営業いって、のほほんとした秋の夕暮れ前の帰り道。
赤く染まったもみじが降り落ちる道で、小学生が前を歩いていた。
ただ歩いていたわけではなく、その小学生は
「はさむぜはさむぜー!」とか言いながら、洗濯ばさみを振り回して歩いていた。
そして植木などの葉っぱを挟んでいた。
若くして変質者の素質は十分である。

そんな彼が凄く気になってしまった俺は彼に声をかけた

「へい少年!!これ挟んでみてよ。」
自分の携帯電話を差し出す俺。

「いいよ!」
ものすごい笑顔で挟む彼。

間違いなくあの瞬間の俺たちは、世の中の中心に存在していた。

そこから品川駅までの道のりの少しの間、俺は彼と会話をした。
短い時間だったが、彼のことを色々と知った。
・小学一年生ということ
・英語教室に通っていること
がわかり

彼を観察することで
・顔が長いこと
・童貞であること
がわかった

人を知っていくって面白い!

そして英語教室に通っているという話を聞き、
俺は彼に「なんか英語でしゃべってナイト」と言った
「えー、、、ハウオールダーユゥ?」

年齢聞かれてる!!
しまった、、、、
なんか度忘れして答えられない!!!

と思ったのもつかの間、数字だけ言えばいいやと考え
「トゥエンティーファイブ」と言った。
しかし(あ、これなんか足りないんだっけ?)と思い、中学生時代に習った英語を思い出す。

その後、蛇足のように「アイム トゥエンティーファイブイヤーズオールド!」と付け足したら
「そこまで言わなくていいんだよ。」と、わりと冷たい声で言われた

でも俺は25歳だし「うん、知ってるよ。」みたいなリアクションを取った。
だって俺25歳だし。
むこう7歳とかだし。
俺の方が英語詳しいって思わせたかったし。

本当はさよならも言わずに「知ってるし!バーカ!!」って叫んで、
ダッシュで品川駅に逃げたかった。
でも平静を装ったまま歩き続けた俺は根っから紳士だと思う。

文科省が悪い。