宇宙Gメン Ep13「宇宙への脱出」 | 不思議戦隊★キンザザ

宇宙Gメン Ep13「宇宙への脱出」

よいこのみんな!月曜日だよ!さあ「宇宙Gメン」の時間だよ!週の初っ端からモチベーションの下がる宇宙Gメンを微に入り細にわたって解説しちゃうからね!

エピソード9からラストエピソードまでまるっと未放送だよ!なぜ未放送なのかって?詰まらな過ぎて打ち切られたんだよ、本当だよ!実際に見てみると、打ち切られた理由が身に沁みてよくわかるよ!だってつまんないんだもん!

そして悲しい知らせがあるんだ。今回の宇宙Gメンは最終回なんだ!えっ、別に悲しくない?うん、そうだよね!僕たち、頑張ったよね!毎回毎回呆れながらもなんとか最後までよく辿り着いたと思うよ!マジ、自分を褒めてやりたい!ご褒美に貴金属とか買ってやりたい!

宇宙Gメンのいままでのエピソードは、「宇宙Gメンカテゴリー」で辿ってね!

 

世はまさに宇宙開発時代。日本の科学技術を集中した大宇宙艇アンドロメダ号は、今ようやく完成しつつある。
しかし、それを阻止せんとするデモン帝国。これに敢然と立ち向かう謎のヒーロー「宇宙Gメン」!

 

 

また昨夜も一晩で7名の失踪者が出た。警視庁は頻々と起こっている謎の失踪事件として捜査に全力をあげている。というTVニュースを川中博士は比叡山ホテルのロビーで見ていた。なぜ博士がこんなところで悠々としているのかというと、ここで行われる世界宇宙会議日本総会に出席するためである。

 

とうとうホテルロケが実現

 

川中博士は知り合いを見つけたらしく立ち上がった。相手はエピソード8に登場したバーデンバーデン(?)という国籍不明の人物であった。バーデンは宇宙科学会議に出資している大切なパトロンである。

 

独特なしゃべり方のバーデン

 

博士とバーデンが和やかに会話しているところへ月村と田村が到着した。ふたりとも今回はスーツである。普通のリーマンに見える。早風青年は欠席ということを聞いたバーデンは「宇宙Gメンの友達の早風青年に会いたかったなあ、残念だなあ」と意味深なことを言う。あからさまに怪しい。

 

ホテルロケで得意そうな博士

 

さてデモン帝国である。いまだに川中博士の邪魔を諦めてないらしい。また新しい司令官が現れ部下たちにエラソーに命令している。デモン帝国は次から次へと司令官を出してくるが、質より量を重んじているのだろうか。

 

せっかく登場しても今回限りか

 

川中博士が開発したアンドロメダ号に対抗して、デモン帝国も「アスモデオス(?)」という宇宙艇を開発したらしい。そんで、司令官は「我々が最初に宇宙を征服することになったのは喜びに堪えない」とか言うのである。宇宙を征服するのはこれからなのに、ちょっと先走り過ぎてやしないか?デモン帝国は量より質を考えたほうがいいんじゃねえか?

 

ちゃんと作戦はあるのか

 

宇宙会議は成功し、その後の晩餐で美味いものをたらふく食べた川中博士は食い過ぎて眠くなったと見え、他のメンバーより先に部屋へ戻った。その際、月村から「ちゃんとドアのカギをかけてくださいね。ボルトも刺してくださいね」と心配されてすっかり年寄扱いの川中博士であった。ところでボルトって何?

 

そんなに心配なら一緒に寝てやれよ

 

しかし月村の心配は分かる。だって川中博士だもん。と言ってしまっては身も蓋もないが、謎の失踪事件が相次いでいる昨今である。それに度々ちょっかいを出してくる陰謀団の心配もある。いままでつるつる情報が洩れていたことを考えると、この会議に出席していることも陰謀団に漏れているかもしれない。というか、漏れている、確実に!

田村の部屋から博士のドアが見えるってんで、じゃあお前の部屋で見張っとこうってことになった。

 

どうやって見張るのかというと

 

しかしその「見張り」が、田村の部屋のドアを開けた隙間から博士の部屋を見張るという、なんともアナクロな見張り方なのである。お前らの方が怪しいって!!っつーか、そんなに心配だったら博士の部屋で待機してりゃいいじゃねえか!

