喜納議員は、泡瀬干潟埋め立て中断の要請活動を連日続けています。本日は、岡崎トミコ民主党NC環境大臣以下、民主党の国会議員6名で、環境省西尾事務次官に要請に行きました。内閣府とはうってかわって、環境省は今回の埋め立てに関しては苦しい立場であることを、事務次官は率直に表明されていました。環境省として何を手掛かりに、内閣府の事業に歯止めをかけていくか、悩まれているようでした。喜納議員は、「司法の判断を無視して、行政が事業を継続させていく事態を見ると、沖縄には民主主義はないのかと思ってしまう。日本は、COP3で世界の環境行政のモデルケースを作ったはずだ。今こそ環境省の出番だ。力を発揮して、内閣府にも強く働きかけてほしい」と発言しました。今週木曜日と金曜日には、「公共事業チェック議員の会」総勢13名で、再び現地視察を行う予定です。
 それから、先週の視察の報告が民主党HPに掲載されましたので、転載いたします。

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民主党の『次の内閣』環境部門は30日、埋め立て事業が進められている沖縄県・泡瀬干潟を視察した。

 一行はまず、土砂の投入を行っている内閣府沖縄総合事務局の中城港湾出張所を訪れ、事業の概要と経過、環境面の配慮・対応について改めて説明を聴取。次いで、土砂の投入を行っている工事現場に移動し、浜に築かれた足場から埋め立て区域を囲んだ護岸や、投入された土砂を望みながら事業の進捗状況等について説明を受けた。

 その後、環境破壊についての懸念などから埋め立てに反対している「泡瀬干潟を守る連絡会」の小橋川共男、漆谷克秀両共同代表、前川盛治事務局長らから、沖縄県などが主張する事業の経済的合理性のなさ、事業による生態系への影響など、事業への反対理由についてヒアリングし、意見交換を行った。

 この事業については昨年11月、那覇地方裁判所が「経済的合理性が認められない」として沖縄県と沖縄市に公金の支出を禁止する判決を出しているが、視察団は「泡瀬干潟を守る連絡会」から、事業の経済的合理性のなさについて改めて具体的な説明を受けた。

 さらに、環境アセスではサンゴが多くないとされた場所に保全すべきサンゴが見つかったことや、やはりアセス後に多数の新種や絶滅が危惧される生物種が見つかったにもかかわらず、保全されていない実態が、豊富な写真などとともに訴えられた。

 視察後、岡崎トミ子ネクスト環境大臣は同行した記者団に対し、「沖縄にとって、また日本全体、さらに世界的にも貴重な自然を埋めようとするこの事業について、大変憂えている」と表明。裁判でも経済的合理性がないとされ、埋め立て後の土地利用計画も決まっていない状況にあることにも触れ、「今ならまだ間に合う。ここでいったん立ち止まって豊かな泡瀬干潟を守ることを考えるべきではないか。いったん中断し、事業のあり方、沖縄の雇用と経済的な自立に資する施策のあり方を本気で考え直すべきだ」と主張した。

 また、民主党の沖縄政策である「民主党・沖縄ビジョン(2008)」の策定に深く関わったツルネン・マルテイネクスト環境副大臣は、「『沖縄ビジョン』でも埋め立て事業について、中止を含めて一期中断、二期中止など見直すとしている。その上で、沖縄ならではの産業を創るために党として積極的な提案をしていきたい」と語った。

 視察には、相原久美子参議院議員、喜納昌吉沖縄県連代表、山内末子うるま市議会議員らが参加した。