ボン珍2014 Au revoir! Paris! | 不思議戦隊★キンザザ

ボン珍2014 Au revoir! Paris!

とうとう最終日である。朝ごはんは、近所のブランジュリーまで出掛けて買ってきた。


チョコチップパンとパン・オ・ショコラ、ペロリですよ

necoちゃんのキッシュ・ロレーヌ


朝っぱらからパン屋で焼き立てのパンを買うのって、なんかいいな。もしパリに住むことができたら、きっと毎朝パン屋に通うだろうな(妄想)。


ここで買いました


おっと、妄想してる時間なんてないんだった。今日が最後なので悔いのないようにショッピングしないと!
ってなワケで、すっかりショッピング中毒のボン珍ファミリー、いつものようにアパルトマンを出る。しかし今日は眼つきが違うんだぜ!


ショッピング、それは現代の狩りである。限られた時間と小遣いを、どのように効率よく有効に使うか。更に判断力も必要だ。

ソルド会場は戦場である。あ、これいいなー、買っちゃおうかなー、でも他も見てから決めた方がいいかなー、もしかしたらここより安く売ってる店があるかも知れないし、見つからなかったらまた来ればいいや。などとうじうじ悩んでいる間に、商品は売れてしまうのである!「あ」と思ったら、即判断!買うか?見送るか?
買ったら他の店で安く見つけても気にしない!購入を見送ったらすぐ忘れること!悩まないこと!それが戦場における掟である。


ボン珍ファミリーは、まずボン・マルシェの食品館を攻めた。普通の食料品はモノプリでも買えるが、ちょっと高級な商品、例えばBIOもの(有機栽培)が充実しているのである。購入するものは決まっているので、さっさと購入。


ボルディエバター、ジャスミンティー、クスミティー、アロマコーヒー


丸い缶は、前回購入して惚れたラヴ・オーガニックのジャスミンティー。ボルディエのバターは一般的なスーパーでは売ってないのでここで。necoちゃんたちはポテトチップを何種類か選んでいた。イモが美味いのでポテチも美味いらしい。人気のフレーバーはBBQ味。


次に攻めたのは若人向けランジェリーショップの「ETAM」である。前回マダムがカワイイスリッパを見つけて歯軋りした店だ。なぜ歯軋りしたのかというと、既にモノプリでショボいスリッパを買ってしまっていたからだ。
ここはランジェリーショップではあるけれども、部屋着なども充実していて、日本でいうと、えーと、なんだろう?ちょっと昔に流行ったピーチ・ジョンみたいな感じかしら?値段も安いし。で、necoちゃん姉妹がきゃいきゃいしながら選んでいるので、マダムもきゃいきゃいに混ざって、気が付いたら3着購入。



お見苦しいですけれども


いま、つくづく写真を見て自問自答したのだが、マダムは本当にこれらを着るつもりであろうか?誰か止める者はいなかったのか!?
しかしソルドマジックの渦中で溺れているボン珍ファミリーは、溺れている自覚さえ持たずウキウキと次なる目的地へ向かうのであった。続いてnecoちゃんは雑貨店へ、マダムとお姉さんはポワラーヌへ。ということで、我々は二手に分かれた。


パリ土産の定番


ポワラーヌでの狩りが終わったら、続いてロンシャンの路面店を攻める。プランタンでは店内に犇めいていた中国人が、路面店にはひとりもいない!ソルド品もプランタンより多い。ここでnecoちゃんと合流することになっているので、ゆっくりと選ぶ。
ショッピングは狩りよ!本能のまま攻めるのが一番なの!!本能に身を任せるのよ!!わっしょーい!(心の声)


わっしょい!わっしょい!


