続きまして、高齢者関係です。



2.高齢者が健康でいきいきと暮らせるまちづくりの推進
(1)「認知症カフェ」について
(2)市民後見人の養成について
(3)健康寿命の延伸について



個人的には健康寿命の延伸を真剣に取り組む必要があると考えています。
今健康寿命と平均寿命の差は約10年くらいあります。

この差は、日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味します。
介護を受けるとか、寝たきりになっているとか。

QOLの観点からも社会保障費の観点からも縮めていく必要があると思います。

そのために、目標設定をしっかりとするべきではないかという質問なのですが、
「色々あってできない」というお答えです。




■「認知症カフェ」について

【質問】
市政運営方針では、認知症対策として、「認知症カフェの設置する法人等を支援し、その普及に努めます。」とされていますが、「認知症カフェ」とはどのような施設なのかお聞きします。
また、枚方市における現在の「認知症カフェ」の箇所数、および、今後の取り組みの内容や予算についても併せてお聞きします。

【答弁】
認知症カフェは、認知症について不安を抱える人が気軽に立ち寄ることができる集いの場です。認知症の方やご家族が過ごし易い雰囲気の中で、認知症の事情に詳しいスタッフや専門家とともに、相談や交流、情報交換ができる場所です。
市内の認知症カフェについては、既に自主的に活動されている団体があると聞いておりますが、具体的な数は把握しておりません。
事業の内容といたしましては、枚方市内に認知症カフェを設置する法人や個人に対し、スタッフの研修や人材育成に係る経費を助成するもので、平成28年度では13ヶ所の認知症カフェを支援する予算を計上しております。
なお、今後においても、認知症カフェの設置を促進し、将来的には、13の日常生活圏域それぞれに、3ないし4ヶ所設置することを目標として取り組んでいきます。

【意見・要望】
ご答弁では、13の日常生活圏域に3~4箇所を設置目標としていくということでしたが、日常生活圏域といっても市民にはあまりなじみがないものです。現在、市の多くの取り組みや、地域活動等が小学校区を基本として行われていることからも、認知症カフェも、表現として、また考え方として、小学校区ごとなど、打ち出し方をより市民に近い目線でやっていくべきではないかと思います。



■市民後見人の養成について

【質問】
次に市民後見人の養成についてお聞きします。
認知症高齢者や一人暮らし高齢者などの増加に伴い、成年後見人制度の必要性は一層高まってきており、今後、その需要はさらに増大することが見込まれます。
市政運営方針では、「認知症などで判断能力が十分でない人の生活支援を行なうため、市民後見人を養成するとともに、その活動を支援します。」とされていますが、事業の内容と具体的な取り組みについてお伺いします。

【答弁】 市民後見人の養成についての質問にお答えします。
当事業は、親族以外で後見業務を行なう新たな担い手として「一般市民」という立場で後見活動を行なう「市民後見人」を養成するとともに、活動の支援を行うものです。
平成28年度における取り組みとしましては、市民後見人を養成するため、大阪府社会福祉協議会に委託して養成講座を開催します。
講座は、基礎講習や実務講習や施設実習など合計18日間のカリキュラムがあり、講座修了者については、選考委員会などを経て、大阪府社会福祉協議会が市民後見人バンクへの登録を行うものです。
平成29年度以降は、養成講座の実施とともに、市民後見人バンクの登録者に対し、相談体制の構築など、活動支援体制を整備していく予定としております。

【意見・要望】
後見人になると被後見人の財産管理や身上監護などを担うことになり、大きな責任や義務が生じることになります。先日、認知症の方の起こした事故による監督義務について、最高裁で判決がありましたが、ケースによっては後見人が多額の賠償責任を負わなければならないこともないとは限りません。このような重責を市民が安心して担えるよう、賠償保険などを含めたサポート体制の充実を要望します。





■健康寿命の延伸について
【質問】
 健康寿命の延伸についてお聞きします。
厚生労働省において、平成25年における平均寿命と健康寿命の差が示されており、男性は平均寿命80.21歳、健康寿命は71.19歳と9.02歳の差、女性は平均寿命86.61歳、健康寿命は74.21歳と12.40歳の差となっています。
平均寿命と健康寿命の差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担の軽減にもつながると考えます。
市政運営方針では、「健康寿命の延伸をめざし、医療・介護の一層の連携を図るため、高齢者施策の推進体制を強化します。」とされていますが、枚方市においては、高齢者施策を進めるうえで、目指すべき健康寿命を設定されているのかお伺いします。


【答弁】
健康寿命の延伸についての質問にお答えします。
 健康寿命については、その算定方法が複数あることや、様々な条件設定があることなどから、本市においては、目標とする健康寿命を定めておりませんが、今後、施策を進めるにあたり、高齢者の方が、住み慣れた地域で、健康に暮らす期間を少しでも伸ばすことができるよう、医療機関や介護事業所などによる地域ケア推進実務者連絡協議会の活性化を図るなど、関係機関との連携を強化してまいります。

【意見・要望】
ご答弁から健康寿命について、算定や条件設定が複雑であることは一定理解しますが、他市においては健康寿命を目標として定めているところもありますので、しっかりと目標設定をお願いいたします。
 厚労省でも健康寿命と平均寿命の差を打ち出し、その縮小を目指していることから、意識付けのためにも、その乖離のデータを積極的に出していくことが必要と思います。また、健康づくりに興味がない人たちへのアプローチが急務であるということも意見として申し上げておきます。 



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枚方市議会議員
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