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サッカー審判TIPS(749) レッドカードでよかったの?

 

2023年6月15日にキリンカップ日本代表とエルサルバドル代表の試合が行われた。 

前半3分、エルサルバドル代表のペナルティエリア内に流し込んだ縦パスに反応した上田騎世が倒されてPK獲得。 

そして倒したディフェンダーにレッドカードが提示された。

 

せっかくの強化試合が、ただでさえFIFAランキング20位(日本)vs75位(エルサルバドル)と格下相手なのに、日本のホームでやっているのに、10人にしてしまったら強化にはならない。 

 

ではペナルティエリア内で相手FWを倒してしまったDFに対する扱いはどうなるのだろうか。 

 

今回の例では上田はゴールに向かっていてGKと1対1の状態だ。 

倒されなかったらシュートを撃てていただろう。 

決定的得点機会の阻止(DOGSO))だと言える。 

DOGSOの場合、相手を倒した競技者には退場が宣告される。 

ペナルティエリアの外だったらそれでいいだろう。再開は直接FKでとなる。 

 

ではペナルティエリア内でDOGSOに相当するプレーがあった場合はどうなるのか。 

 

三重罰を避けるという考え方がある。 

ペナルティエリア内でのファウルに対して①「PK」②「退場」③「次の試合の出場停止」の懲罰は厳しすぎるということだ。 

 

エリア外の場合は、「退場」「出場停止」で十分罰せられている。 

エリア内の場合は「PK」という得点に直結する罰則を与える代わりに「警告」で済ませてもよいのではないかということ。 

 

※もちろん、警告が2つ目ならば退場だし、ファウルが悪質だった場合は一発退場にしなければならないだろう。 

今回のファウルは悪質度合いはそれほどでもなかったと思う。 

 

いずれにせよ、ホームに迎える格下を10人に減らして87分戦った結果としての6ー0の圧勝は素直に喜べない。 

主審、忖度してほしかったなー。