現代キムラ概論散文駄文徒然草 -6ページ目

現代キムラ概論散文駄文徒然草

どうぞよろしく
お付き合い下さいな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬の終わりの夕方みたいです
雲のまばらな眩しい夕暮れの陽が射す

センチメンタルな癖に清々しい空があって
静かな冷たい空気の中で

黙って並んで白い息を吐くような暖かい空間で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年01月11日にリリースされたircleの新譜『Copper Ravens』

そのサンプル盤をありがたいことに発売前にいただいき、翌日アルバムを一周してすぐさま製作者本人の一人であるircleのGt.仲道氏に僕が送りつけた衝動的な文章である。

今思えば失礼ではあるが、その時の僕は兎にも角にも素晴らしい作品に出会えて興奮していたのか思わずこんな感想を率直に書いたのです。

 

 

そもそも僕にとってのircleは友人のバンドとの繋がりや、俳優としての僕を仲道氏が観に来てくれたことや飲みに連れて行ってもらうことなど、個人としての僕において仲良くさせていただいている先輩ではあるが

2015年12月31日に初めてライブを見てあまりの美しさに、幾年ぶりかにライブハウスで涙を流したことから始まっており

愛する先輩である以前に、何より敬愛するミュージシャンである。

 

尚、僕は元カメラマン・元イベンター・そして現在俳優という今までの肩書き通り

音楽のプレイヤーではなく楽器や歌は全く出来ないばかりか、音感やリズム感は悲しいかな人並み以下なので

基本的には抽象的な印象や詞などについてしか書けない。

 

つまりこのブログに関しても多少は個人的な付き合いからの思考は含まれつつも

基本的には一ファンの

しかし絵の描けない僕にとっての一種のファンアートとして独断と偏見と溢れんばかりの愛のみによって綴られる言わば勝手なライナーノーツもどきであることをご了承いただきたい。

 

僕が何を言いたいかというと

面白くなくても怒らないでいただきたい。と。

そう。

それでは

 

 

 

 

 

 

 

M.1 orange

MVも公開されている今回のアルバムのいわゆるリード曲。

https://youtu.be/qjBnwCH2_og

リリース、ツアー前からすでにライブで何度か演奏されているようで先日僕もライブで聞きました。

小さな音量で流れるモノクロ映画のような少しざらついたバックトラックっぽいもの(これもギターで鳴らしているらしい)とギター単体のイントロから始まり

静かな語りのように入る一行目の詞から全編に通して、本人たちがインタビューで答えていた通り

ざっくりみてもircleというバンドの歴史や、恋愛を含む私生活など非常にパーソナルなことを連想させる内容になっている。

ただ、だからこそこの曲はアルバム全体を象徴付ける景色や温度を持った曲であり

強い核になっている。

今回のブログの冒頭に書いた文章の中心に据えられている風景もこの曲から想起される部分が大きい。

そしてサンプル盤を聴いていた時には気づかなかった「思春期」と「紫瞬汽」という詞の掛け合わせなどにわかりやすく見られる

生物の 色 と 速度 によって起こる季節/年月の経過と歩みを表した詞

というかむしろ 詩 はアルバムの中でも一際美しい。

このあたりはMVでも確認できるが是非購入して歌詞カードを読んでいただきたいと思う。

そう、ircleは詞がいいんですよ。

これは今作はもちろん過去作にも言えることですが。

 

 

 

M.2 悲しいのは僕の方だ

orangeに続いて文字通り一呼吸後に始まる悪い音(念のため言っておくが音質の話ではない)は詞の中にあるように 怒り というものが表層に出ている。

それは特に

「嘘みたいな笑顔で笑いあって〜そのまんまで楽しそうだね」や

「寂しいことがブランドに成り下がっちゃって〜そのまんまで殺しあって」というキラーフレーズから取れるように疑問を含んだ怒りであるが

その直前の

「矛盾なんて気にとめずに生きるって」や

「素晴らしいこともわかるって〜今はとにかく何かをしなくちゃ」から僕は

これは結局のところ全て、他人を見てフィードバックする自分自身への疑問と苛立ちと自戒ではなかろうかと推測している。

だからこそあからさまなほど主観的なこのタイトルなのではなかろうか。

邪推だろうか。

この【疑問】ってのは大事なキーワードな気がする。

 

 

 

M.3 覚醒

問答無用のキラーチューンである。

速い。とにかく速い。

BPM自体はそうでもないのかもしれないが圧倒的なスピード感はまさに覚醒。

もはやライブで演られたらどう踊っていいのかわからなくなりそうな気すらする。

そしてこの曲の中盤

これは本当に僕の思い違いだと恥ずかしいのだが

「本当の事なんて誰も知らずに叫んでいる」という自分達の定番曲(本当の事 という曲があります。名曲。)の名前を出したうえである種の否定というか疑問の提示をし

「遠回りしてきた僕等の足跡 振り返る事無く進んでく」と続いたかと思えば僕がこの曲の中で最も好きな

「自分の力で進むなら 今はもう足踏み出すだけ 痛みを信じてく」というフレーズ

特に 痛みを信じてく というのは言えそうで言えない本当の事ですよ、これ、きっと。

そして最後の歌詞が「躓いても転んでも 僕らは走っていく」

曲のインパクトに紛れがちですがこの曲の詞は

M.2~M.5の中でも特に

 今まで を象徴するM.1 orangeと これから を象徴するM.6 Blackbird(後述します)を繋ぐ重要な楔になっている。

 

 

 

