本日は12月定例月議会最終日でした。

 

 

美術館の設置条例の廃止や、

寄付者との和解内容についての議案がありました。

 

 

会派として質疑と討論をしております。

 

こちらは討論の内容です。

 

 

(会派の岡沢議員の討論です)

 

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ただいま上程されました、議案第74号「枚方市立美術館条例の廃止ついて」及び議案第76号「和解について」未来に責任・大阪維新の会を代表して、賛成の立場で討論をいたします。

この間のいわゆる「美術館問題」について、岩本議員の質疑と重複する部分もありますが、その問題点の整理と総括をさせていただきたいと思います。

 

平成25年に市民の方から寄付の申し出があり、議会の中でも時間をかけて議論をすべきだという意見があった中、平成26年3月に負担付き寄付について、反対が約3分の1だったものの賛成多数で可決されました。

 

当時のスケジュールとしては、平成27年の6月定例月議会にて、地域振興部長が「美術館につきましては、昨年3月に負担付き寄附(美術館の建物)の収受についての議決をいただき、当初のスケジュールでは、昨年8月29日より準備工事を含めた建設工事に着手し、本年7月末ごろに竣工後、美術品に影響を与えるコンクリート等の湿気を乾かす、いわゆるからし期間を経て、今年度中の開館を目指しておりました。しかしながら、美術館整備に反対する市民の妨害行為により、工事着工がおくれている状況でございます。」との答弁でした。

 

このスケジュールから言うと、H27年の7月末には建物が出来上がっており、もろもろの準備期間を経て、H27年度中には開館の予定でした。

しかしながら、平成26年3月の議決を得てからは、市民の理解が進まず工事が一切行われていない状況が続き、その間、署名や請願なども出されていましたが、議会としては、当時の竹内市長も平成26年の9月議会にて「市長として、一日も早く解決できるように、今後ともきめ細かく正しい情報提供を行うことはもとより、一人でも多くの市民に御理解をいただけるよう、あらゆる方策を講じてまいる」と表明されましたので、行政が市民に理解を得て美術館建設を進めると理解しておりましたが、結果としては、平成27年7月末までに、美術館は完成しませんでした。

 

まず1つ目の「判断ミス」についてです。枚方市においては、何ら「美術館構想」なるものがない中、平成25年7月に市民から美術館建物寄付の申し出があり、平成26年3月には議決を迫るという、突然の寄附の話に対して議会や市民への説明を十分に果たさないまま飛びついてしまった「拙速()な判断ミス」です。執行機関たる行政として本当に稚拙()な判断対応であったと思っています。建物寄附といった形が枚方市にとって初めての経験であるならば、こそ、もっと慎重に時間をかけて、専門家や市民の意見もしっかり聞いて、深い議論をすべきであったと考えます。まさしく最初の出発点を間違ったら最後まで引き

このことから平成27年度中の開館はすでに不可能で、すでに覚書の内容は履行が不可能という状態でした。

 

その後、伏見市長に交代し、香里ケ丘での美術館建設を白紙に戻して、寄付者と協議を行い、総合文化施設の中に併設する案や、現金寄付なども協議を重ねてこられましたが、最終的に、今回の和解に至ったと理解をしております。

 

この美術館問題には3つのポイントがあります。1つは当時の判断ミス、2つ目は覚書の不履行。3つ目は、議会との信頼関係を損なう行為の3つです。

ずってしまう典型的な事案になってしまったのではないでしょうか

 

次に2つ目の覚書の不履行について、寄附者と交わした平成27年度内の美術館開館を内容とする「平成26年3月24日付け覚書」を実現するための意志や行動が足りていないかったことです。寄附者が美術館建設を行い、市もその実現に向けて最大限努力すると覚書にあります。

 

 しかしながら、当時の執行責任者が本当に的確な指示や行動をされていたのかは多いに疑問が残るところであります。美術館問題がここまでこじれたのは、美術館が平成26年3月の覚書締結、平成26年9月の美術館設置条例可決を受けても、何ら整備が進まなかった、鍬の一つも建設用地には、入らなかったことに最大の原因があることを忘れてはいけないと思います。

 

 このことが、市議会の二度の議決を踏みにじることにも繋がりますし、議決の重さを(かろ)んじていることに繋がるものと考えます。

 

3つ目は「負担付寄附の収受()について」と「美術館条例の制定について」及び「2度の請願不採択」と市議会では市の方針をある意味信頼して議会として判断をしてきたことに対する「市議会と行政との信頼関係を一方的に損なう行為」です。

 

建設が着々と進んでいる中で、突然に「白紙に戻す」なんてことを言ったのであれば、伏見市長の責任は大きなものであるとは思いますが、今まで申し上げたように事実経過を冷静に分析し、工事が一切進んでいない状況を鑑みると、そのようなことでは決してなかったと思います

 

 最後に、今回の美術館 問題は市議会と市行政機関との信頼関係が損なわれてしまったことは、たいへん遺憾であります。

 今後二度と、このような失態をおかす、ことのないよう肝に銘じていただくことを強く申し上げ、この美術館問題について、一定、寄付者と和解に至ったことを

評価し、条例の廃止と和解の内容についての賛成討論といたします。

 

 

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枚方市議会議員 木村亮太(きむらりょうた)

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