昨日に続き、過敏性大腸症候群の話題に関してです。


過敏性大腸症候群か、他の病気か簡単に鑑別する方法の1つとして


夜寝ている時に腹痛や下痢のため目が覚めることがあるかどうか?」です。


例外もあると思いますが、上の質問のようなことがある場合は、過敏性大腸症候群


以外の病気を考えないといけないと思います。


敏性大腸症候群と鑑別しないといけない病気には、潰瘍性大腸炎や、クロ-ン病


などの炎症性腸疾患や感染性腸炎があります。発熱や下血がある場合は、要注意


す。専門的には、東北大学の本郷先生によるアラ-ムサインというのがあり、それによると


①50歳以上 

②大腸器質的疾患の既往歴、家族歴(今まで大腸の病気になったことがあるかもしくは身内に大腸の病気の方がいるか)

③急激な体重減少

④発熱、関節痛、皮疹(皮膚の発疹)

⑤粘血便(粘液をともなったり、便に血が混じる)


の場合には、過敏性大腸症候群以外の病気の鑑別が必要です。


当院では、過敏性大腸症候群が疑われる場合には、まず簡単に問診や診察を行

い、血液検査(肝機能や膵臓の機能、炎症がないか白血球、レントゲン検査(腹部のガスや便のたまっている状態を確認)、腹部超音波検査(小腸や大腸のガスや便、また小腸や大腸が腫れているか?)などを随時追加して調べています。また便潜血反応検査(便に血が混じっているかどうかの検査)も重要な検査です。器質的疾患が疑われば、大腸検査(内視鏡もしくは注腸検査)を実施することをお勧めしています。


当院のホ-ムペ-ジです。こちらもご覧ください。

http://www11.ocn.ne.jp/~kimnaika/index.html