前略 オフクロ様
えっと・・・ オヤジが入院しました。
先日の朝、急に背中が痛いと言い出して、顔色も血の気が引けたようになっていたものですから、これは心臓系だなと思い、すぐに病院に運びました。
検査の結果、「動脈乖離」という診断でした。
幸い心臓からは比較的遠い場所だったので、緊急性はそれほど高くないということですが、年齢が年齢だけに、悪化することも十分ありうることだと。
ただ、順調に回復すれば、2週間程度で退院できるでしょう、というのが少し明るい材料です。
「万が一、人工呼吸器で生命を維持しているような状況になった場合、延命措置を続けるかどうか、家族で話し合っておいてください」という医師の言葉で、簡単な病気でないことだけはわかりました。
本人の意思を尊重したいとは思いますが、こうなってしまった以上、本人から「どうする?」 とはなかなか聞きがたいもので・・・
元気なうちにそういう話をしておけばよかったと、今更ながらに思うのであります。
オフクロ様・・・
もしもあなたなら、医師になんて言いますか?
姉と話しましたが、まだお互いに結論は言っていません。
「人の命を、それも肉親の命の終わりを自分が決める・・」
簡単に答えは出ませんね。
元気な人は、「そうなったら、延命措置なんてしなくていい」という人は沢山いるようです。
でもそれは、元気なうちだからそう言うのではないかと思うんです。
自分が弱ったら、少しでもいい治療を受けて長く生きたい。
そう思うのが普通なのかな・・・ と。
難しい問題です。
限りある命だからこそ大切にしなければならない。でもそのピリオドを自分が決めなければならない。
仮にオヤジが延命措置はしなくていい、と満面の笑顔で言っていたとしても、自分の心には何らかの形で重くのしかかるのではないかと思うんです。
あの日、オヤジの命を止めたのはオレだと。。。
まぁ、でもですね、あのオヤジの事だから、元気に復活するような気がするんです。
6年前、胃がんも早期発見で簡単な手術で回復しましたし、昨年は「ハラが痛い!」と病院に運んだ時も、盲腸の内視鏡手術のみで、復活して先日まで元気にしていました。
今年は88歳の米寿を迎えるので、それまでは元気にしていてほしいですね。
姉夫婦や孫一同とも、何らかのお祝いをしようと相談していましたから。
24日は、姉の娘の結婚式があるのですが、出席できるかどうか、ちょっと微妙なところです。
オフクロ様・・・
なんとかオヤジを元気にしてやってください。
孫の結婚式に元気な姿で出られるように。
そして米寿のお祝いを元気に迎えられるように。
オフクロ様・・・
頼みますよ。
「まだ来るな!」 と喝を入れてください。。。
では。。。
(ー人ー)