転移したリンパ節が右の腎臓と膀胱の間の尿管を押しつぶしているので、尿管を挿入する手術をしました。

 

執刀医は先日診断した泌尿科医のドクターY。

 

なんというかハイテンションでエナジェティックで、典型的な外科医!という感じです。

 

チェックインは8時15分、手術は10時45分。

 

夜中からは絶飲絶食で、朝は薬だけは最初減の水で飲んでよいとのことでした。

 

8時にジルにピックアップしてもらって総合病院の手術センターへ。

 

大きな病院なので普段は駐車場から目的地へたどり着くのが大変なのですが、今回は日帰り手術専用の駐車場に停められたので脚の悪い私にとっては大きな利点でした。

 

脚が悪くなると距離とか段差とか健康な状態ならほとんど意識もしないようなことが大きな事になることに気が付きますね。

 

新しい手術センターは約4年前に建てられて、前回の人口肛門を閉じる手術をしました。

 

最初の手術は古いセンターだったので、術前準備室などはカーテンで区切った大部屋でしたけど、新しい手術センターは全てバス洗面所付きの大きな個室です。

 

テレビもついてます。

 

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ジルは病院から数分の距離に住んでいるので、送迎だけで良いと言ったのですがどうしても付き添ってくれるというのでありがたくお願いしました。

 

そしてこの手術センターではGPSトラッカーのついたバンドをして、付き添いの人がテキストメッセージで患者の居場所を受け取ることができます。

 

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例えば「今手術室に入りました、手術を終えて回復室に向かいます、回復室を出て準備室何番に移ります、等々。

 

これで付き添いの人も常に進行状況が把握できるし、病院スタッフも忙しい所を呼び止められることがないのでお助かりのシステムです。

 

部屋に入るとすぐに術着に着替えるので、寒くないようにエア毛布をかけてくれます。

 

使い捨てのエア毛布に布団乾燥機みたいなもので温かい空気を送り込むタイプのものです。

 

ポートにアクセスしたり点滴で水分補給したりペーパーワークをしたり、準備は1時間ほどで効率的に進みましたが、そこからの待ち時間が長く予定時間になっても誰も迎えに来てくれません。

 

予定から30分も過ぎた時点でジルが様子を聞きに言ってくれましたが、どうやら緊急手術が入ったようで、それが他の手術のスケジュールをおしてしまっているとのこと。

 

待っている間に心肺停止の「コードブルー」のアナウンスが流れたのでビビったのですが、それはどうやら別件のようでした。

 

緊急手術で運ばれたのは若い男の子の玉に関係のある手術だったようですが、ジルが待合室にいる時に両親が話しているのを漏れ聞いたところ、男の子の玉は救えなかったようです。

 

ドクターYも説明に来ていよいよ手術室へ。

 

手術台に移るのは半ば自力で手伝いましたが、ポジションこれでオーケーと言われた後の記憶が全くありません。

 

前回はマスクをかぶせられたのを覚えているのに、今回はそれも無し。

 

気が付いたら回復室に。

 

ジルが付き添ってくれたので、ドクターYの説明は彼女のほうに行ったらしくて私はそのまま回復室からさっきの準備室に移されただけ。

 

ジルの言うことには、腫瘍が思ったよりも邪魔をして尿管を挿入するのにやや手間取り力がかかったので、術後の不快感はその分強いかも・・とのこと。

 

それ以外は全て上手く行ったようです。

 

目が覚めてすぐに強い尿意を感じたので、看護師さんがベッドパンを持って来てくれたのですがどうしても排尿できず。

 

特に抵抗を感じているわけではなくここで排尿して良いんだ!って思っているのにどうしても尿が出てきません。

 

目が覚めたらあっという間に覚醒して歩けるようなので、すぐにさっきの準備室に戻されてトイレに行きました。

 

トイレに座った途端に無事排尿できましが、イタイ!!

 

「しばらくは排尿の際に焼けつくような痛みを感じるハズ」と確かに言われていましたが、UTIなどの経験も無い私には初体験の痛み。

 

出血もあり、治まるまでこれはなかなかチャレンジングな症状になりそうです。

 

吐き気を感じ、看護師さんが別の吐き気止めをオファーしてくれたのでお願いしました。

 

眠くなるよ?と言われたのですが、確かにあっという間に眠くなりしばらく就寝。

 

目が覚めると「いつでも好きな時に退院して良いよ」と言われたので退院することに。

 

寝ていた後に急に座ったからか、出口まで車いすを押してくれる人が妙にスピードを出したからか、出口に向かっている間に強い吐き気が・・・。

 

ジルが準備室から吐く用の袋を持って来てくれていたのでそれにゲロゲロしましたけど、昨晩から絶飲絶食しているので当然えづくだけで何も出てこず。

 

出口に向かう途中にゲロゲロしている患者を術後数時間で笑顔で送り出すのはさすがにアメリカの病院です。

 

日本だったら数日の入院という手術だそうなので。

 

ジルがまだ一人にできないというのでまずジルの家に。

 

有難いのですが、ジルの家は冷房が効き過ぎていてマジで寒いんです。

 

毛布に2重にくるまってあっという間にグーグーと昼寝の続き。

 

目が覚めたら一気に覚醒して元気になり、明日までは家にいろと言明していたジルも「これなら家に帰しても良い」というお許しをくれたので夜の10時頃に無事に帰宅しました。

 

ドクターBにもらっている痛み止めと、ドクターYが病衣で出してくれた痛み止めをダブルで飲んだらお腹の不快感もほぼ消えて、問題は排尿時の出血と痛みのみ。

 

昼間これだけ寝れば夜寝られなさそう・・・と思いきや、夜もしっかり眠れました。

 

ただしばらくは頻尿になると言われていましたが、排尿の痛みにビビっているのか尿はあまり出ず。

 

ゲータれーどなどスポーツドリンクを飲んで水分補給はしているのですが。

 

何はともあれ、大きな治療が一つ済んでホッとしています。