6月議会一般質問その5です。

最後です。


これからは市役所職員と言えど、
激しい環境変化の中で、
自分で考え新しいことに取り組んでいってほしい!
若い時から企画力をつけてほしい!

という想いで質疑をいたしました。


「係長の評価項目についてはちょっと考えてみる」
という答弁でしたので期待したいと思います。
個人的には係長からではなくもっと若い時から・・・
と思っていますがそれでも一歩前進するのであれば、です。


枚方市の人事評価制度の中で、
管理職になれば、企画力という項目があり、
詳細が記載している、着眼点には
「新たな課題についても多様な情報を収取するとともに、
 取捨選択し、組織の方針を踏まえ、迅速に独創的な案を作成している」
とかかれております。

しかし、非管理職にはこの項目がありません。

枚方市の平均的なキャリアパスを考えると
管理職である課長になるのには20年くらいかかります。

入社(入職)して20年目にして初めて、
そういう思考になるというかつというと、
それまでの思考習慣(新しいことを考えていない、前例踏襲的な思考)
が身についていると正直しんどいと思います。

もちろん、評価項目になくても
常々そういう思考を持っている職員もおられると思いますが、
評価制度の中で入っていることで意識も高まると思います。



ということで、
この評価項目をもっと早い段階から取り入れるべきではないか、
という質問です。

1年前のこの質問からの続きです。

ずっと考えていて、ひとまずここにたどり着きました。





【質問】
最後に、人事評価制度についてお尋ねします。
社会経済情勢が急速に変化する中、行政に対する市民のニーズは多様化、複雑化する一方となっています。
私は、行政がこうした状況に的確かつ柔軟に対応していくためには、職員の皆さんに、企画する力や改善する力といった能力を、より一層高めていただき、前例踏襲主義なることなくこれからの課題に果敢に取り組んでいっていただく必要があるのではないかと感じているところです。
そこで、そうした人材を育成するという観点から、枚方市が人材育成の基幹ツールとして位置付けて運用しています総合評価制度、いわゆる本市の人事評価制度を確認してみますと、職員に求められる職務遂行能力として「企画力」という項目が登場してくるのは、課長代理以上になってからとなっております。
課長代理というのは入職20年くらいたたないとなりません。私としましては、20年後の管理職員になってからでなく、非管理職員の若い時からこういった項目に着目して人材育成を行っていくべきと考えますが、見解をお伺いします。



【答弁】
本市の総合評価制度においては、議員ご指摘のとおり、非管理職員には評価項目として企画力や改善力は設定しておりません。
しかしながら、例えば、評価者と被評価者において実施する面談の中では、全ての非管理職員に対しましても、担当する業務についての課題や目標の設定を求めるとともに、その課題や目標の解決に向けた方向性や取り組みについて上司と共有化を図るなど、新たな発想やアイデアを引き出す工夫を取り入れており、企画力や改善力といった能力の向上につながる取り組みは現状においても実施しているところでございます。
一方で、非管理職員のうち係長につきましては、課長代理といった管理職員への登用を見据える職制であるとともに、主任以下の職制に比べて、企画力を求められる業務に従事することも多くなることが想定される職制でもあり、また、若年層の時から新しい発想力を持ちつつ、常に問題意識を持ち業務を遂行していくことは、本市が考える「自ら考え行動する、いわゆる、自律型職員」へと繋がるものであると認識しています。
つきましては、総合評価制度において係長に求められる職務遂行能力として相応しい能力につきまして、今一度、議員ご指摘の趣旨も踏まえた上で検討してまいりたいと考えます。



【質問】
次に人事評価制度の再質問に参ります。具体的に「企画力」といった評価項目を係長の職制に設けるといった内容の答弁ではなかったですが、係長には企画力が求められる、そして評価項目の検討をするとのことでしたので、是非、私がお伝えしたい趣旨をご理解いただき、検討をお願いしておきます。ただ、係長から、そういった項目を入れるにしても、係長になるのには平均して13年~15年くらいかかります。入職してから10年以上たってというのはそれでも長い期間だと思います。もっと若い職制から企画力を評価項目に入れることについても今後も考えていっていただきたいと思います。


