のうえに誰かの手が、ある。
動いている。
パッと目を覚まして、横を見た。
20代の、サラリーマン風の男。 痩せて眼鏡をかけている。
背広の上着が私に掛けてあった。
えっ?
男の手がももの内側に動きだした。
「イヤッ!!」 声が出たかどうかわからない。
私は立ち上がって、運転席のすぐそばまで移動する。
震えが止まらない。
次のバス停で降りる。
涙が出て、私はその場にうずくまる。
そんな私を、あの男はどんな気持ちで見ていたんだろう。
くやしかった。
なんで、知らない子にそんなことができるの?
書いてしまえば、それだけのこと。
でも、私の心の中の何かが…手折られていた。



このできごとは事件としては小さいかもしれないけれど、
心の中では大きな傷となったように思います。
男の子とおしゃべりしたり、遊んでいた…私の無邪気さが…無くなってしまいました。
表面上は変わらず明るく振る舞っていたけれど。
あの男が悪いだけなのに、男の人すべてがなにか怖い、という感覚が残っていたのでしょうか。
不思議なことに、そのときは自覚がありませんでした。
だから、男の子を好きになったり(片思いでしたが)、つきあってみたり、できるんです。
でも、1歩が踏み出せない。長く続けられない。
ようやくトラウマから抜け出せたのは20歳過ぎてから。
「青春時代の悔い」…それを、何度も書いたように、私は
「理想の少年が手に入らなかった思い」だと思っていました。
でも、「高校時代の物語、どんなことを書こうかな…」と、ノートに向かっているうちに、
恋のつぼみを、自分で何度も潰していたことに気がつきました。
その原因になったのが、この事件だと思います。
恋に憧れているのに、恋愛恐怖症?な私。
その後、全く色っぽくなくてグラマーでもない私なのに、痴漢には悩まされました。
なぜかよく足を狙われます。(ダラッとしてるつもりはないですケドっ)
タクシーの運転手さんにナンパされること2回。これは怖いです。密室ですから。
もちろん、ミニスカートなんてはいていませんよ。
ほとんどノーマル丈のスカートかジーンズです。
一度は電車の中からついてきた中年の男に、夜の住宅街でしつこく追っかけられて、
アパートの玄関までついてこられたことも。
そのときは、銭湯に逃げ込んで助けを求めたのですが、
30分くらいたってから出てみると…また物陰から現れた!という
心理サスペンスドラマ並みの恐ろしさでした。
ほんとによく無事だったなぁと思います。
そのときは仕事が終わってから、ミュージカルの練習をしており、
夜どうしても遅くなってしまいます。(子ども向けの音楽やお芝居やってました)
そこでよく家まで車で送ってくれた男性がおりまして…その人、夫になりました。
もうだれかに守ってもらいたかったんだよ。
痴漢が取り持つ縁? いやだ~っ!!!
結婚しなければ、私はあと数年は舞台に立っていたと思うと、
私の人生、痴漢にだいぶ影響されてるっ!!と思わずにいられません。
女の子は必死で自分を守りながら生きていかなくてはならないんでしょうかネ。
くやしいのは、高校時代デートしてても、手をつなぐこともできなかったこと。
当時の男の子、あきれたでしょうね。ごめんね。
もし、私に娘がいたら、心配でたまらないかもしれませんが、
「自分で手をつなぎたいな、もっと触れたいな」という思いは大切なことだよ、と
言ってあげたいと思います。
今、おばさんになって、痴漢さんとの縁も無くなり、楽~に生きています。
さて、11回目の野の花物語からは「妄想いっぱいのラブラブ物語」を
書いてみたいと思います。うひひ~! 生き直します。
すべての女の子が幸せな青春時代を過ごせますように…