 

顔出し過ぎ

 

で、見張ってるのがドアだけだったので、敵は窓から侵入してきたのであった。

 

盲点(でもない)

 

朝になった。朝食のため博士を起こそうっつって月村はドアを叩く。しかし反応がない。呼びかけても返事はない。電話しても誰もでない。おかしい。博士は早起きのはずだ。これは、何かある!

フロントでマスターキーを借りたらどうだという田村の意見に対し、「ダメだ、中からボルトを刺してある。鍵だけでは開くまい」と月村が言う。はあ、ボルト?ああ、昨晩博士に注意してたアレね。って、勝手にそんなことしてたのか?

 

博士の部屋から反応なし

 

ドアは押しても引いてもビクともしない。「よし、打ち壊そう!」「うむ!」。おいおいおい、勝手にボルト刺しただけでは飽き足らず、ドアまで壊そうっつーのかい?お前ら通報されるぞ。

 

支配人に許可取った方がいいんじゃないか?

 

打ち壊して部屋に入ったものの、博士の姿はどこにもなかった。賊が入ったとすれば窓である。窓は開いていた。

 

もう遅いぜ

 

月村が頭を抱えていると、おもむろに「バーデンはどうしてるんだろう」とヒロシ少年がつぶやく。それを聞いた月村は「そうか、あいつの仕業か!」とひらめいた。いやいやいやいや、どうしてそうなる?っつーか、なぜこんな場面でヒロシ少年はバーデンの名を出すのだ?大人の事情か?

 

急な最終回だからいろいろ事情が

 

月村と田村はバーデンの部屋に向かった。バーデンの部屋は荒らされているうえ、もぬけの空であった。

 

荒らされ方が怪しい

 

博士が誘拐されたってんで、早風青年とマリコさんも現場にやってきた。やってきたはいいものの、テラスに集まった全員がそんなに焦っているようには見えない。まあ、誘拐されたのが博士だしな。

 

雁首揃えて出口なし

 

手掛かりは高温で開けたらしい窓の丸い穴だ。これはデモン一味に違いない。しかし、デモン一味だと思っていたバーデンまで誘拐されるとは。と推理する月村だが、いったいいつからバーデンをデモン一味だと思っていたのか分からない。もしかしたらマスターフィルムが行方不明になっているエピソード11とかにヒントがあるかも知れない。

ボンクラどもが雁首揃えても何も解決策は出ず、早風青年とマリコさんとヒロシ少年はアンドロメダ島に戻り、月村と田村は残って調査することになった。もしかしたら本気で博士を見つけようとは思ってないのかもしれない。だって無能な働き者なんていない方がすっきりするじゃん!

 

まず失踪届を出せ

 

月村と田村はベンチに座って博士の行方について相談していたところ、怪しい二人組が現れた。二人組は「博士に会わせてやろう」っつって月村と田村を拉致った。

 

出ました様式美

 

まただよ!!!また月村捕まったよ!!!月村田村と警察官3名(途中で出てきて捕まった)は車に乗せられて連れ去られた。

 

最後まで拉致られ役

 

「月村君、月村君」という博士の声で月村は目を覚ました。目の前に行方不明の博士がいた。パジャマ姿であった。まあ、しようがないよな、寝てるときに連れ去られたんだもんな。

 

喜ぶべきか落ち込むべきか

 

博士月村田村のボンクラトリオは揃って別の部屋に連行された。椅子に座らされると、目の前に誰か座っている。影が濃くて顔は見えない。その人物が口をひらいた。

 

狭くない?

 

「みなさん、ようこそ、わたしは、グレトデモンと申します」

 

影過ぎない?

 

こいつがグレトデモンかっ!やっと姿を現したな!しかし見張られているので下手に動けない。

グレトデモンは続ける。「ここは、誰にも知られることのない、デモン帝国の総指令室です」。総指令室にしては、狭い。そして質素だ。

 

暗い部屋で目立つパジャマ姿の博士

 

グレトデモンは博士たちに仲間になってくれと言う。奴隷としてではなく、幹部として。なるほど、これはヘッドハントか。しかしグレトデモンの要求は「幹部か、しからずんば奴隷」というものであって、「どちらも断る」という選択肢はないのであった。そりゃそうだ。悪の陰謀団だもの。

 

博士が大人しすぎて面白くない(うるさ過ぎるとウザいが)

 

というやりとりを、カーテンの隙間から覗いている人物がいた。バーデンである。

 

表へ出ろよ!

