一般質問の内容です。
 
ひらかた病院についてです。

●病床稼働率80%が目標のところ70%を切っている月もある
●病院全体の収益目標はあっても部署ごとの収益目標はない
●医師以外はボーナスが評価によって変動するが医師はしない。
(地方公務員法が改正され、評価によってボーナスを変えましょうとなっています)
●これから急性期の病院のニーズは減っていく中で、枚方病院は急性期の病院としてがんばる??
 
ということで、まだまだ伸びしろがあると思いますので、
病院の収益向上のために、指摘・提案をしております。
 
 
枚方市では行政改革のプランがあり、約50億円の効果額を目指しています。そのうち病院の経営改革で31億ですので、病院経営がうまく以下なれば行革プランも未達になります。
 
そういう意味でも細かく?取り上げています。
外部監査からも「負の遺産にならないように」
という意見が出ているくらいです。
 
 
 
 
 
 
【質問】
市立ひらかた病院について、お聞きします。
市立ひらかた病院の経営については、現在も厳しい状況にあると理解しています。
病院の経営の改善を図るためには、収益の向上が不可欠であり、そのためには、病院で勤務する医師のやる気を引き出すことが重要であると思います。
そこで、まず医師のモチベーション向上の観点からお聞きいたします。
病院では医師に対する人事評価制度を導入されていると思いますが、その評価結果をどういった形で反映していくつもりなのかお伺いします。
 
 
 
 
【答弁】
市立ひらかた病院について、お答えします。
地方公務員法が改正され、医師に対しても人事評価制度の実施が義務付けられたことを受け、本院においても、医師のモチベーション向上等を目的として、今年度より人事評価制度を導入したところです。
評価の視点としましては、個人が、自己の能力やスキルを職務遂行力として発揮しているかという点と、各診療科の診療収入の実績を総合的に判断して評価することとしています。
現在も、一部診療実績に応じて特勤手当を支給しているところですが、これにさらに人事評価制度の結果を反映することで、メリハリをつけ、医師のモチベーション向上を図ってまいりたいと考えているところです。
 
【質問】
市立ひらかた病院について、2回目の質問をいたします。
医師の人事評価制度につきましては、診療収入における実績と人事評価を結び付けてメリハリのある手当にするとのことですが、まずはじめに、各診療科ごとに目標を定め、その達成率に応じたものとすべきではないでしょうか。そこでお聞きしますが、ひらかた病院には、そのような診療科ごとの目標といったものは定めているのでしょうか。
また、市役所の職員であれば、評価結果が勤勉手当に反映されています。医師については、診療収入に応じて支給している手当以外に、評価結果を勤勉手当には反映されないのでしょうか。また、病院に勤務する、医師以外の他職種の評価結果の反映状況も合わせてお聞かせください。
 
 
 
【答弁】
病院全体といたしましては、病床稼働率や救急の受け入れ率などの数値目標を掲げ、収益の向上に取り組んでいるところではございますが、診療科ごとの目標値は、同じ診療科であっても配置する医師の経験値や専門性などによって大きく変動することから、明確には定めておりません。
また、評価結果の勤勉手当の反映につきましては、従来から、医師以外の看護職、医療技術職、事務職員につきましては、反映していますが、医師については、現状、勤勉手当への反映を行う制度とはなっていません。
 
 
 
【質問】
病院事業は企業会計ですから、全体の目標があって、そこから分けて診療科ごとの目標数字があるべきだと思いますので、今後は診療科ごとの目標も設定していただきたいと要望しておきます。また、医師以外の職種について、勤勉手当への評価反映を行っているが、医師については反映していないとのことですが、そもそも勤勉手当は、その職員の勤務成績に応じ支給すべき趣旨の手当であり、これに評価結果を反映しないということには大いに疑問があります。
このことにつきまして、病院ではどのように考えておられるのか、見解をお聞かせください。
 
 
 
【答弁】
公営企業である病院においては、地方公営企業法により「常に企業の経済性を発揮すること」が求められており、医師の人事評価制度の導入においても組織の活性化やモチベーションの向上に効果的な方法として、毎月支給される手当に反映することとしているものです。
 
 
【質問】
いきなりは無理なのだと思いますが、医師以外の看護師は勤勉手当の反映がされていて、医師はされていないというのは理解しかねますので、医師についても、勤勉手当への評価結果の反映を要望しておきます。また、前年度実績との比較だけでなく、経営目標と連動した達成度の評価も必要ではないかと思います。
病院の経営が当初の計画通りいっているのであれば、こういう細かいことは聞かなくてもいいのかもしれませんが、うまくいっていないのであれば何が原因なのかと、掘り下げていくと、経営管理の観点で目標設定や人事制度にまだまだ不備があるように思えます。市立ひらかた病院の収益を増加させるためには、医師のやる気を引き出すことが大切だと思いますので、メリハリをつけた人事評価制度の導入を要望しておきます。
続いて、市立ひらかた病院の経営状況についてお伺いします。中期経営計画では、平成28年度の病床利用率の目標は80%に設定されていましたが、平成28年度の実績において、病床利用率は71.7%で目標は達成されていません。そこで、直近である平成29年度の病床利用率がどのような状況になっているのか、また、病棟ごとの病床利用率についてもお尋ねします。
 
