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5月2日はみどりのシンポジウムに参加しておりました。

1部のCWニコルさんの話がメインなのかもしれませんが、
個人的には2部の
講師:千葉大学大学院 園芸学研究科 准教授 岩崎 寛氏
講演テーマ:「みどりと人の健康」
が気になり参加しました。

結果としては1部、2部ともに共通した内容で、
自然は人にとっていいことが多い!という趣旨でした。


このみどりのシンポジウム、40周年ということで、
予算もいつもの倍ほどかけて実施をしました。

これまでのシンポジウムは予算が127万円くらいで、
今回は予算が400万円です。

そのうちCWニコルさんのギャラが130・・・
あとは音響やポスター委託運営で100万円ほどとのこと。

参加者は1200人が目標。

シンポジウムは1階席は満席でした。
2階席は私の座っている場所からは座っていたのか
座っていないのか確認できませんでした。



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自然の中にいることで免疫力が上がる。
血圧が安定する。
コミュニティの中心になる。
などなどは参考にになりました。



今、枚方市ではみどりの基本計画を策定中で、
今回の内容も今後の計画に影響がありそうです。

まちづくりの側面、健康の側面は今後注目していきたいと思います。


社会で起こっている様々な問題は
一つの専門分野で解決できるような簡単な問題ではなく、
学際分野:異なる専門を複合した学問分野で解決していくというのは
本当にそうですね。

いろんな分野にまたがることが非常に多くなってきているのを
感じます。

だからこそ、いわゆる縦割り行政ではなく、
職員の方も横の連携と柔軟な発想がこれまで以上に求められていくと思います。





最後にちょっとした不規則発言がありました。。



以下は、当日の話の内容のメモです。


(自分自身のためのメモも含めてですのでザザっと書いています)

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講師:作家、環境保護活動家 C.W.ニコル氏

講演テーマ:「人と自然の共生~森が育むもの~」



3分の1を東松島時間を使っている。
心の問題を気にしている。
美しい森に招待したい。

学校の移転先が高台の暗い森。
明るい森にしてくれという依頼。
トラウマが残っている子供が多い。
仮設住宅にまだ住んでいる子が多い。

森は大事というのは
人間の心、DNAの半分は海から。

ホヤと半分DNAは一緒。
ホヤは動かないから自分の脳を食べる。


どうして自分のような西洋人が日本の森を作るのか。

朝おきて、鳥の声が聞こえて、空が見える。
空手も板の上だけで型をするのではなく、
雑木林の中で型をする。

雑木林は明るいところ。


アファン
風が通るところ。

森は下まで光を通さないといけない。

山菜7種類が、手入れをして、137種類。

花が咲くと昆虫が来る、昆虫が来ると鳥が来る。
木の実ができると動物も戻ってくる。
124種類の木。

トンボ1種類が45種類

多様性が豊かになると森が豊かになる。


間伐材は家具や、チップにして、チップは道に敷く。


日本は67%は森。
国立公園も素晴らしい。
でも国立公園のレンジャーが少ない。


虐待受けた子供を森に呼ぶプログラムを始めた。
生きてる森の中に入ると変わる。

ウェールズ、自然が健康にいいとわかってるから
数値で確認しない。
森入って3時間歩いていたら免疫力が高くなる。


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【2部】 基調講演

講師:千葉大学大学院 園芸学研究科 准教授 岩崎 寛氏

講演テーマ:「みどりと人の健康」


千葉大学大学院
園芸学研究科
岩崎寛



医学的な内容も含めてわかりやすく。


環境健康学

社会で起こっている様々な問題は
一つの専門分野で解決できるような簡単な問題ではない!

学際分野:異なる専門を複合した学問分野

・緑を扱う研究分野
・医療分野

1植物の療法的効果に関する研究
アロマセラピーなど

2医療福祉施設の緑化に関する研究
病院緑化、都市緑地、屋上緑化

3緑地福祉 人と植物の関わりに関する研究
不安とストレス、地域コミュニティづくり。



オフィスワーカーへのアンケート結果
東京ミッドタウン勤務者を対象に。
必要と思う人が90%(思う+やや思う)
必要な理由。
癒し効果、リフレッシュ効果、休憩場所として

その次になってから、
ビートアイランド緩和効果、空気清浄効果、美観向上

何故緑があると癒されるのか?