 

グレトデモンが返事を要求した。返事はもちろん「否」である。緊張感が走る。狭くて質素な部屋に。「それではもう一度眠っていただこう」グレトデモンが言うと「眠るのはお前たちだ!」という声が響き渡る!僕らの宇宙Gメンだ!!

 

ニャアアアア~~~!

 

宇宙Gメンがバッタバッタと敵を倒す!狭くて質素な部屋で!

 

助けて!狭いよ!狭すぎるよ!

 

バーデンがカーテンの裏で焦っていると、パトカーの音が聞こえてきた。アジトがバレたんだ!警察官が狭い階段を登ってアジトへ近づく!宇宙征服を狙うデモン帝国の総指令室があるとは思えない狭いビルの階段だ!

 

帝国の総指令室があるって?ここに?(笑)

 

雪崩れ込んできた警官が一味を追う!トタン屋根の倉庫みたいな場所で!

 

雨が降ったらうるさそう

 

狭くて質素な総指令室で月村が隙をみてグレトデモンに躍りかかった!グレトデモンはあっけなく倒れ、動かない。「あっ、これは!」「それはロボットさ」

 

おっさんロボット

 

ロボットをグレトデモンに仕立て上げていたとすれば、黒幕は誰だ?バーデンだ!

 

でもなあ、黒幕がこの程度ってーのもなあ

 

バーデンはデモンXで逃げていた。素早いヤツだ!Gメンは月村を連れて追いかけた。

 

Gメン機を何処に隠してたんだ

 

バーデンは基地へ寄って司令官をピックアップし、秘密基地を爆破した。証拠隠滅である。このまま宇宙へ逃げるつもりだろう。宇宙まで逃げればなんとかなるかもしれない。ところがバーデンの野郎、何を考えてんだか宇宙Gメンにメッセージを送る。

「宇宙Gメン、月村君、わざわざお見送りありがとう。私はこれから宇宙征服に出発する。お返しはいずれ宇宙で」

 

黙っときゃいいのに

 

黙って逃げりゃいいものを、バカかバーデンは!毎度のように方向を特定されてGメンに追いかけられるデモンX。バーデンはまた焦るが自業自得である。バーデンは交戦を仕掛ける。もちろんGメンは受けて立つ。宇宙の平和のためだ!

 

月村はGメンが誰か気づいただろうか

 

で、いつものことだけど、そんなに手に汗握ることもなくバーデンを乗せたデモンXは煙をはいて爆発。Gメン完全勝利。

 

こうなると思った

 

やったね、宇宙Gメン!宇宙の平和は守られた!ありがとう!宇宙Gメン!

 

―完―

 

宇宙Gメン最終回である。13話まで制作したにもかかわらず視聴率悪すぎて8話でTV放映が打ち切りになったという稀なる特撮ドラマである。グレトデモンロボットは斬新だけど、どこか強引に思えるのは、もっと続けたかった制作側に対し「早く終わらせろ」的なプレッシャーを受けて無理やり最終回にしたとも考えられる。いまとなっては確認のしようがない。

 

ここだけカラー

 

さて、今回の目玉はホテルでのロケである。とうとう宇宙Gメンもホテルロケ出来るほどになったのか!と感心する反面、打ち切りが決まったので予算全部使いきったのか、との疑いも拭えない。これも、いまとなっては確認のしようがない。

ロケ地は「比叡山ホテル」とのことなので調べてみたら、既に廃業していた。切ない。劇中で確認できるホテル内装はかなり豪華で、ロビーの板に描かれたデカい日本画がなかなか壮観である。カラーだったらさぞや美しいだろう。ああ、こんな感想どうでもいいな。

 

比叡山国際観光ホテル

 

