俺が行くの?
お前が行けよ
君が行きなよ
僕は嫌だ
あなたが行ったら私も行くわ

梅雨の空は語る
雄弁に

語らう雨粒
重たい雨雲

雨は夕方からの予報

けれどなんだか
少し早く落ちてきそうだ

村上春樹氏の作品で一番好きな作品は何かと問われたら
アフターダークと答えます

登場人物のすぐそばで小説の世界に浸るのではなく
小さな箱の中の出来事を
箱を抱えて覗きこんでるような不思議な経験
主人公は都会で悩める彼女らなのか
箱を眺める自分なのか
読み切ってなお、釈然としない感覚
でも、それもまた快い

春樹氏のワールドからしたらやや異質な感じもするこの作品

決して長くない文章が刻む心地良いリズム
どこかもの寂しげな色合い
そして綺麗な日本語

やはり、春樹氏の作品だと感じさせられる安心感が随所にあり、魅せられる一冊です。