で、結局3つ・・・・買っちまった・・・。狩りには判断力が必要だと言ったが、場合により判断力が鈍ってしまうことがあるので気を付けるよーに。


既に両手にいろいろ持っているが、ショッピングはまだまだ続く。パリで一番安いというシティファルマ、necoちゃんおすすめのセレクトショップを攻めたところで、ちょうどお昼時である。このあたりで適当にランチして、ショッピングを続ける予定であったが、当初の目論見より荷物が増え過ぎたため、一旦アパルトマンへ戻ることにする。


じゃあランチはどうする?何処で何を食べる?あ、そういえばアパルトマン近辺に、大家さんおすすめのバスク料理屋があったじゃん!あ、あったね、そうしよう、そこで食べよう!ってことで、ランチの相談は3分でまとまり、荷物を置いて身軽になったボン珍ファミリーは、赤い外見の可愛いバスク料理屋に突入した。


Le cantine de Troauet(ル・カンティーヌ・ド・トロケ)、トロケ食堂


突入したはいいが、勝手が分からない。席には座れたが、メニューがない。壁の黒板にいろいろ書かれてはいるが、読めない。そこで店員を捕まえ、「カルト(メニュー)はあるか?」と聞くと、店員はにこやかに壁の黒板を指さした。
だから、読めないんだってば!!仕方なく「読めないのです」と白状するボン珍妙齢女。すると、別の店員を呼ぶ店員。店員に呼ばれてやってきたのは、注文取り専門の女性店員であった。


店員「何が食べたい?」
ボン珍「えーと、チキンかな」
店員「あら残念。今日はチキンはないわね」
ボン珍「魚は何がありますか?」
店員「サーモンとホタテね!どちらもおすすめ」
ボン珍「お肉は何がある?」
店員「ハラミ肉のステーキ、胡椒ソースよ」
ボン珍「一番下のメニューは何?」
店員「バスクのソーセージ、この店のスペシャリテなの!」


レストランでメニューに悩んだら店員に相談せよ、とは良く聞く話だが、本当だった。フランスでは、とにかく話すことが大切なのだ。


店員「飲み物はどうする?赤?白?」 ←ワインを前提とした会話がフランス!
ボン珍「赤がいいな」
店員「強いの?強くないの?」
ボン珍「軽めの赤をグラスで3名分」
店員「あら、それならカラフで頼んだ方が安いわよ」
ボン珍「ではカラフでお願いします!」


グラスのイラストがカワイイ


気持ちのよい対応をしてくれた女性店員さんのおかげで、我々は無事注文することが出来た。necoちゃんはハラミ肉のステーキ、お姉さんはサーモングリル、そしてマダムはバスクのスペシャリテ、ピメントソーセージである。
バスク地方はフランスとスペインの国境にあり、ピメントという唐辛子が特産品なのだ。黒板に書かれたメニューが読めなかったのは、バスク語やスペイン語混じりの料理名だったからである。かようにバスク地方とは、フランスとは違う独特の文化を持っており、いまだに細々と独立運動を続けているのである。
おっと、蘊蓄を語っているところへ我々の料理がサーブされたぞ!!


左からサーモン、ソーセージ、ハラミ肉


ハラミ肉ステーキは、咬みごたえありそうなどっしりした肉が3枚(!)、サーモングリルは肉厚のサーモンに野菜が添えてあり、ここだけの話、サーモンが一番まともだと思っちまった。

マダムの頼んだスペシャリテは・・・うわあ、ソーセージが5本!・・・5本って。ソーセージの下にはマッシュポテトがぎっしり。やっぱりイモかよ・・・。深めの皿だからイモ3個分はありそうだな・・・。


地味だけど美味


メインがサーブされたところでカンパーイ!って、あれ?また何かサーブされたよ?あ、付け合わせね。って、コレ、またイモじゃねえかよ!!
サイドメニューは、マッシュポテト、イモフライ、トマトの煮込みでの3品であった(上記写真参照)。なにこのイモ地獄。


