大学時代のあるお友達の思い出 パート2 | ちゃっこと♡axes femme♡の日々〜大人が着るaxes femme〜

ちゃっこと♡axes femme♡の日々〜大人が着るaxes femme〜

axes femmeに溺れる日々の奮闘とコーデ日記
axes femmeはフリフリピラピラの超可愛らしいお洋服達!!
しかしあえてそれを大人に着こなせるよう頑張っているコーデのご披露です。

完璧な二重を手に入れ、ますます権勢を誇るスーパーウーマンレミ。

ある日のことである。

レミが部活をやめると言い出したらしい、と噂になった。

うん?あのがんばり屋さんのレミが?なんでだろう?

と思っていた。

すると、その事情というのが驚くべきものであることがわかってきた。

なんと、レミの実家の企業が倒産、そして、それに伴って父と母も離婚、レミにとってみたら一家離散状態になってしまったのであった。

お嬢様から「家なき子」へのまさかの転落である!!

それを聞いて私はレミがかわいそうでならず、まさか退学までするようなことになりはしないかと心配していた。

すると、ある日喫茶部でレミがコーヒーを飲んでいるのを見つけた。

近寄っていって

「レミーー」と声をかけると

「あ~、ちゃっこちゃ~~ん!」と、相変わらず輝くような笑顔。

「レミ、部活やめるんだってね。。。」と言うと

「うん、そうなの、いろいろ噂聞いてるかな?お金入らなくなるから、バイトしなくちゃならなくて、バイト入れると部活動は中途半端になっちゃうから。。。みんなに迷惑かけちゃうからね」

と、非常にあっさりした表情で明るく説明。

そのいい方や表情を見て私は衝撃を受けた。

なんて強い人なんだろう。自分を哀れんでションボリしていたっていいのに。この気丈さは本当に本物なんだな!!なんてすごい人!!レミってすごい!!

そう感嘆してしまった。

それからレミは家庭教師のバイトを週に五回入れ、他にパソコンやゲームのシステムを組むバイトなども入れ、頭の良さをフルに活用する効率のいい仕事でそれまでと全く変わらぬリッチな生活を保持し続けた。

そんなある日気がつくと、あれほどいろんな男子が群がっていたレミに、ある特定の男子がいつもそばにいるようになったことに気がついた。

その子はヨット部の副部長をしているたいそう感じのいい美男子でNと言った。
(その子は冬ソナに出演しているサンヒョク役の俳優さんにそっくりで、サンヒョクをみるたびに彼を思い出し、この話はそれでレミを思い出したので書こうと思った)

レミは有名人で、学内外からいろんな人が彼女にと望むアイドル的存在であったので、レミを狙う人は後を絶たなかった。

つき合う気はないと断ったら腕をつかまれて無理矢理車に乗せられそうになったと言って、腕に紫の痣を作ってくるなど、何だか激しい情熱がレミの周りには常に渦巻いている感じであった。

それが、非常に穏やかな雰囲気になっている。

ある日私が図書室で勉強していると、レミがはいってきて向かいに座った。

「ちゃっこちゃん!!なにやってるの?私はこれから管理科学の勉強~~!!」といって、笑っているレミは相変わらずえも言われぬ可愛らしさである。

そこにNくんがひょこひょことやってきた。

「おい、おばはん!!」

「なーにぃ!もぉ~~!!」

「お前、おばはんだろ?ほんとのこと言っただけ!!」

「しらないっ!!」

「おい、腹減った、飯食うぞ!!」

「やー、今来たとこ、べんきょぉ~!!」

「これだから、くそまじめなおばはんはこまるんだー、勉強は飯食ってから!!管理?はっ!!あとからオレが教えてやるから!!しかたねーからおばはんでもエスコートしてやるからよ、いくべ!!」

「ん、もーー!!。。。。じゃあ、ちゃっこちゃん、すぐ戻ってくるね!!」

その会話を聞いて私は目が点に。。。。

だって、天下のレミ!!

誰も自由に出来なかった完璧なアイドル!!

それを「おばはん」呼ばわり!!

そして、それに対してうれしそうなレミ!!

でも、その光景を見たら、誰でも感じるだろう。。。。

二人がとても愛し合っているということを。

しばらくその二人が発した会話や、雰囲気が私の中で漂っていて離れなかった。

レミ、完璧と思われているパワフルウーマン。

でも、いろいろ寂しかったんだろうな、辛かったんだろうな。。。。

それをすべて受け止めて、アイドルではなく、丸ごとの飾らない人間レミを愛してくれる人が現れたんだね。。。。

レミのあの顔。

うれしそうに輝いてた。

よかったね!!レミ!!

そう思う気持ちで私の胸はいっぱいであった。

レミはその後Nと結婚して幸せに暮らしていると言う。

本当に強い、運命に負けない女性、レミ。

世の中には女神のように誇り高く毅然と生きる女性が実在するということを終えてくれた。

今でもレミの輝くような笑顔はいつでも思い浮かんでくる。

尊敬するべき人として。