癒しのメカニズム。
神経系⇔免疫系⇔内分泌系
3つがバランスよく保たれている状態。


血圧高い人は下がる、低い人はこれ以上下がらない。
芝生やラベンダー畑で5~10分休憩するだけで

血圧下げる薬は血管を広げているだけ。



緑との関わりによりストレスを緩和する



緑と人の健康に関する事例紹介
●高齢者介護施設での園芸療法。


園芸作業で見られた効果・利点
自然を感じられる(快適性)
自発的な水やりや収穫を行う。(自立性)

●特別支援学校

みんなで素敵な花畑を作ろう
植物の成長が人の心に与える影響は大きい。
苗と雑草が判別できるようになってきた。
2009年から始まり、今も続いている。


●関節リウマチ患者に対する園芸療法
通常のリハビリは単純作業
園芸作業は変化があるから続けてやれる。
リハビリに大事なのは継続性。


●ガンの緩和ケア病棟
短期間で収穫できるものを植える。


●看護師のストレス緩和
看護師は忙しいので、時間があるうちに、ということで、
看護学生への園芸活動。



緑地を歩くことの効果、
足裏アツの測定から、
コンクリート・・安定しているから接地面積が少ない。

落ち葉・・不安定だから接地面積が多い。
圧力が分散されている。


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パネルディスカッション
この前に参加者は4割か5割減りました。

パネルディスカッションも結構いい内容だったと思います。

ただ、13時~17時なのでちょっと全体の時間としては長いですよね。。


発言者の名前は途中から敬称略になっておりますが、
ご容赦くださいますようお願い申しあげます。


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野田さん
穂谷の里山活動をやっている。


枚方市
竹内市長
9歳で枚方に。
三中のワンダーフォーゲル部

●みどりとの付き合い方は??
岩崎
緑はコミュニケーションツール
積極的に関わる。近くの公園であっても。

野田
すぐ近くにある。行けば誰かがいる。
原風景、家の周りに草地があり、
あまり手入れがされていないのが子供にとっての天国。

竹内市長へ
緑化を手段とするのではなく、
コミュニケーションツールにできないか?

ちょっとした空き地に自治会と
協力して木を植える、花を植える。
花を見ながらお酒を飲む。
というようなことも重要ではないか。
根底にあるのはお互いゆとりを求めていく。寄り道をしていく。
そのためにも緑がきっかけになるのではないか。

●復興
岩崎
淡路島は全島に花を植えていく。そういう活動を続けている。

●会話の重要性を
ニコル
園芸は大昔から公園庭噴水がある。
名前は魔力。木の名前を知っている学生は少ない。
「あれ綺麗ね」よりも「あの桜綺麗ね」
人を近づけるのはあと、食べ物。

何が危ないかを教える。
川遊び、火遊びも大事。

雑草、雑木、何に対して雑。
財になる樹木に対して雑木。
本当は一つ一つに名前がある。


正しい自然観を。
安全に遊べる公園ではなく、
自然に適応した形で。

野田
プレイパークに来る親はある程度認識しているが、
親もどこまでが大丈夫で、どこまでが安全化がわかっていないから、
事前に全部やめる。文句を言われる前にやめるという状態になっている。
穂谷も公有地ではなく、民有地。子供だけでは入れない。
初心者が一歩踏み出せる部分がないと、全部やめておこうになる。
危機感がある。


森の中で特に秋は黒い服、帽子は危険。
スズメバチがクマと間違って刺してくる。
白い格好で。


昔の子供は森の達人、山の作法、川の作法がわかっていたが、
今はどうか??

基本からやり直さないと。


野田
お子さんを通じて親を教育するのか、
親から教育するのか?
ちょっと年上の人ができるようにしていく。


竹内
火を起こすような訓練をしていない。
完全に能力がなくなっている。
仕事人間で子供に何も教えていない。
孫世代におじいちゃん世代が教えていかなければならないのではないか。

枚方の中学校になんとかワンダーフォーゲル部を作りたいが
19中学校あるので。野外活動を学校教育の中で位置づけていく。



岩崎
親が聞いてくるのは
保険どうなってるの?と言われる。
昔の子供は擦り傷だらけだったのに。

ニコル
一緒に活動してるメンバーは
雨の中、雪の中でも焚き火ができるようになる。


増田
体験学習は総合学習。
体験型を作っていかないと、
どこへ行っても画面ばっかり見る人が育つ。


■みどりに関してどういう関わり方ができそうか?