 
 
【答弁】
平成29年度の利用率は、最も高かったのが8月の75.1%、最も低かったのが7月の68.1%となっており、5か月平均では、71.2%となっております。
次に、病棟ごとの平成29年4月から8月までの平均利用率を高い順からご説明申し上げます。
まず、小児科病棟であります4西病棟は、88.0%、主な診療科が内科・泌尿器科・歯科口腔外科の7東病棟は、76.1%、主に内科・脳神経外科の6西病棟は、75.0%、主に整形外科・耳鼻咽喉科の6東病棟は、74.7%、主に消化器内科と循環器内科の5西病棟は、73.7%、主に消化器外科・消化器内科の5東病棟は、69.7%、緩和ケア病棟であります7西病棟は、57.9%、産婦人科及び女性患者さんが主の4東病棟は、51.4%で、全体としては71.2%となっています。
 
 
 
【質問】
収益と直結する利用率ですが、病棟ごとにかなり差があるようですので、それぞれの分析を行い、きめ細かい対応等が必要と指摘しておきます。
また、現在、国の方針として、地域包括ケアシステムの構築に向けた動きがあるなかで、今後も急性期病院として継続していくのか、病院としての考え方についてお尋ねします。
 
 
 
【答弁】
本院は、本年3月に策定しました市立ひらかた病院改革プランの中で、今後増加する高齢者の救急受入れとともに幅広い疾患に対して効率的な医療を提供する急性期病院の役割を担うとしており、救急医療のほか災害時医療、小児・周産期医療などの政策的医療を担ってまいりたいと考えています。
 
 
【質問】
病床利用率が低迷している中、昨年の包括外部監査においても、病床数の削減について指摘されています。また大阪府の地域医療計画では、北河内医療圏においては、今後、急性期病床は過剰になると予測されています。こうした状況の中、市として病床数や病床機能のあり方については、どのように考えているのかお尋ねします。
 
 
 
【答弁】
病床数や病床機能のあり方についてですが、2025年に向けて、社会保障制度は大きな変革期を迎えています。超高齢社会を支える地域包括ケアシステムは地域の特性に応じて構築することとされていることから、医療圏域の中で本院が果たすべき役割や市として必要な政策医療の担い手として、しっかりと将来展望を持つとともに、経営状況や国・府の動向、また来年4月の医療・介護報酬の同時改定も踏まえながら、適切に対応していく考えです。
 
意見要望
病床稼働率が低いとか、今後の地域包括ケアの流れを考えると今の市立ひらかた病院は短期的にも中長期的にも大変厳しい状況に置かれているのではないかと思います。このままの経営状況が続くと大きな問題にもなりかねないと思います。ちなみに、病床稼働率については本来的には80%が目標のところ、80%になる見込みがないですし、むしろ7月には60%台にまでなってしまっています。ちなみに、総務省の新公立病院改革ガイドラインの中には年間70%未満が3年連続だと抜本的な見直しが求められます。年平均で70%を割り込んでいるわけではありませんが、70%を割り込むというのはそれだけ深刻な数字だということを認識していただきたいと思います。また、行政改革実施プランの目標約50億のうち、31億が病院にかかわってきているので、ここがクリアしなければ行革プランの達成も難しいと思います。
 
私は病院建て替えの議論をしていた時に議員ではありませんでしたが、これだけ枚方市内に民間の病院があることを考えると、公立病院として経営が健全であることが条件だったのではなかったのでしょうか。
救急医療のほか災害時医療、小児・周産期医療などの政策的医療の部分が大事なのはもちろんわかりますので、その部分をこの規模の病院でやるべきなのかとか、民間病院と連携してできないのかなどについても、このままの状態が続くようであれば、検討すべきではないでしょうか。
 
大きな政治判断をしなければならない時期が来てしまうかもしれませんが、包括外部監査からは「ひらかた病院は、100 億円を超える投資をして新病院を開院しており、この病院を負の遺産とするわけにはいかず、極力自立した形での病院運営を目指すべきである。」と意見もされておりますので、しっかりと経営努力をしていっていただきたいと要望して終わりとさせていただきます。
 

 

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枚方市議会議員
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