GoTo(こんな時期に)北海道 1日目 | 不思議戦隊★キンザザ

GoTo(こんな時期に)北海道 1日目

GoTo使って北海道に行ってきた。予約を入れたのが9月、しかし日を追うごとにコロナ感染者が増え、とうとう札幌で自粛要請が決定された。というか、決定当日早朝に出発だった。予備のマスクと除菌シートをポケットに忍ばせ、ソーシャルディスタンスを取りつつ大声で発話しないよう気を付けながらバスで羽田に向かった。

8時に羽田を出発し、90分後には新千歳空港に到着。空港まで迎えに来てくれる知り合いを待ちながら空港内で時間を潰す。そしたら時間を潰すのに格好の施設があった。ロイズのチョコレートワールドである。

 


時間つぶしにちょうど良い

 

チョコレートに関する歴史、器具や陶器、世界中のチョコレートに関するコレクションが展示されている。規模は小さいがローヌ川沿いにあるヴァローナのCite du Chocolatと同じコンセプトのようだ。マダムはこういったちまちましたコレクションが大好きなので喰いついた。

 

昔の缶コレクション

 

パッケージコレクション

 

なかなか壮観

 

オシャレ過ぎる説明ボード

 

広告、ポスターなどのコレクション

 

まずは歴史を見てみよう。カカオの歴史は古く既にアステカ文明の頃には貨幣の代わりとして機能していた。貨幣の代わりであるから貴重品で、貿易商人たちは武器を携え顔や手を黒く塗り、人目につかないよう夜間に移動していた。こちらはカカオを運んでいた商人のスタチュー。

 

博物館級

 

こちらはカカオ飲料の道具類。原産地のメソアメリカ(高度文明が繁栄した古代文化領域)ではカカオをすり潰し水に混ぜて摂取していた。

 

学術的

 

カカオが欧州に伝わったのは大航海時代の16世紀。ここから甘くて華麗なチョコレートの歴史が始まるのである。それまでは苦いだけだったカカオに砂糖や香辛料を加えてココアの原型とした。欧州人はココアを飲むための陶器に凝った。

 


見てて楽しい

いいねえ~、大好きだねえ~

 

蓋つきカップはショコラ用

 

手前の飲み口が陶器でカバーされている口髭にココアが付着しないためのカップ。ココアを飲むことが最先端でありオシャレであった。

 

イケてるダンディの必須アイテム

 

チョコレートが固形物になったのは19世紀、産業革命の恩恵である。様々なモールドが発明された。

 

現代に近づいてきた

 

イルカのモールドが如何にもヨーロッパ

 

イースター用のモールド

 

圧巻の缶コレクション。紅茶缶などもそうだが使い終わっても捨てるに捨てれず、用もないのに取っておいて空間を圧迫される。分かっちゃいるけど捨てられない。

 

今ではポリコレ的にアウトな物件が

 

入れ子なイラストが素敵

 

紳士淑女が楽しむココア

 

男前過ぎるライオン

 

女性のイラストが多いですね

 

ココアはやっぱり女性向け?

 

こちらはオリエンタルなイラスト

 

キツネ狩りをする紳士たち

 

ドライブする女性、現代的!

 

ココア缶ひとつとっても世相が反映されてて面白い。

 

チョコレートワールドの向いにはガラス張りのファクトリーがあってチョコレートの制作過程をガラス越しに見ることが出来る。機械が寸分の狂いもなく動き、チョコレートが次々と増殖していく。ものすごく満足感ある。

 

次々と増殖していくポップチョコ

 

いつまでも見守っていたい

 

隣には罠のようにロイズショップがある。

 

キャラクターがバタ臭い

 

おもちゃみたいなパッケージ

 

いつの間にこんな種類が

 

雪だるまの顔がいまいち分からない

 

うーん、可愛くない(笑)

 

マダムは罠にはまりかけたが着いたばっかりだし地域クーポンもまだ入手していなかったので帰るときに購入することにする。下調べはしっかり出来た。マダムとムッシューは一仕事終えた感じでカフェ休憩。していたところ、知り合いから連絡が入ったので1階へ降りる。ここから知り合いの運転で我々は客人となった。

まず連れていかれたのがここ。

 

寒々としてる

 

天気は良かった

 

オオハクチョウ観たかったなあ

 

ウトナイ湖は渡り鳥の中継地となっていて白鳥がわんさかいるかもしれないという希望をもって向かったのだが一匹もいなかった。飛んでたのは飛行機だけだった。

 

飛行場が近いので飛行機がデカい

 

白鳥のいないウトナイ湖を「風がつよいねー」とか言いながら5分で見終わって、じゃあ昼飯にしようってんで苫小牧のみなと市場へ。

 

そこそこ有名らしい

 

地方の市場にありがちな詫びてる感が旅情をそそる。お昼を少々過ぎた時間だったのでそんなにひとも多くなく寂れた感じがますます旅情。

 

詫び寂び満載

 

寂れ感は見た目だけで、市場に入っている食堂のメニューに寂れ感はまったくなく、どの食堂も新鮮な海鮮メニューがずらずら並び我々は悩み悩んでそのうちの一軒に入る。豪華海鮮丼、丼とホッキ貝炭火焼きのセット、ホッキカレー、お好み海鮮丼などなど目移りしまくりながらやっとマダムが選んだのは4種の具を選べるお好み海鮮丼である。何十種もある具からまた悩みに悩んでサーモン、ホタテ、イカ、イクラを選んだ。

 

なんという色彩!

