東北新幹線 八戸開業の時に誕生した「はやて」号。

八戸開業から新青森開業まで、「はやて1号」を名乗る列車があった。新青森開業後は1号は温存され11号がトップナンバー。そして、3ヶ月後 E5系の「はやぶさ」が登場して、1号の座を譲った。

・2002(H14).12.1 東北新幹線 八戸開業 はやて・こまち1号(3001B/3001M) 東京656→八戸1004/秋田1056
・2010(H22).12.4 東北新幹線 新青森開業 はやて11号(11B) 東京628→新青森1001
・2011(H23).3.5 はやぶさ運転開始 はやぶさ1号(1B) 東京→新青森

まもなく、北海道新幹線が開業しようとする現在、「はやぶさ」と「やまびこ」の間で希少となっている「はやて」号。今後、その愛称はどうなっていくのだろうか。

それぞれの名前を名乗る列車の特徴を整理してみた。

◉「はやぶさ」は最高速度300km/h(実質320km/h)で走る全車指定席の列車。
◎「やまびこ」は最高速度300km/h以下(実質275km/h)で東京・盛岡の区間内を走る自由席がある列車。
○「はやて」は最高速度300km/h以下(実質275km/h, 260km/h)で東京・新函館北斗の区間内を走る全車指定席の列車。

北海道新幹線開業時のダイヤで、早朝2本の新青森・盛岡→新函館北斗を走る「はやて91・93号」と最終2本の新函館北斗→盛岡・新青森を走る「はやて98・100号」は、最高速度が 260km/h に制限されている区間しか走らない。ゆえに「はやて」を名乗っている。

東北新幹線内の東京と盛岡以北とを行き来する、E2系が充当される全車指定席の列車も、その車両の最高速度が275km/h なので「はやて」を名乗る。

盛岡以北での最終速度が引き上げられることと、E2系のすべてが東北新幹線から離脱することの2つがクリアされない限り、そして、上のようなこの規則(慣習かな)が続く間、「はやて」と言う愛称はまだまだ残るはずだ(願望込みで)







今、1号を名乗っている列車が走っていない九州新幹線にも、当初は、1号を名乗る「つばめ」号があった。まだ、新八代~鹿児島中央間を往復していた頃だ。

その頃、まだ、博多~新八代は開業してなかった。列車番号の末尾も A ではなくて F が付与されていた。「さくら」や「みずほ」が走るとは思ってもいなかった時期であり、「さくら」は、ブルートレインとして長崎まで走っていた頃だ。

なぜ F だったか。東海道・山陽新幹線が A, 東北新幹線が B, 上越新幹線が C, そして、北陸(長野)新幹線が E を付けていた。その次のアルファベット F が当てられたのだろう。

開業当時の列車番号 1F 「つばめ1号」のダイヤは、新八代で同一ホームで対面接続するリレーつばめ1号(1M)と合わせて、次のようになっていた。

2004(H16).3.13
九州新幹線 新八代~鹿児島中央開業
リレーつばめ1号(1M)~つばめ1号(1F) 
小倉606-博多708-新八代841~新八代844-鹿児島中央918

ちなみに、博多駅の発車案内板では、「リレーつばめ○号 鹿児島中央行き」と表示されていた。

開業日に、博多600発の「リレーつばめ31号」(31M)~新八代743着/746発「つばめ31号」(31F)で鹿児島中央833 に乗った時の案内板がこれ。

九州新幹線部分開業時の博多駅発車案内板
ひかり1号は、東海道新幹線開業時に、列車番号1A の「超特急」として運転された。岡山開業まで「超特急」だったようだ。開業からの「ひかり1号」の足跡を追ってみた(新幹線50年の時刻表上下巻 などから)。