ホテルロケ以外は、まあ、いつもの宇宙Gメンである。最終回なのに博士があれだけ大言壮語したアンドロメダ号も宇宙ステーションもレダ号も登場せず、代わりにデモン帝国がアスモデオス艇を完成させたという情報のみ。そのアスモデオスにしろ、実際の宇宙艇は映されずセリフで3回くらい名前が出てくるだけである。またこれもいつものことだが活舌と音声が悪いのでアスモデオスで正解なのかどうか分からない。うーん、やっぱり文句しか出てこねえな。

 

文句と言えば月村である。また捕まってやがる。最終回だっつーのに、また捕まるとは何事であろうか。これは様式美なのか?月村の拉致は山場を作るための安易なプロットに過ぎない。様式美以前の問題だ。

やっと前回のエピソード12から面白くなってきたと思ったのに、続く今作が最終回となりいつものGメンに戻ってしまった。もしかして前作だけが奇跡だったのだろうか。

最終回ということで何か感動的なことを書かなければといろいろ知恵を絞っているのだが、特に何もない。なのでもう好き勝手書く。ということで、このDVDBOXを手にした経緯から語ろうと思う。

 

肩の荷が下りた

 

マダムの手元にある宇宙Gメンは2002年に発売された全3巻のDVDBOXである。発売当時に購入したのではなく、ある日ムッシューがリサイクルショップで買ってきたのである。なぜ買ってきたのかというと「安かったから」である。安けりゃなんでもいいのかというとそうでもなく、特撮っぽかったから購入に至ったという。しかしムッシューは特撮ファンでもなんでもない。特撮ファンはマダムである。つまり、ムッシューはマダムのために買ってきてくれたのである。これはノロケである。

マダムは「宇宙Gメン」なんぞ聞いたことも見たこともない。もしかしたら隠れた名作!?とワクワクしながら早速鑑賞し、光の速さでガッカリした。面白くなかったからである。聞いたことも見たこともなくて当たり前だ。面白くないから淘汰された作品なのだ。

 

各エピソードそれぞれが大変面白くないのである。それぞれ独立して面白くないのである。面白くないだけでなく、腹が立つのである。この腹立ちは「面白くない」という理由だけではないような気がした。他に何か重大な理由がある。それを探るため、1話ずつブログで検証しようと思ったのが、「宇宙Gメン」を語るきっかけである。

しかし果たして最後まで検証できるだろうか?という心配通り、面白くなさ過ぎて続けて検証することが出来なかったのである。だもんだから、2017年10月に第1話から始めてみたものの、こんなにかかったのである。気が付けば元号が変わっていた。マジ苦行であった。やっと終わらせることが出来てホッとしている。

 

苦行Gメンはここでひとつの区切りを迎えた。そんならGメンのつまらなさの原因を突き止めたのかというと、原因がありすぎて収拾がつかない。というか、そもそものプロットが物語としての体を成していないのである。登場人物全てが無能なドラマなぞ、宇宙Gメン以外にあるだろうか?主人公の有能さが、まわりの無能を引き立たせるだけにしか見えないドラマが宇宙Gメン以外にあるだろうか?

そして第二の問題はキャメラワークのセンスのなさである。キャメラの動きがまったくないことがこんなにもツマラナイなんて、そしてつまらなさが度を超すと苦痛になってくることを身をもって知った。

 

一方、褒めるところはどこにもない。せっかく全エピソード(でもないけどな、マスターフィルムが行方不明になってるからな)をレビューしたというのに、マダムに残ったのは「こんなものをレビューしちまった」という無念さだけだ。

この無念を晴らすには、より多くのひとが宇宙Gメンの犠牲になってくれることが必要だ。

 

よいこのみんな!いますぐ宇宙GメンのDVDを手に入れるんだ!そしてつまらなさに悶え苦しみながら殉教してくれ!宇宙Gメンを成仏させるには我々が殉教するしかないんだ!頼んだぞ、よいこのみんな!

 

と終わろうと思ったけど、さっそく宇宙Gメンへのスーサイド殉教者が出て来たよ!ブログ主のブルースさんからは4話目で致命傷を負ったとコメントをいただいた。いやあ、本当にお疲れさまです・・・。でもね、ブルースさんは最後まできっとレビューしてくれるから(プレッシャー)、よいこのみんなも一緒に楽しんでね!マダムはもうこりごりだよ。それでは先にバイバイキーーーーン!

 

 

↓↓↓宇宙Gメン エピソード12↓↓↓