 

じゃあいただきますかね、とおもむろにサーモンをひと切れ口に入れた途端、箸はもう止まらない。というかマダムは思考停止状態で丼から口へ食物を運ぶだけの永久運動を繰り返すロボットと化した。ただしロボットと化したのは運動だけで、味蕾から脳の味覚野へダイレクトに美味さが伝わる度、マダムは打ち震えていた。美しい色彩を愛で、遥かなる潮騒を聞き、しっとりしながらも弾力のある食感を楽しみ、新鮮な香りを深く吸い込み魚介の奏でるハーモニーでトリップしていた。五感を使って海鮮丼を食したのである。近年稀にみる真剣さであった。唸っていたような気もする。

マダムはこの永久運動を永久に続けたかったが、丼はあっという間になくなった。もう2杯くらいイケそうな勢いだった。「小どんぶり」で頼んだ自分を憎んだ。ちなみにムッシューの注文はホッキカレーであった。ここまできてカレーかよ!と思ったがどうやら市場の人気商品らしく、ひとくちいただいたところすごーく柔らかくて引っ掛かりがないというか全然貝臭くなく、それでいて旨味が凝縮されておりジューシーな(以下略)

 

驚きの柔らかさ

 

さて昼飯を喰った我々はメインイベントに挑むことにした。墓参りである。ムッシューの20年来の友人(享年51歳、長髪、メタラー、独身、通称ラブリーさん)が2年前に亡くなり、東京で我々に見守られながら火葬を終えたラブリーさんは故郷の北海道へ戻り墓に入ったのだがマダムとムッシューはまだラブリーさんの墓参りをしておらず、そこで今回GoTo使って墓参りにやってきたのである。

我々は墓前に供える花と煙草を購入し、ラブリーさんのお母様と一緒に墓に参った。ここでマダムはラブリーさんの本名を知った。花を供えるため花瓶(?)に水をいれようと思ったら水がでない。まさか凍結してんのか?聞いてみると凍結しないよう元栓を閉めてあるということであった。ああ、こんなところで北海道を実感。花はお母様がご実家のお仏壇に供えるといわれたのでそのまま持ち帰った。

これで肩の荷が下りた。あとは北海道で伸び伸びと遊ぶだけである。って、まあ既にいろいろ遊んでいるような気もするけど。次は夕飯ってんで安平町へ移動してジンギスカンの美味い店へ。

 

急いで撮った一枚

 

甘い!ジューシィ!

 

あまりにもジンギスカンが美味かったので写真がない。どのくらい美味かったのかというと好き嫌いの激しすぎるムッシューが喰うくらい美味かった。更にムッシューは白飯を普通盛りで一杯分喰った。普段は茶碗半分である。ちなみにマダムは夕飯に白飯は喰わない。

 

海鮮丼、ジンギスカンといまのところ2戦2勝である。北海道ってなんて素晴らしいんだ!

 

知り合いは勝利に酔いしれる我々をホテルまで送ってくれた。もうマジ感謝。重ね重ね感謝。ホテルまでの道すがら「たまに鹿が飛び出てくるから安全運転で行くね」という知り合いの言葉にマダムは鹿が飛び出てくるのを期待したが鹿と会うことはなかった。代わりにキツネがいたらしい。らしいというのはマダムは目撃してないからだ。「いまキツネがいたね」「いたね」という知り合いと知り合いの彼女さんの会話でキツネがいたことを知ったのみである。うーむ、試される大地。試したいけど、よそ者には試してくれない大地。

 

チェックインしたホテルは千歳駅近にあるANAクラウンプラザ。心配するほどロビーが閑散としている。

 

客がおらんぞ!(心配)

 

ツインのお部屋はまあ普通。お茶セットにデカフェのインスタントコーヒーがあるのはさすが!ムッシューはカフェインを控えているのでこういうのが嬉しいのである。ムッシューどんだけ繊細なんだよって話だがマダムより繊細なのである。ってゆーか、ムッシューが繊細過ぎてマダムが繊細になる隙がないのである。繊細になりたいのに。

 

部屋でくつろぐこともなくすぐに爆睡


長い一日がやっと終わった。朝4時半起きだった我々は売店で購入したフィナンシェとかクッキーとかを味見して泥のように眠った。

 

 

 

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