アクセプタンスマークご存知でしょうか?

あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、

「カード使えますよ」というマークのことを言うようです。

 

 

インバウンド戦略を考えるときには大事になりそうな話です。

 

こういうのとか、

 

こういうのとか店の入り口やレジのところにありますね。

 

これがあるのとないのとで売り上げが変わってくるという話です。

 

■クレジットカード利用について

まずちょっとその前に前提部分です。

 

 

●クレジットカードカード決済比率の諸外国比較(2015年)

日本:17%

韓国:54%

中国:55%

米国:41%

(出典)EUROMONITOR INTRRNATIONAL年次レポート

日本においては(一社)日本クレジット協会、内閣府「国民経済計算年報」(2015年の数値は速報)

 

⇒海外と比べるとカード利用率が低いです。

  使える場所が少ないですね。

 

●クレジットカードカード決済比率の国内比較(2015年)

東京:19.8%

大阪:15.6%

愛知:13.8%

その他:12.7%

(出典)2014商業統計表

 

⇒そして、日本の中でも都市部の方がカードが使えて地方に行けば行くほどカードが使えなくなります。

 

 

●訪日外国人観光客への調査でも

・旅行中困ったこと(都市部地方部の合計N=479)

1番:36.7%:無料公衆無線LAN環境で36.7%

2番:24.0%:コミュニケーション

3番:20.0%:目的地までの公共交通の経路・情報の入手

4番:17.1%:公共交通の利用方法(乗り方)・利用料金

5番:16.1%:両替・クレジットカード利用

 

・地方部だけに絞ると(N=111)

1番:36.7%:無料公衆無線LAN環境

2番:35.0%:両替・クレジットカード利用

3番:21.0%:コミュニケーション

外国人観光案内書を訪問した外国人旅行者アンケート調査

http://www.mlit.go.jp/common/000190659.pdf

となります。

 

 

とにかく、カード決済できないところが多くて(特に地方)訪日外国人観光客は困っているという話です。

 

 

 

●カードと現金の単価の違い

現金とクレジットカードの購入単価(平均)比較では、

現金:2,825円

カード:4,557円

⇒1.6倍違います

(出典)日本クレジットカード協会「浅草・仲見世商店街におけるクレジットカード利用動向調査」

 

ほかのデータでは、

現金:10,168円

カード:14,016円

⇒1.38倍違います。

(出典)ビザゾーン札幌/ブラックボックスリサーチ2014(N=251)

 

 

 

 

2020年には年間約6000億円の販売機会損失につながる恐れともいわれております。

 

 

カード決済を導入すると手数料を取られるという話とか、カード決済端末を導入するコストが大きいという話もありますが、いわゆる地方の観光地的なところで外国人観光客も多いところであれば、

この客単価のアップを考えると手数料も導入費用の投資分もペイできるのではないかと思います。

 

簡単にカード決済できる端末も出てきていますし。

 

ということで、「カード決済できるようにしましょう」という話もあるのですが、カード決済を導入しているにもかかわらず機会損失をしている可能性があるという話が以下に続きます。

 

 

■アクセプタンスマークの表示

「カード決済が可能ですよ」の表示のことですが、

カード決済ができるにも関わらず、

アクセプタンスマークを表示していない店が多くあることです。

 

東京都内の飲食店を対象に調査を実施すると

4,431店舗のうち、6%しか

アクセプタンスマークを店頭に貼っていない

2014年12月インテリジェントターミナル現地実地調査

 

 

アクセプタンスマークの表示があるかないかで、

お店への誘客をサポートについての各種調査結果。

 

ある方が誘客につながっているデータがいくつかあります。

 

 

●アクセプタンスマークがある店を好む方は83%

 

●ショッピングに際してアクセプタンスマークを探す頻度は?

毎回:14%

頻繁に:40%

たまに:32%

めったに:14%

 

●店がカードが使えない場合の利用金額に慎重になりますか?

完全に同意:20%

ほぼ同意:44%

中立:28%

同意しない:8%

(出典)ビザゾーン札幌/ブラックボックスリサーチ2014(N=271)

 

●アクセプタンスマークの有無による

 平均単価とカード利用率の違い

 

〇平均単価

現金:10,168

カード:14,016

1.38倍違います。

 

 

〇カード利用率

・小型加盟店

マークなし:32%

マークあり:51%

19%アップ

 

・中型加盟店

マークなし:41%

マークあり:55%

14%アップ

 

・大型加盟店

マークなし:40%

マークあり:47%

7%アップ

 

 

ということで、

アクセプタンスマークのある店を好みますし、

マークがある方がカード利用率があがり、客単価も上がることが想定されます。

 

ですので、

カード決済を導入しているお店は

アクセプタンスマークを店頭表示した方が

売り上げが増えますよ!

 

シールみたいなのを貼るだけですので、

カード決済導入よりもかなりコストは低いかと思います。

 

■京都市とVISAの提携

 

京都市はこのあたりのことを官民連携で進めています。

 

 

ビザ・ワールドワイド・ジャパン等と連携した外国人観光客にやさしい受入環境の拡充等について

 

オリジナルのアクセプタンスマーク

ご当地アクセプタンスマークですね。

 

カード決済端末の導入補助金などもあるようですが、

行政がやるべきところってどこまでなのか?

という議論もあると思いますが、

こういうのを作るのはいいんじゃないかと思います。

 

京都は京都「市」でやっており、

枚方も枚方「市」単位でやるというよりは

もう少し大きい規模の大阪「府」くらいでやれるといいんじゃないでしょうか。

 

これまでの調査からは、

アクセプタンスマークを表示することで各店舗の売り上げアップにつながると思います。

 

 

 

本の紹介

元ネタはこの本です。

 

   

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枚方市議会議員
木村亮太(きむらりょうた)公式サイト
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