野田
社会が複雑なのでどうやってつないでいくか。
里山活動を普段の生活の中につなげていく。
現地に行けなくてもどういうつながりが持てるのか。


岩崎
維持させられる、作業させられている。
ではなく、自分の体にもいいんだよ。自分のためにもいいんだよ。
それがひいては地域のためにもなる。
新たな関わり方。
単純に地域の緑の整備、ではなく、
人の健康や心身にとっていいと思う。

ニコル
財団だからスポンサーからお金をもらう。
では、何をバックしているか?
ストレスがかかっている社会人を招待する。優しくほっとなる。
食べ物、野外料理、最後は楽しいからやる。


増田
義務感でやるのではなく、
森の美味しいものを食べたいとか、そういうところから。

ニコル
チャールズ皇太子が来日。我々の森を見に来た。
森で冷たい地元のトマト、きゅうり、味噌、紅茶を焚き火をしながら。
皇太子はすごく喜んだ。

増田
畑、田んぼ、森がワンセット。BBQ材料も調達しつつ、
山の斜面だけでやってると結構しんどい。
きっかけとなる森があるといいのだが?

野田
プレイパークをやってると子供が好きだから来る大学生もいる。
一方で森林に興味ある大学生も来る。

自然だから来ているわけじゃないけど、
なんとなく集まって、なんとなくわかる。
中途半端な場所が少ない。
ちょっと興味があるけど。。の人が入れる場所があるといい。
ちょっと乱暴に扱ってもいい場所。
子供だけが来れる場所。


竹内
今までの行政が緑を作り出すとしたら、
土地を取得して、行政の責任で管理をする。
そういうことをやるとしたら財政的にも厳しいが、
一方で民間の耕作放棄地や樹林地などの空間を使うやり方、
条件整理、ボランティアと土地所有者の間に行政が入って進めていく。
行政が保証して、森林ボランティア、竹の侵食を防ぐ人たちにやってもらう。
活動を支えるためのトイレの整備や資機材のレンタルなど。

ボランタリーな気持ちを結集していく。そのための条件の整備。


■まとめ

岩崎
緑の良さ、自然の良さの一つは食べること。
アサヒと一緒に研究しているのが美味しい風景学。
いい風景の中で食べると美味しく感じるのかを研究。
自然の中で食べるカレーが美味しくなるのはその場のプラス効果。
五感全部で美味しく感じる。
自然の中で食べるのが美味しいのは当たり前。
でも、それはそういう経験をしてきたからわかる。
もしかしたら、今の子供がそう言えるのかどうか。
子供たちに、そういう経験をどうやって伝えるか。
自然と関わることの大事さ。
我々が次世代に「みどりの良さの当たり前」を伝える。



野田
営みとの連続性が大事。
CMを見てると自然食品がすごい多い。
そのCMを見ている都会人

ニコル
一番の護身術は礼儀。
自分の行動を俯瞰して迷惑ではないか、責任取れるか。
感受性豊かな人間にならないといけない。
街の中でも学べるけど、自然の中。無数の生物がいるから。
25年前にTVドキュメントでザイールで現地の人と生活した。
現地の人に神のことを話をしようとしたら通じなかった。
特別な場所紹介してくださいと。
美しい滝。虹もかかっていた。無数の蝶蝶。
ニコルは鳥肌が立ったが、
でもディレクターは何も感じなかった。

大聖堂の作りは古い森のモチーフ。
ステンドグラスは森からの木漏れ日。
感じなくなる日本人が増えるのが怖い。
子供の頃から大人と森に入るべきだ。


竹内
動物としての人間。
自然の中の人間。
という視点から考えていかないといけない。
病理として人工的な環境の中で、
動物としての人間を忘れている。
いろんな不具合、不都合が生じている。

自然が好きな人が先導者となり巻き込んでいく。
具体的な実践を枚方市で生涯学習や地域活動に位置づけていく。

増田
都市の成立と庭の成立は同時。
自然が日常生活がなくなってくると、
自分の手元に自然をおいておきたい=庭。

人間は本能的に自然と接することが求められている。

これまでの日本人は、
自然からの感受性を読み取る力を十分に持っていた。

日本は暖温帯と自然に恵まれていた環境。
それが自然への感受性が失われてきた。
言葉としてではなく体験として伝導していく。


義務感ではなく楽しみとして進めていく
(世代間交流・健康・美味しいものを食べる)



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枚方市議会議員
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