M.4 ダイバーコール

ここに来て今作中初めて「君」という単語が使われるダイバーコール。

この「君」とは あなた達 つまりは 僕ら に向けた歌である事を強く感じる。

そして詞は一聴すればわかるようにここにあるのは【許容】である。

この【許容】と先ほど書いた【疑問】というのは今作において

いやもっと言えばこれからのircleにおいて大切なキーワードになるような気がする。

というわけでこの二つは纏めて後ほど。

 

 

 

M.5 一夜完結

正直これはずるい。

ここに来てこのテンポとメロでグッと落としにかかるなんてずるい。

タイトル通り 見られる側 を描く曲であるが

最後の「エンディングなんて描かないよ 聞こえてんならどうぞ続きを」という直球は

悲しいのは僕の方だ に反してこちらは見られる側である彼らから我々へのフィードバックを求めるような作りになっている気がする。

スローで聞き取りやすいが、その分同音異義がさりげなく交錯し捉え難くなっているのは意図的な気もする。

 

 

 

M.6 Blackbird

今作中最も丁寧な自然体、且つアートワークの中心でもある。

orangeとBlackbirdの2枚看板がこのアルバムの本来のリード曲な気がする。

音楽としても、視覚情報としてもわかりやすくちゃんと気持ちいいこの曲がここに置かれていること

そしてその詞の内容がこれからの彼らにとっての

戦うことと抱えていくことの意思表明である事は間違いないのでは。

 

俺らは誰に何言われても俺らにとっての王道をやるんで。

中途半端にひねくれるのも、中途半端に素直になるのもやめるよ。

 

とでも言わんばかりの堂々たるポップスであり紛れもないロック。

ircleとリスナーを繋ぐ目印のようで、とても好きです。僕は。

 

 

 

 

 

 

さて

ざっくり各曲について書いたので全体について。

 

もう本当に

アルバム単位での流れが素晴らしい。

まずとても聞きやすいし、ちゃんと疲れる。

すっと入って、ガッと上げて、加速、ちゃんと保って、一旦落として、テイクオフ。みたいな。

いや、アホっぽい書き方になったけどこれすごいわかりやすいですよ。たぶん。

 

 

そして過去現在未来を投影した時系列と

作り手から受け手へのバトンパスが複数回行われる構成が曲の配置で違和感無く行われている事。

見事ですよ。拍手。

 

もうずいぶん長々と書いてきて僕も、読んでくれているあなたも疲れてきている気がするので最後に触れようと思ってた事を2つだけ書いて終わろう。

 

 

 

1つ目は【疑問】

今まで彼らはずっと自問自答を繰り返してきたし

これからもさらに精度を上げて自問自答するのだろうな。

そして生きていく上で僕らにもそれがいかに大切かどうかを分かってくれと叫んでいる。

 

このアルバムを聴いて

そんな気が僕はしたんですよ。

これは書いてしまえば簡単な事だけれどすごく大変な事で

疑問を持つという事は思考する事であり、つまりは取捨選択なんですね。

人生は選択の連続とはよく言ったもので僕らは常に選択を強いられている。

でも選ぶ事ってとてつもなくエネルギーを使う事ですよね。

疑問を持たずに流し流されて生きていくほうがよほど楽なんですよ。

それは選択肢に気づかない事に他ならないから、当然気づかないのは存在しない事に等しい。楽だよそりゃ。

でもそれでいいのかと。

これは芝居をやっている僕としてもずっと考えている事なんですが

おもしろいことって、幸せって、いいものって

果たして楽の先にあるのかと。

もしかしたら苦しんだ上した選択がで流された先と同じところに行きつくかもしれないけれど、その思考と体現のプロセスは決して無駄ではないと思ってるんですよね。

っと、これ以上は僕の持論になりそうなのでやめましょう。

 

 

 

2つ目は【許容】について。

これはね、本当にただの僕の感想ですよ。

正解かどうかはしりませんけど

今のircleってBlackbirdのところで書いたようにとてもシンプルに自分たちなりの直球を投げている感じがするんですね。

それが実はストレートでは無くムービングファストになってるのはもう彼らの潜在的な特性であり、強みだと思うんですけどそれはまた別の話だな。やめよう。

で、まぁ、ライブを見ていてもMCだったりで感じていたし

何より今作を聴いて僕の中で確信に変わったこと。

それは

ircleはircleの前にいる僕らの事をその瞬間だけは平等に嘘偽り無く【許容】してくれるということ。

でもそれは【肯定】ではないんですよ。

俺らも好きにするからお前らも好きにしろ。っていう。

とか書きながらCDを購入して帯の裏を見た方はわかると思いますが、愛でしかない肯定がそこにはありましたけど、それはそれとして。

まぁそもそも【肯定】と【許容】に優劣なんてないと思うんですけど

もしかしたらircleの選んだ道は【肯定】を経ての【許容】なのかな。と。

それは一見優しくもあるけれど

砂漠に放り出されるような過酷さの中で全てをしっかりと手にとり自らで選びとっていくような大変な生き方かもしれない。

 

だけど、だからこそ

そんな本当の自由を僕らは求めるべきなのではないだろうか。

もしかしたらそんな事をircleは僕らに伝えたいのかもしれないなぁ。

 

 

なんて。

 

 

                       木村聡太

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて

ここまでこの要領を得ない上に面白みもないブログを読み進めてくれた人に最大限の感謝を。

そして何より僕にこんな大量の文字を書く気持ちにさせてくれたircleに感謝を。

あぁ、書きだすまでに数週間、書き始めて数時間かかって気がつけば日が昇ってしまった。

いい加減おやすみなさい。

 

さよなら、またね。