25歳になった木村です。四国旅行について、記していきます。


■朝5時、夜行バスは徳島駅前に到着。私はここでバスを降ります。


これから向かう最初の目的地は、日本三奇橋のひとつ“祖谷のかずら橋”です。


山奥の秘境にあるユニークな橋を見にいくため、最寄りの大歩危駅を目指します。


6時47分、特急剣山1号は徳島駅を出発。

体に疲れはありますが、旅行気分の高揚がそれを吹き飛ばします。

列車は徳島線を進みます。

徳島線は、四国本島を南北に貫く土讃線に横槍を入れるように伸びている路線です。

私は車内で爆睡していました。

8時10分、阿波池田駅に到着。

ここで土讃線に乗り換え、高知方面に進みます。

8時29分、特急南風1号高知行きは阿波池田駅を出発。

約20分の乗車で、大歩危駅に到着しました。

■大歩危駅は、大歩危峡の最寄り駅で、JR四国の観光列車の始発駅にもなっています。

渓谷沿いに作られた小さな駅の回りは山深く、すでになかなかの秘境感があります。

しかし、目的地はまだまだ山奥。ここからは再びバスで移動します。

8時58分、大歩危駅前のバス停を出発。

小柄で可愛らしい見た目のバスは、秘境へ向けてさらに山のなかに入っていきます。

すでに自宅を出て13時間。夜行バスで多少寝たとはいえ、疲れがたまってきています。


■9時25分、ついに、かずら橋バス停に到着。

山奥の秘境にある「祖谷のかずら橋」。


平家の落ち武者が作ったのが起源とも言われています。


主な材料は植物のツル。

ワイヤーの吊り橋と比べてよく揺れます。


15m真下が丸見えで、とても怖いです。

横に走る木の角材ですが、木と木の間隔が、僕の足の長さよりも広いところがありました。

そのような所では、二本の角材をまたぐように足を置けないので、一本の角材の上に足をおきます。

一本の細い角材の上でバランスをとらないといけないため、足元は安定しません。

ますます吊り橋の揺れは大きくなります。

とにかくすごいスリルです。なかなか怖かったです。

■橋のすぐそばにある琵琶の滝。


マイナスイオンをたっぷり浴びます。

写真では伝えられませんが、かなり高いです。

そのまま、近くの食堂に行き、お昼ごはん。

鮎の塩焼きと、祖谷蕎麦をいただきました。

とても美味しかったです!

■バスで大歩危駅に戻り、11時41分発の特急南風5号で高知駅に向かいます。

次に向かうのは、高知城。言わずも知れた、天下の名城です。

12時29分、高知駅到着。

駅前の停留所から路面電車で「はりやま橋」へ。

ここから歩いて高知城にやってきました。

■高知城は、あいにくの曇天。

全景の写真は、昨年訪問時のもので代用します。


やっぱり、お城には真っ青な空と緑の松が似合います。

ちなみに、曇っているとこんな感じ。(今回の写真)


やっぱり晴れている方が写真映えはしますよね。


可愛い梅の花がお城に色を添えます。

まだ日は高いですが、疲労もあり、本日の観光はこれで終了です。

おやすみなさい!

【旅行2日目】
■突然ですが、これからマラソン大会に出場します。

趣味で陸上を始めて2年半、初めてのフルマラソン挑戦です。

大会のキャッチコピーは、「わざわざ高知で走ろう!」。

どの大会でデビューしようか考えていた私は、このキャッチコピーが響いて、この大会でのデビューを決めました。

ところが、高知市内に宿をとれず、お隣の南国市のホテルに泊まりました。

移動のために朝は4時起き。

部屋で朝食をとり、体操、ストレッチと、淡々と準備をします。

朝5時半、宿をチェックアウト。

外はまだ真っ暗です。

最寄り駅まで徒歩30分の移動です。

■6時2分、とさでん交通 東工業前駅で路面電車に乗車。

高知市街地まで40分電車に揺られます。

レース前に体力の消耗は抑えたいもの。
朝から大変な移動ですが、仕方ありません。

車内を見回すと、乗客は“これから走りますぜ”って人ばかり。

皆ヤル気満々で、謎の緊張感がありました。

■6時40分頃、高知城前で下車。

ランナーの集合場所は、少し離れた城西公園ですが、直接城西公園には行かず、高知城の天守の真下でアップをすることにしました。

天気は相変わらずの曇天もよう。



しかし、天守に見守られながらのアップは、いつも以上に気合いが入ります。

アップ中、ウォーキングに来たおばあちゃんから、「こらから走るの?頑張ってね!」と声をかけていただきました。

地元の方の応援はめちゃくちゃ力になります!

