6月議会一般質問その6です。



制度はつくって終わりではなく、
運用が大事。

自ら学び育つことのできる自律型職員という
あるべき人材像を掲げているものの、
そうではない印象を受けることが多い日々。


もっとチャレンジ精神を持ってほしい、
部署を超えての仕事にも積極的に取り組んでほしい、
部署内でも業務提案をどんどんしてほしい、

そういった話をしています。

これは部下の側だけの問題ではなく、
上司の側の問題として、
部下の意見をしっかり聞く姿勢、部下からの意見に対して
答えをしっかりと説明する姿勢が必要であると考えております。



【質問】
現在、枚方市では、人材育成基本方針であるを策定し、
自ら学び、育つことのできる「自律型職員」をキーワードに、
職員の人材育成に取り組まれていますが、
正直、私としましては、職員の皆さんの
日頃の後ろ向きな発言や対応に触れる中で、
積極性やチャレンジ精神について物足りなさを感じています。

そこで、とある大学の教授が書かれておられる
コラムを少し紹介したいと思います。


「今の自治体職員は、仕事熱心で連日の残業も厭わず、
休日にはボランティア活動や地域活動にも参加するなど、
意欲的で能力も高い方が多くおられる。
しかし、業務を遂行するにあたっては、
自ら新しいことに挑戦したり、
物事をとことん突き詰めて考えたりする人は
少なくなってきているのではないか」

とおっしゃられています。

このことには私自身としましても、
とても共感しているところです。



昨今、自治体を取り巻く環境は大きく変わっており、
市民の皆さんの要求水準も上がっている中で、
職員の方々に求められるものは、
これまでの前例踏襲のお役所仕事ではなく、
プロとしての意識・仕事であり、
それに向き合うにあたっては、受け身の姿勢ではなく、
仕事に対して積極的、自発的に関わるとともに、
過去の例や組織の壁に捕らわれることなく、
失敗をも恐れずにどんどん何にでも
チャレンジしていく精神こそが必要かつ重要だと考えますが、
まずこの点について市としてのご認識をお伺いします。



【答弁】
本市は中核市に移行後、提供する行政サービスが拡大化、
専門化してきており、職員に求められる能力は
より高度なものとなっております。

こうした状況のなか、職員一人ひとりが
自ら、能動的に、そして積極的に業務に向き合い、
果敢に取り組んでいくことは大変重要な事であり、
こうした自律型職員を育成できるような
環境づくりを行うことが重要であると考えております。

以上のような考えのもと、管理職員に対して、
人材育成の視点や、意識の高揚を図るとともに、
人事の「総合評価制度」においても、アイデアの提案や、
新たなことに意欲的に取り組む姿勢といった評価項目を設定し、
人材育成に取り組んでいるところです。




【質問】
職員の人材育成について、1回目は一般論的な質問をしましたが、
2回目は、もう少し具体的にお聞きします。

例えば、これまでに私が経験した範囲では、
どこの部署にも該当しないような新たな課題が発生した際に、
誰が中心となって、どのような姿勢で課題と向き合うか、
また、1つの課では対応しきれないような事案が発生した際に、
どのようにして他の部署とも連携を図りながら、
効率的に事業を推進していくか、といった場面で、
縦割り行政的な雰囲気や庁内的な混乱が見受けられるような、
つまり、新たな課題や業務に喰い付いて行こうという、
積極的な姿勢に物足りなさを感じているところです。

先ほど、評価制度の話がありましたが、そのような際に、
積極的に困難に対してチャレンジする職員、
他部署との横連携も図り、
一時的には自部署の負担が大きくなっても、
長い目でみれば市の利益に繋がることを見越し、
新たな仕事を自らが掴みにいくような職員こそが
良い評価をされるべきであり、
若いうちからそのような姿勢を身に付けていく観点から、
管理職にとどまらず、今、職員を、
そういう観点から育成していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。




【答弁】
ただ今、議員から、業務執行における
他部署との協議・調整、いわゆる「横の連携」の重要性と、
市全体の視点の必要性についてご質問をいただきました。

職員が常に、市政全体における担当業務の位置づけや役割を認識し、
市民のために市として、どう対応するべきか、
という視点を持って業務に従事することは
重要なことだと考えております。

こうした考えのもと、今後とも、
管理職員から若手職員まで、
担当の垣根を越えて積極的に取り組むことができる
人材の育成に努めてまいります。




【質問】
今、他部署との連携、いわゆる横断的な体制作りには
横の連携が必要なことから、
これに必要な能力の育成についてお聞きし、
お答えをいただきましたが、
次は、職場での部下と上司といった縦連携の話をしたいと思います。


職員の前向きな姿勢やチャレンジする精神を引き出すためには、
まず、上司である管理職が見本となる姿勢、
つまり、自らが高い成果を上げるためには、
このように行動すべきだという、
いわゆる「コンピテンシー」を示し、
それを見た若手職員が刺激を受けて育っていく、

こういった関係性が必要ではないでしょうか。
また、上司として、部や課の課題や目標を、
部下に対してしっかりと伝えるという、
問題設定課題設定、同時に、部下が課題や取組姿勢を設定するにあたっては、
どこに着目し、何を優先するかといったことについて、
ヒントを投げかけてあげることが重要だと考えます。
そして、それに対して出てきた意見などを、
上司がしっかりと聴き、意見に対して、
良い点、悪い点について説明責任を果たすことを常に意識する。
また、チャレンジする部下をしっかりとフォローし、支えてあげる。

そういった日常の行動やコミュニケーションこそが、
人を育てるものであると私は考えますが、市の見解を伺います。




【答弁】
人材育成は、
職員が日常的に業務を行う職場の中で行うことが
基本であることから、本市の人材育成基本方針にも
明記しているところです。

組織として、公務をより効率的・効果的に執行するためには、
それぞれの職員が与えられた職責や役割をしっかりと自覚し、
課題や目標の共有化を図ることが重要であり、
職場におけるコミュニケーションはそれらを実現するためには
必要不可欠なものだと考えております。


こうした考えのもと、日々の業務においても、
各々の職員がパソコンに向き合うだけでなく、
常に組織との一員として「報・連・相」に心がけ、
オン・ザ・ジョブトレーニングを行うとともに、
若手職員や管理職を対象に“コミュニケーション研修”なども行いながら、
組織力の向上や人材育成に努めてまいります。




【最後の意見要望】
人事制度は奥が深いですし、
この部分も話せば長くなるので今回はここでとめ、意見といたします。


人事制度というのは制度を構築して終わりではありません、
運用の方が大事です。

自律型職員とはどのような人材か、
育成ができているのか、を常にチェックしていく必要があります。

竹内市長も社内報的な位置づけのフロムTOにおいて、
「現場の職員の声を施策として練り上げてくるようなことが
残念ながら少なくなっているように感じます」
とボトムアップの意見が少なくなっている旨を書いておりました。

管理職も非管理職も含めて
日々の業務に追われてしまう部分はあろうかと思いますが、
上司の側から部下が意見を言いにくいような雰囲気を
作ってしまっていないか、部下の思考を停止させてないか、
ひとが成長するのはどういう環境があるべきかというところも、
考えていただきたいなと思います。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
枚方市議会議員
木村亮太(きむらりょうた)公式サイト
http://kimura-ryota.net/

ご連絡はこちらにお寄せください。
070-5651-5832
hirakata@kimura-ryota.net

未来に責任

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━