今朝、生化学の勉強合宿に向かうのに、京都行きの新幹線に乗り込まんとしていた時だ。
見た。
はじめて、そういうのを。
罪人の護送。
つまり逮捕された犯人を刑事がどこかに移動させている光景である。
もっと重罪であれば「護送車」みたいのに乗せられるのかな?
どうして新幹線なんだろう?
よくわからないけれど、うなだれた大男を二人の男が挟むように歩いている。
よく見るとその大男の後ろには文字通り「お縄」
それを刑事の四角い黒鞄で隠すように背中を押すようにしながら移動。
いやー、東京行きのホームにあがって行ったけど、こんな人たちが隣の席とかに座ったら動揺して「童謡」歌っちゃうかもしれないよねっ!!
で、新幹線に乗り込んだらば。
隣の席の恰幅のいいおっさんがですな、定期的に「ふわ~~~あ」と言うのである。
うるさいったらありゃしない。
普通漫画とかであくびするシーンを「ふわぁぁぁぁ」などと表現しているが、あくびのときに発する真実の音というものは「ふわぁぁぁぁ」ではない。
なんというか「ふおぉぉーーーー」「ふぬーーーー」っといったふの抜けたような音声である。
ところがこの紳士と来たら文字通り「ふわあああ」「ふわあああ」とはっきり言ってはばからない。
しかも、あくびというものは「眠気を我慢している」からこそ、ストレスや、酸素不足によって体内によりおおくの酸素を吸引せんとして体が起こす反射反応であるのに、この紳士は、既にまぶたを閉じて寝ている状態にあるのに五分置きくらいの定期便で「ふわぁぁぁぁ」とはっきりした音声を発し続けるのである。
もう言わないだろう、と安心した頃を見計らったように、「ふわぁぁぁぁぁ~~」と来るので、イラッと来ること奈良の大仏でも立ち上がるであろう程である。
私は紳士が「ふわぁぁぁ」を発するたびに「キッ!!」と、首をぐるりと彼にまわして非難していることをわからせるため、猫目を狐目レベルにまでつり上げつつ、合金も溶けるであろうほどの「オイコラビーム」を発してみるのであるが、いかんせん相手が目を閉じているので全く技が通用しない。
「ふわぁぁぁぁ」「キッ!!」
「ふわぁぁぁぁ」 「キッ!!」
これを繰り返しているうちに京都に到着である。
本日は勉強もキツかったが、朝からいろいろと疲れさせられていたのである。