久しぶりの読書日記です。
経産省の元官僚でツイッターもフォローさせていただいている宇佐美典也さんの
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逃げられない世代 ――日本型「先送り」システムの限界 (新潮新書)
1,267円
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この本を読みましたがとても面白かった&勉強になりました。
このままでは社会保障(年金もらえるのか等)が厳しい、安全保障も厳しいという話を元経産省の官僚という立場からデータなども含めて分かりやすくまとめてくれています。個人的には社会保障関係については何となくわかっていることが多かったのですが、地方議員という立場上、安全保障・外交については勉強してこなかったのもあり、課題認識がしっかりとできました。
ざっくりいうと
●安全保障・外交
・日本が過去に戦争に走ったのは資源・郷駅の問題(経済困窮)
・自由貿易体制を築いておくことが日本にとって大事
・これから中国がさらに台頭してくる
・日本が70年戦争をしなかったのはアメリカと同盟が大きい
・ただアメリカがずっと日本とそういう関係でいるかは保証できない
・関係維持のために安全保障面でアメリカに協力をせざるを得ない
・一方で日本はアメリカにとって(核の技術も含めて)潜在的脅威でなければならない
●社会保障については
・年金を株高がささえている
・そういう意味では株価・金融緩和が重要
・ただ低金利・金融緩和をずっと続けるわけにはいかない
・支える人が少ない、現状でもかなり厳しい状態なので消費税を10%にしても足りない。
それと経産省の成り立ちもなかなか面白かったです。経産省の方にも省の存在意義を聞いたことがあるのですが共通している話が多かったです。
ちなみに、この本としての結論は一時期爆発的な人気があったもののAKBなどの台頭で人気がなくなったものの、復活して根強い人気を誇っているモーニング娘になぞらえて「将来なんとかなる」、「日本の未来は明るい」でした。
「提言・解決策はないんですか」
と突っ込むところではなく、
「一緒に考えていきましょう」「私たちが頑張りましょう」
というメッセージだと思います。
私も地方議員ではありますが、「未来に責任」を掲げておりますので、少しでも将来がなんとかなる、未来が明るくなるように頑張らなければと改めて感じます。
印象的だった部分。
某省から国会議員へと転身した元官僚が 「崩壊の危機に瀕している地方経済 ・行政を立て直すには官僚では限界があると思って政治家になったが 、むしろ今自分は官僚時代よりさらに既得権益の側の立場になってしまった 」と嘆いており 、 「政治家という立場になってもやることは変わらないのだな 」と問題の根深さを感じたことがありました 。
問題の所在さえわかれば 、自ら対策を考え時間をかけて生活スタイルを変え 、少しずつ問題に対応していく勤勉さ ・優秀さを日本国民はもっているはずです 。それにもかかわらず 、国会 ・行政が 「政治のことは私たちに任せてください 」と日本社会の問題の所在をきちんと国民に伝えていないがために 、国民は政治への参加を阻まれ・・・
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枚方市議会議員
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