いよいよ、マラソン大会の集合場所に出発。
高知城からの出陣です。


■マラソンのリポートは手短に済ませます。

私は陸上初心者で、力強く走る体力はありません。

その分、省エネに特化した走り方を身につけてきました。

■9時、マラソン大会はスタート。

途中、有名な桂浜花街道を通ります。

綺麗な砂浜、そしてどこまでも続く海。

天候は相変わらず曇り空ですが、綺麗な景色が広がっています。

しかし、ここはスタートからすでに20キロ経過した地点。

かなり疲労が蓄積してきて、体が重く、なかなか景色を楽しむ余裕はありません。

また、綺麗な景色を見て体力が回復したかと言われれば、そんなことはなく、ゴールまでまだ20キロあるという現実が頭の中を占めます。

最後まで走りきれるのだろうか…。

とはいえ、この時点では、スタートから続けてきた1キロ5分45秒ペースをキープできており、疲労は感じるものの、順調に距離を伸ばしていました。

■一番しんどく感じたのは、30キロ過ぎ。

ペースが落ち始め、1キロ6分を越えるようになりました。

ペースを上げようとしても足が前に出てきません。

体は限界を訴えてきます。

リタイアするランナーも増えてきて、数キロごとにある救護所には、リタイアした多くのランナーがうなだれてバスに収容されていました。

35キロを過ぎると、体は限界を越え、何が何だかわからなくなり、無の境地に突入します。

無感情で、ただひたすらに、足を前に出し続けます。

力尽きて動けなくなるランナー、足を痛めながらも必死に歩いてゴールを目指すランナー、そんな人たちを、なんの感情もなく追い抜いていきます。

その頃、私のペースは1キロ7分を超えていました。

もうペースを上げることはできず、ただひたすら前に進むことしかできません。

1度止まったら、もう2度と前に進めないでしょう。

他のランナーもみんな限界は超えていて、思考は停止し、ランナーの本能のみでゴールに向かって進んでいます。

現場はとても壮絶です。


■レースが始まって4時間28分、ついに私はゴールを迎えました。

ゴールの陸上競技場に向かう坂を登りきり、目の前にゴールテープが見えた時には、目頭が熱くなりました。

ゴールしたときの達成感、喜びは、ここでしか味わえないものです。

ゴール直後に感極まる方、それを見てもらい泣きする方もいました。

そして、力を出しきって動けなくなったランナーがたくさん転がっています。

レースはキツかったですが、とても楽しかったです。

この達成感はクセになります!本当に参加してよかったです!


■シャトルバスで高知駅まで戻ってきました。

これから、高松まで移動します。

本来なら、このままホテルに入ってバタンキューとしたかったんですが、高知に宿を取れなかったので、これから移動です。

疲労困憊ですが、移動しない限り、休むことはできません。

16時13分、特急南風23号岡山行きは、高知駅を出発。

この時の私は、グロッキー状態でした。

走りながらモノを食べた影響か、“焼肉食べ放題で無茶したあと”みたいな感じの気持ち悪さを感じていました。

なお、これはいつものことで、練習の時から、このようになっていました。

これが収まると、急激に空腹状態になります。

■17時55分、多度津駅にて途中下車。

この特急は岡山まで向かうため、高松方面に行くにはここで乗り換えをする必要があります。

18時2分、快速サンポート南風リレー号は、高松に向けて多度津駅を出発。

列車名はカッコいいですが、車両はステンレスの通勤車両です。

幸い、ボックス席に座ることができ、“フルマラソン後に立って移動”という地獄は回避できました。

この頃になると、グロッキー状態から回復し、強烈な空腹に襲われていて、高松についたら何を食べようかと調べながら移動をしていました。

■18時38分、高松駅に到着。

これから夕飯を食べるため、バスで移動します。

18時44分、高松駅前バス停を出発。約10分の乗車で、南新町バス停に到着。

すぐ近くの商店街にあるトンカツ屋さんに入りました。

あまりの空腹で、2種類のトンカツ定食を注文。

暫く待つと、店員さんが戸惑いながら料理を持ってきてくれて、私の前に2つのトンカツ定食が並びます。

とても美味しいトンカツで、ペロリと完食。

おデブまっしぐらの行為ですが、罪悪感は一切ありません。

宿にチェックインすると、またも空腹を感じ、参加賞のゼリーやら芋けんぴやらを食べました。

そして、心地よい疲労を感じながら、眠りにつきました。

【旅行3日目(最終日)】

本日は月曜日。有休をもらいました。

6時起床。体が重たいです。

今日は栗林公園に立ち寄って帰ります。

■7時49分、琴電の電車に乗って瓦町駅を出発。

私はお休みモードですが、世間は平日。

すっかりそれを忘れていて、通勤ラッシュに巻き込まれました。

7時52分、栗林公園駅に到着。

本日最初の目的地は、栗林公園です。

■日本最大級の日本庭園、栗林公園。


日本庭園の良さは理解できませんが、ここまで規模が大きいと、さすがに“おー!”と感じるものがあります。


敷地を歩いていて、やっぱり爽やかな冬の朝が一番だな、と思いました。


梅の花が綺麗に咲いていて、メジロの姿が。

春は確実に近づいてきています。


■栗林公園をあとにし、朝食をとります。


栗林公園から筋肉痛の足で20分くらいのところにあるセルフうどんのお店に入りました。

うどん大盛に巨大な天婦羅3つでなんと680円!

天かすも、作られた天かすではなく、ガチの天カスで、海老や野菜など、色々な香りがしておいしくいただきました。

■まだ早いですが、帰る時間です。

うどん屋さんから路線バスで高松駅まで戻ってきました。

これから徳島駅へ行き、高速バスで本州に戻ります。

11時10分、特急うずしお11号は、高松駅を出発し、1時間程で徳島駅に到着。

2日前に徳島駅で夜行バスを降りたのが遠い昔のように感じます。

いよいよ、四国とお別れの時。

13時15分、京都駅行きの高速バスは、徳島駅前のバス停を出発。

淡路島を伝うルートで瀬戸内海・大阪湾をショートカット。

17時頃に京都駅に到着です。

ここで、新幹線に乗り換え。この先、電車とバスを乗り継いで帰宅しました。


今回の旅は、マラソンと旅行の2つの趣味をバッティングしてみました。

ですが、どうしてもマラソンに引っ張られ、旅行の方が疎かになってしまいました。

生涯忘れることの無い体験になりましたが、次回は、旅行に専念したいです。(笑)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。