暑い毎日が続いていますね。当院にも熱中症の疑いのある患者様、風邪、胃腸炎などで体調を崩されている方が来られております。適度な水分補給、十分な睡眠など体調管理にはくれぐれも気をつけてください。

当院で多かったピロリ菌に関する質問の紹介をさせていただきます。


ピロリ菌には、いつ頃、どのように感染するのですか?
木村内科胃腸科のブログ-ピロリ菌


①一般に幼小期に感染するといわれています。

②感染経路ですが、環境因子、接触因子があり、おもに、母親からの感染が多いといわれています。


環境因子が重要なことは、いろいろな疫学的研究で証明されており、生活環境の違いにより感染率に有意な差があることが指摘されており、たとえば先進国と発展途上国、上下水道完備の有無、都市部と山間部などにより異なるようです。わが国でも、20歳以下の感染率を比べると、1970年代は感染率が高いのに比べ、1980年代、1990年代の感染率は著しく低下しています。日本の高度成長期に一致して、日本の社会環境が改善したことと関係し、良好な社会環境で幼少期を過ごした世代はピロリ菌が少ないといわれています。

接触因子ですが、近年はこちらのほうが主で、特に先進国におけるピロリ感染は、幼小期における家庭内感染が重要です。父親や兄弟より、母親からからの感染が主体であることが疫学的研究で証明されてます。


成人では、日常生活(コップの回し飲み、食器の共同使用、生水の飲用など)においては、ほとんど感染しないと考えられています。