先週末はノーキャンプ…(´°ω°`)
なんで、絶対に観たいと思っていた…。
この作品は、前作の『ブレードランナー』の続編で、30年後の物語になります。
前作でブレードランナーのデッカードと、レプリカント(人造人間:ネクサスシリーズ)が一緒に逃亡してから30年後の設定です。
まず、理解しておきたいのはレプリカントとは何ぞや?って言葉ですが…。
人間の複製品で、有機体で構成された人造人間で、機械の身体を持つアンドロイドやロボットとは違います。
人間に変わる労働力として製造され、前作に登場するネクサス6は寿命が4年に設定されていて、当然、人間とは違い成人の状態で製造されます。
そして、前作ではネクサス6の一部が自我に目覚め、人間に反旗を翻すのが前作。
どうやら、今作までの30年間の間に色々な事件があったようです。
人間にとって問題のあったネクサス6は製造中止になってから4年で自然に全滅。
そして、人間の都合で寿命の設定が可能なネクサス8が製造される。
超寿命にした理由は、ネクサス6の寿命が4年であることが、自我の確立に作用したからだと考えたらしい。
僕らでも、余命4年と宣言されたら自分の生に対して敏感にもなるし、死に対する恐怖も増幅したり、自分自身を見つめ直したりするので、理由としてはわかる話である。
逆に長寿命を与えられたネクサス8は、またひとつ人間に近付いたと言える。
死を日常から遠ざける事ことから、ネクサス6よりは安定していたようである。
しかし、これにより人間至上主義運動が激化し、ネクサス8狩りが行われる…。
↑それは、この公式短編動画を観ると話が早い。
これ以上、ネクサス8狩りが起こらないよう、同胞が安全な暮らせるように、ネクサス8の登録情報を破壊するまでの闘いが描かれている。
これを観ると、ネクサス8は外宇宙に派遣され、植民星での戦闘を強いられていたようである。
この事件以降、レプリカントの製造禁止法が施行されて、製造メーカーのタイレル社は事実上の倒産。
そこに、レプリカントが新たに生産されなくなった事で労働力が低下して食料危機に陥ってしまったんだけど…。
そして、人類の発展にはレプリカントの存在が必要と訴え、旧タイレル社の施設を引き継ぎ、新型のレプリカントの製造に着手。
新型の特徴は、人間の命令には逆らえないし、自分の命より人間の命を尊重するようにプログラミングされて、さらに精神安定や人格安定の為に、作りものであるが過去の記憶を与えられている。
これは、僕ら人間にも大事な事で自己認識ってやつは過去の記憶に大きく依存している。
想像して欲しい、僕らが毎日寝て起きたら記憶がリセットされるとしたら、目覚め瞬間から自分は何者なのか?と言う不安にかられると思う。
自分は何者なのか?と言う疑問を抱かさない為にも、偽の過去の記憶は新型レプリカントの精神的な安定には大きく寄与したものと思われます。
↑この公式短編動画でウォラス君が再度レプリカント(彼はエンジェルって呼んでるけど)を生産する事になる経緯がわかります。
そして、ここまでを踏まえて、やっと本編の話になる訳ですが…w
もう、ここでお腹一杯の方は回れ右してねw
レプリカントなんで名前はありません。
おそらく型式の頭文字がKなんでそう呼ばれているようです。
ネクサス8の反乱後、人間社会に潜伏している彼らを狩る為に作られた新型レプリカントのブレードランナーです。(一応、ロサンゼルス警察所属の警察官と言う身分です)
んで、デッカードとレイチェルの間に子供が生まれていたらしいと言う情報を掴んで大騒ぎになります。
旧型レプリカントのネクサス6に生殖機能が備わっていた事はスキャンダルでした。
人間とレプリカントの1番の境界線は、自ら命を生み出せるかどうかって事たがらです。
こんな事実を知ったらレプリカントと人間の境界線が崩れて、またレプリカントの反乱の火種になりそうでヤベーじゃん!って事で、Kはこの事実の確認と隠蔽に奔走。
逆に…。
デッカードをとっ捕まえて、そね秘密を聞いちゃおうぜ!秘密わかれば俺が生殖可能なレプリカント作って、バンバン子供産ませて、ドンドン宇宙にそいつら送って、ジャンジャン植民星作っていけば、いずれは人類が宇宙の盟主じゃん!って言う野望を持ってます。
そんな中、Kは子を産み、4年の寿命を終えて埋葬されていたレイチェルの墓?的な場所で、作りものであるはずの自分の過去の記憶の中にある、とある数字を発見。
あれ?俺、ひょっとして作られたレプリカントじゃなくて、レプリカントから生まれたヤツじゃないの?と疑心暗鬼でモヤモヤ…。
デッカードに会ってそれを確かめたくなる…。
そして、デッカードを巡るKとウォラスの配下の…。
ってのが、物語の大きな流れです。
やっと僕の感想になりますが…。
僕はとても面白かったです((*´∀`*))
一部の方で面白くないし、駄作だとこき下ろしているレビューも見かけますが…。
だいたい、レプリカントvs人間のドンパチ映画だと勘違いされているフシがありますね。
ターミネーター的な映画だと思って観たら、確実に肩透かしをくらいますし、そんな評価になるのも無理はないでしょうし、そんな映画が得意な監督にリドリー・スコットは監督を選んでいた事でしょう。
僕が思うに、この映画は『人間とは?』とか、『命の尊厳』とか、『魂とは何か?』とか、『人は何をもって人たるのか?』と言う問いかけが詰まった哲学的な映画だと思っています。
今読んでいる本にも共通するテーマなので、すんなり映画に入っていけたのも大きいですが…。
1番は現実感ですかねぇ…。
僕が生きている時代には実現しないだろうけど、今のAIとか、クローン技術とか、万能細胞再生医療の未来とかは、こんな世界に発展していくんじゃなかろうか?って思える、妙なリアリティがあったり…。
人と人造人間なんてモノが共生する世界なら、生殖と言う生き物だけが持っている機能が、人口の生命体が持つようになったら、その境界線は曖昧になって、より環境に適応したレプリカントより、生き物として脆弱な人間が淘汰されちゃうんだろうなぁ…と言う漠然とした予測。
現代に生きてる僕がそんな想像するくらいだから、それが現実に起きてる世界なら、まぁ、こんな事があっても不思議ではないよね?的なね。
とにかく、こう言う切り口でこの映画を観れる方は、観て損は無いと思われます。
本当はもっと深く突っ込んで書きたいけれど、ネタバレ必死なんでやめておきますw
最後に言っておきたい感想は…。
レプリカントのKは誰よりも人間らしかった!
そして、デッカードがレプリカントなのかどうかの謎は一切明かされていないし、ウォラスはまだ生きてるし、ネクサス8の軍隊の存在も明らかになっただけなので…。
たぶん、続編ありそうです!
最近のハリウッド映画は3部作の傾向が強いしね((´艸`*))
以上、ネタバレを我慢した中途半端な黒スナのレビューでした(・`ω´・ ●)キッ
因みに…。
相方は途中で爆睡してました((´艸`*))
最後に予告編と、この物語の発端を描いた公式動画も貼っときます。
おしまい





