最近、逆流性食道炎の話題が多いですが、当院ではピロリ菌の除菌を積極的行ってきた経緯もあり、ピロリ菌の検査や除菌を希望される方が多数来院されております。
2009年2月のヘリコバクタ-ピロリ学会でのガイドラインで、ピロリ菌保菌者全員に除菌治療の適応と推奨されました。内容は、ヘリコバクタ--ピロリ感染症は胃十二指腸潰瘍の治癒だけでなく、胃がんをはじめとするヘリコバクタ-ピロリ菌関連疾患の治癒や予防、さらには感染経路の抑制に役立つ我が国のもっとも大きな疫学的課題である胃癌の予防にも大きな貢献が持たれる可能性がある、ということです。
現在のところ、あくまでも保険適応は、胃十二指腸潰瘍および、潰瘍瘢痕(傷跡)、MALTリンパ腫といわれる疾患のみとなっております。そのため現状では、保険診療で積極的に行うことは不可能です。適応疾患でしたら、当然除菌はお勧めしますが、それ以外の場合、除菌の意義、メリット、デメリットを説明し納得していただいた上で検査、治療をしていただくようにしております。当然自費での治療になります。
実際慢性胃炎に除菌すべきかどうかですが、成功すれば胃癌の発症リスクの面では約1/3に減ります。何となく胃が重い、すっきりしないなどの機能性胃腸症の症状で、他院で除菌をされてる方が多くいらっしゃいますが、除菌後も改善しない方が多数いらっしゃいます。胃の症状すべてがピロリ菌の除菌で解決するわけではありません。除菌後に逆流性食道炎を発症するケ-スもありますし、十分主治医と相談の上で治療をするかどうか決めたほうがいいと思います。ピロリ菌に関しての質問当院では、何でも結構です。気軽に受診して下さい。
以下当院のホ-ムペ-ジです。