片手に飛行石、片手にチョコレートケーキを持って、セスちゃんのところへ戻っていった。
途中、あのロボットが、軽くベニみたいなんをひいてたのが見えたんで、少し急いで帰ってきた!
そして、僕はセスちゃんの所まで戻った。
しかしそんな僕の目に驚くべき光景が飛び込んできた!!!
・・・・嫁が卵を温めている!!
そしてなんと、リキッドと全然知らん鳥に、卵の温め方の指導をしている!!
鳥たちも、くちばしで地面に何やらメモを取りながら、真剣な眼差しで聞いている。
トリラッピンの、「くちばしで地面」である。
合っているかどうか分からないが、「一卵二鳥」である。
そんな「温め先生」の嫁と目が合った。
嫁は、僕が手に持っているケーキを見るやいなや、「イギャー!」という奇声を発しながら、僕に飛び掛かってきた!
そしてケーキを奪い、むさぼるように食べた。
暴走モードである。
その一連の嫁の行動を、鳥たちはくちばしで地面にメモっている。
そこはメモらなくいいよ、たぶん。
とりあえず、嫁がケーキを食べ終わるまで待った。
すると嫁は、食べ終わってそのまま寝ようとしたので、さすがに叩き起した。
叩き返してきた。
引き分けた。
とりあえず一段落ついたんで嫁に、
巨神兵が隠れてケーキを食べてた話、
ムスカじいさんのケーキ屋の話、
そこにすごく高齢な孫娘がいる話、
お茶が、本当のペットボトルのお茶だった話、
飛行石の話、
「さっきそっちの方が一発多かったんちゃう?」という話、
などをした。
さすがの嫁もショックが隠しきれてない様子だった。
「・・・、私の方が一発少ないと思ってた。」
そこどうでもええねん!
お前は、採点に納得いってないボクサーか!
とにかく地上へ帰る準備を始めた。
す、すると、恐ろしいことが起こったのだった!
<つづく>
真剣に作品に取り組む作者
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束の間の休息中に自然と笑顔がこぼれる作者。
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