でもね、イモが美味くてマダムは自分のマッシュを完食。サイドメニューも3人で分け合ってほぼ完食。この旅行で、自分たちの胃が確実に拡張されていることを実感。

イモがイモが言いながら食べていると、隣の女性に声をかけられた。「日本の方?」

声をかけてきたパリジェンヌさんは日本に旅行いったことがあると話してくれた。真夏に鎌倉を訪れたら、暑くて死ぬかと思ったって(笑)。ええ、日本の夏は日本人にも殺人的なのです、などとしばし談笑。そこへパリジェンヌさんの頼んだデセールが運ばれてきた。するとすがさず「写真撮ってもいいわよ!」と言ってくれたので、感謝しつつ激写。


盛り付けがオシャレ!


とっても美味しそうだったが、我々はメインとイモで満腹状態なのでカフェだけ注文。


角砂糖にトングなんて気の利いたものはないよ!手づかみだよ!さすがフランス!


あ~喰った喰った。お店の雰囲気、気さくな店員さん、話しかけてくれたパリジェンヌさんのおかげで、パリで最後の食事を大変楽しく過ごすことが出来た。大満足の我々は、多めのチップを渡して店を出た。


※チップは、必ずしも渡さなくても良い。ただし、何かと気に掛けてくれたり、サービスが良かったりした場合、マダムはチップを大体1~2ユーロ渡すことにしている。この店には3人で5ユーロくらい渡したと思う。


さて、ランチも終わってショッピング再開(!)である。お姉さんは教会を見たいというので別行動。necoちゃんとマダムは連立ってオペラまで出張った。オペラでnecoちゃんは昨日の「さぬき屋」さん関係の友達に会いに、マダムはムッシューの土産を買いに。


オペラ通りを歩いて観光気分


ムッシューの趣味がギターなので、楽器店のフォトバッグを購入。フォトバッグシリーズも日本に入ってきてはいるが、この手のタイプは日本では見かけないのでわざわざ買ってみた。


この楽器店、ちゃんとパリにあるそうです

それぞれの用事をすませ、再びオペラ駅で落ち合い左岸のブランジジュリー、雑貨屋と巡ったところで時間である。アパルトマンに戻りスーツケースをピックアップし、モンパルナスのバス停へ向かう。バスにはさほどの乗客はおらず、我々を含めて10人足らずで出発した。


ユーロを使うため、最後の最後に雑貨店で購入

日の暮れたパリに、ぽつぽつと灯がともる。パリのひとたちにとっては、きっといつもの日常。日常のパリを、旅行者であるマダムを乗せたバスが通り過ぎる。日暮れの出発は、少々感傷的になってしまうな。


バスは渋滞にハマることなく空港へ到着した。CDGには古くて狭いターミナル1、そして進化し続けるターミナル2がある。我々が利用するのはターミナル2、立ち並ぶブティックにマダムの感傷は瞬く間にぶっ飛び、フラフラと土産屋に吸い込まれていくのであった。

結局何も買わなかったが、ラデュレ、ロンシャン、レペットなど、日本人好みのブティックが軒並み揃っていたので、もし土産を買い忘れてもターミナル2で間に合いそうだ。


出発ロビーも新しく、ロビーの端っこにリラックスゾーンを見つけた我々は、我が物顔でリラックスし、最後の最後までフランスを楽しんだのであった。


新しい出発ロビーの端っこに

リラックスゾーンがあるよ!みんなも使ってみよう!


以上でやっと旅行記を終わる。たった5泊の旅行だったが、こうして書き出してみると、ぎゅうぎゅうに詰まった旅行であった。前回はあまり買い物をしなかったが、今回はソルド期間ということで買い物が多かった。それでもまだ「あれも買っときゃ良かった、それも買っときゃ良かった」と思ってしまうのは、煩悩のなせる技であろうか。かくも恐ろしきかな煩悩。


マダムの罪深き煩悩は、もう既に次回の旅行計画に向かっている。いつになるか分からないけど。




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