幸いなことに、今まで治療が大きく仕事に影響したことはありませんでした。

 

出張などは多いけれど肉体労働じゃないし、出張以外は家でもできる仕事なので手術の後でまだ出勤できなかった頃から仕事に復帰できましたし。

 

そして何より折しもコロナ禍があり、出張がキャンセルになり今まで対面だったのがリモートなどになったことも大きいと思います。

 

もしコロナがなかったら治療のスケジュールなどで出張に行けず参加できなかった会議やコンファレンスなども多かったと思うのですが、コロナ禍でリモートになったおかげで基本的に何も抜けずに済みました。

 

どの治療も副作用をほとんど経験しなかったのも大きかったと思います。

 

今まで治療はずっとしてきましたが、日常生活や仕事に影響しなかったのでどこか平行している別物という意識がありました。

 

ところが今年に入り副作用がきつかったり、リンパ浮腫が始まったり、右脚が動かなくなったりと、日常生活に直に影響が出始めました。

 

またターミナルと診断されたことで治療にも余裕がなく最優先!という気持ちに。

 

そこで改めて出張など出来ないことが多そうな仕事や締め切りなどコミットできない仕事などを整理しはじめ、役割を辞任したり辞退したりということをはじめました。

 

先日の現場視察も現場のコロナクラスター発生で最終的にはバーチャルになってしまいまたが、今年を最後に辞任します。

 

心の中では現場視察の出張が最後のわがままでした。

 

これだけは治療を仕事に合わせ、それ以降は何があっても治療を最優先すると決めたのです。

 

そして最初に諦めたのが・・・

 

うちの組織が毎回開催しているコンファレンスです。

 

今度の月曜日から抗がん剤治療を始めますが、数週間続けて投与し一週間休薬と聞いていたので来週から始めるとなるとその次の週のコンファレンスに丸々一週間行くのは無理だとは予測していました。

 

ですが昨日ドクターBのオフィスから治療のスケジュールを渡されてみると、コンファレンス週の月曜日がやはり投薬日予約でした。

 

去年までの私なら「この週はコンファレンスに行くので日程をずらせますか」と聞いていたでしょうが、今回は迷いはありません。

 

会議中の上司に急遽メールして「治療のスケジュールのため、今年はコンファレンス行けません」と伝えました。

 

私としては今まで闘病してきて、治療を優先するために初めて諦めた大きなことです。

 

数千人規模のコンファレンスはスタッフ総出で一日12時間ほどの担当アサイメントをこなします。

 

今年はさすがに私の状態を考慮して、イベント部が私の担当はバックアップ的なものだったり万が一のために誰かバックアップできるように組んでくれたらしいので、直前になって「そんな、スタッフ一名欠けたら困る!!」とはならないハズなのですが、それでも2週間前のドタキャンは気が引けました。

 

でもやはり命には換えられません。

 

もっと病状が進んで命の期限が迫ってきたら、治療よりもやりたいこと優先!って言える時が来るのでしょうが、今の私はまだまだ命優先で行きますよ~グー