犯罪のハードル | 上場会社の元取締役兼詐欺師「木村氏」の告白

上場会社の元取締役兼詐欺師「木村氏」の告白

マザーズの上場会社であるAppBank社から、上場準備中に約1億5000千万の大金と騙し取ってしまった「木村氏」の反省と後悔のブログです。

どんな理由にせよ、私は罪を犯しました。

 

どんな理由にせよ、どんな状況であったにせよ、私は不正送金をすることで、会社のお金を社外に流出することを選択してしまいました。

 

前にも書いたように、私は以前反社との付き合いの中で、私の中の正義感等が薄れ、ルールを守ることの大切さを無くしていってしまったのは事実です。

ただ、犯罪を起こしたのは反社の人との付き合いだけが原因ではないと思います。

私は拘置所にいる中で、その他の原因をまだ探しています。

例えば「私は元々犯罪者思考があったのではないか」とか「犯罪というアクションでスリルを味わうのを楽しんでいたのではないか」とか。

今でも毎日毎日考えています。

 

忘れられません。

初めて不正送金の送金申請をクリックした時の感情。

「やるしかない!」

「いや、まだ引き返せる」

「本当にやるのか」

この感情の繰り返しでした。

そして最後は、もう勢いでクリックしました。

送金内容が証憑と違っているのですが、その時はバレたときの言い訳すら考えずにクリックしていました。

あの時「送金内容が違うけどどうして?」とチェックされて聞かれていたら、私は何と答えていたのだろう。

 

犯罪のハードルは、高くても低くても超えてしまう時は刹那です。

私は、あのクリックをする前に、自分の人生の半歩先を見ていれば、犯罪をしていなかったと思います。

「自分は将来何をやりたかったか」

「自分が守るべきもの・人は何か」

その時に頭の中に浮かんで出てくるのは、自分にとって大切な人の顔だと思います。

私はクリックをする前、「その時」「その一瞬」し考えていなくて、その場をしのぐことしか考えてなかったと思います。

 

皆さんも、もし、もし、万が一、犯罪のラインやハードルを越えてしまいそうな時には、自分の半歩先を考えてみてください。

きっと冷静な自分を取り戻せます。

 

年内のブログの更新は、本日が最後になります。

もう少し来年も更新を続けていきますので、何卒宜しくお願い致します。

また最後AppBank及び関係者の方々には大変なご迷惑と損害を与えてしま、本当に申し訳ございません。

 

皆さまの2017年が良い年でありますように祈念しております。

 

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