きのこの舞姫
明日、美術家・中村洋子さんの展示の中で踊ります。
中村洋子さんの作品の中で踊らせてもらうのは、もう四度目です。洋子さんは「ステンレスメッシュ」を素材に作品を作る方で、硬質な鉄の素材がうねうねと自由な形を作っているさまは、きかん気の強い娘の体のようです。
素材や洋子さん自身の性質上、いままでは抽象的なテーマが多かったのですが、今回は「泉鏡花の『きのこの舞姫』」とはっきりテーマが決まっています。
じつは、テーマを与えられて踊りを作るというのは初めてなので、正直かなりうろたえていました。
文学を踊りのテーマにすることは、一見道筋が見えやすく具体的に作品を作れそうに思うのですが、いくつかの不自由なことがあります。踊りが文学に殉じすぎるとお遊戯みたいになってしまうし、文学を無視するとただの我儘になってしまいます。
「きのこの舞姫」自体はステキなお話なんですが、その世界に入れ込みすぎると観念ばかりが広がって実際に見える景色が曖昧になってしまい、その調整がもう最高に難しくて、年末年始は「…ツライよう…」とメソメソしながら作業をしたものでした。
本日最終調整。
実際の作品を目の前にして、少し見えてきています。
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中村洋子展
ひゅうら。ツテンテン。
―うっ蜘蛛―
【日付】
2014年1月14日(火)~1月26日(日)
【時間】
11時~19時(最終日は17時まで/月曜休廊)
【場所】
GALLERY LE DECO(渋谷区渋谷3-16-3ルデコビル1F)
http://ledeco.main.jp/
【オープニングレセプション】
1月14日(火)18:00~
18:30頃からパフォーマンス開始
ピアノ:齊藤昌一
ダンス:斎藤麻里子
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