サッカー審判TIPS(724) オブストラクション?
今はオブストラクションという言葉は使わないが、相手競技者の進行を妨げることだ。
これも前回と同じく2020年9月23日ガンバ大阪と名古屋グランパスの試合での出来事。
ガンバの得点シーン。
ペナルティエリアにドリブルで持ち込んだガンバの選手。GKと1対1になったが、シュートを打てないと
判断したのか左後方へパス。
そのままGKにぶつかる形で倒れる。GKに乗っかった状態となり、GKは即座にボールを追って行くことが
できなかった。
そのパスにガンバ大阪15番が走りこんだが、シュートを打たずボールをまたいでスルーした。
その後、15番は守備側の選手にぶつかり、自分の体を支えるように相手選手を手で押す。
これで守備側の選手がボールに向かうことができなくなった。
そしてガンバ大阪33番がボールを受け、シュート。
GKはゴール前に戻れず、ゴールに戻ったディフェンダーも守り切れずシュートが決まった。
ニュースで得点シーンを見ただけなので、名古屋側からオブストラクションのアピールが無かったかどうかは
わからない。
プレーの勢いがあまって相手選手を抑えてしまった場合、「意図的に」相手の進行を妨げたというわけでは
ないとのことで反則を取らなかったのだろうか。
意図的ではないにしても結果として相手の進行を妨げてしまったので、反則を取られても仕方がなかった
のではと思う。特にゴール前というセンシティブはエリアでありもう少し厳しく判定しても良かったと思うのは
私だけだろうか。
GKの位置からは、たとえゴール前にすぐ戻れたとしてもシュートを防ぐのは難しいだろう。
GKと交錯したあと倒れた選手がGKを押さえて動きを邪魔したとしたらもちろん反則だが、倒れた際に
「相手を押さえることなく」普通に立ち上がろうとしたのであれば反則は取れない。
2つ目の接触についてはボールに向かえる距離だけにディフェンダーとしては反則をアピールしたいだろう。
ボールをコントロールしながらディフェンダーにぶつかったのならまだしも、パスをに対してシュートフェイント
もせずにスルーしたのだからお目こぼしはできないなー。