以前、「人材育成基本方針」を策定する際、職員に対して「人材育成及び評価制度に関する職員アンケート」を実施し、その内容も見ておりますが、当時も目指すべき職員増の中で「時代の流れを読み、新たな課題に積極的に取り組む」が「概ね実行している、または少し実行している」と回答した職員が約70%で目指すべき職員像の項目の中で、一番実行できていると答えた比率が低い項目でした。さらに、職制が若くなるにつれ、積極的に取り組めていない比率が高くなっています。


2016-06-20 16.50.55新たな課題に.jpg

↑こちらのアンケートのことです。


2016-06-20 16.50.59実行しているの説明.jpg
↑項目の説明



本来、入職して間もない時期というのはいい意味でこれまでの前例・慣例にとらわれずに物事を考える力があってもいいはずなのですが、逆になってしまっています。若いうちから新たな課題に対して自分で考え取り組んでいく力をつけ、それがずっと続くような評価制度になるように制度の構築をお願いしたいと思います。

また、このアンケートについてですが、
実施から数年が経過した現在、職員の皆さんの仕事に対するやりがいや、職員に求められていると考える能力、また、職員自身が高めたいと考えている知識や技術など、当時のアンケート結果から変化していることも多いかと思います。
また、当時のアンケートは、非管理職員への給与反映が行われていない中でのアンケートであったことから、給与反映の本格実施が始まった現状においては、職員の総合評価制度に対する意識も当然変化しているのではないかと考えます。
そこで、職員の皆さんに改めてアンケートを実施して、今申し上げましたようなことを把握するとともに、総合評価制度が人材育成の基幹ツールとして期待通りの運用が図れているのか、この機会にしっかりと検証を行い、しかるべき対策に繋げていくべきではないかと考えますが、見解を伺います。




【答弁】
お答えいたします。
「人材育成及び評価制度に関する職員アンケート」は、「人材育成基本方針」を新たに策定するにあたって平成23年12月に実施したものであり、実施から4年半が経過しております。
議員ご指摘のとおり、当時とは職員を取り巻く状況も大きく変化しており、それに伴って、職員の意識も変化していることは十分に想定されるところでございます。
つきましては、上司である評価者の更なる評価能力の向上や適切な人材育成を図っていく観点、さらには、今後の給与反映の在り方等を考えていくために、再度のアンケート調査も含め、職員の意識を把握するための調査の実施に向けた準備を進めてまいります。



【意見要望】
再度のアンケート調査の準備を進めていくとのことですので、ぜひ総合評価制度の検証をしていただきたいと思います。当時のアンケの結果では総合評価制度を毎回受けていないや、評価者によってまちまちであるという答えもありましたので、それが減っていることを期待しますし、仮に今でも変わらないようであれば、どうしていくことがより総合評価制度の充実になるのかについても検証していくべきです。
私としては、非管理職に適用しているボーナスの係数が0.005ヶ月分しか差がつかないというところを職員の方々がどう思っているのかも調査していただきたいです。また、現在昇給については非管理職は一律4号給ですので評価に応じて例えば5号給、4号給、3号給とすることについてはどのように考えているのかについても、項目に加えていただきたいと思います。また、モチベーションの源泉についても考えていただきたい。いわゆるボーナスの額が変わるという金銭的もモチべーション以外にどのようなモチベーションがあるのか、制度に活かせるものはないのかについても。また部の運営方針を見ていて感じるのですが、目標設定が妥当かどうかも検証していただきたいと思います。そして、横との連携を強めていくために180度評価や360度評価などについても項目に入れるといいのではと思います。
人事制度に答えはないと思いますが、求められる職員像に対して、適切な評価制度になっているのかの不断の検証を行っていっていただきたいと申し上げ質問を終わりとさせていただきます。



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枚方市議会議員
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