(?)は、列車番号を確認できなかった。

1964(S39).10.1 改正 ひかり1号(1A) 東京600-新大阪1000
1965(S40).11.1 改正 ひかり1号(?) 東京600-新大阪910
1969(S44.)10.1 改正 ひかり1号(1A) 東京600-新大阪910
1970(S45).3.1 改正 ひかり1号(1A) 東京600-新大阪910
1972(S47).3.15 改正 ひかり1号(1A?) 東京615-岡山1025 - 「ひかりは西へ」岡山開業
1975(S50).3.10 改正 ひかり1号(1A?) 東京700-博多1356 - 博多開業
1985(S60).10.1 改正 ひかり1号(1A) 東京700-博多1326
1986(S61).11.1 改正 ひかり1号(1A) 東京700-博多1257
1988(S63).3.13 改正 ひかり1号(1A) 東京700-博多1257
1992(H4).3.14 改正 ひかり1号(2001A) 東京607-博多1201  - 「のぞみ」運転開始
1993(H5).3.18 改正 のぞみ1号(1A?) 東京607→博多 - 1111「ひかり1号」消滅

「のぞみ」号が走り出したのが、1992(H4).3.14 のダイヤ改正から。この時は朝一の下り「のぞみ301号」(301A) が、名古屋と京都を通過することになり、かなり話題になった。この時は、まだ、「ひかり1号」は健在だった。ただ、列車番号は 1A ではなく 2001A だった。

そして、1993(H5).3.18 のダイヤ改正で「のぞみ1号」が登場。それに合わせて「ひかり1号」は消滅。今から、23年前の話だ。
さっそく、JTB時刻表とJR時刻表の3月号を手元に用意した。どちらも大型判。載っている列車や時刻に違いはないので、どっちを見てもかまわないのだが、とりあえず、2冊用意してみた。

3/26 にダイヤ改正があるので、3 月号にはダイヤ改正後の時刻も掲載されている。今回は、その 3/26 以降の東海道新幹線・山陽新幹線のページを見てみた。

左から「こだま851号」「こだま853号」... とこだま号が続く。新大阪発の「みずほ601号」「さくら451号」と出てきて、新横浜・品川・東京発の「ひかり493号」「のぞみ99号」「のぞみ1号」と続くわけだが、注目するのは、「それぞれの列車の愛称の◯◯号の数字」と、「その列車の列車番号の欄の数字」だ。列車番号は馴染みがないかもしれないが、時刻表にはちゃんと書いてある。たいていは、その列車の列車名の上に書かれている。

具体的には、こんな感じになっていた。

「こだま851号」には 851A
「こだま853号」には 853A
「みずほ601号」には 601A
「さくら451号」には 451A
「ひかり493号」には 493A
「のぞみ99号」には 99A

そして、件の東京6:00発 博多行き「のぞみ1号」には 1A とある。

これを見ると、愛称に関係なく◯◯号の数字が、列車番号の数字になっている。列車番号の末尾は A だ。ページを進めて、他の列車も見てみても、ほとんどすべてが、そのようになっている。一部は列車番号が 4 桁になっている列車もあるが、100の位までを見れば、同じことが言える。

つまり、こういうことだ。
「列車番号が列車名になっている」

ところで、新幹線のどの列車にも愛称はついている。これで、乗ったり、見送りや出迎えたりする列車を区別できる。在来線の特急も愛称で区別できる。普通列車には愛称がついていない。でも、何かしら区別できないと、いろいろ支障をきたす。その役目を果たすのが列車番号だ。

同じ路線を走る列車にはすべて別々の列車番号を持たせないと、一つ一つの列車を区別できない。とすると、"◯◯1号" と名乗る列車の列車番号 1A であり、列車番号 1A の列車が "◯◯1号" と名乗れる唯一の列車ということだ。

今のところ、列車番号 1A は「のぞみ1号」であり、それが続く限り、「ひかり1号」も「こだま1号」も「みずほ1号」も「さくら1号」も存在できないということだ。

また、列車番号は、同じ駅に到着したり、発車したりする列車も、その駅に関わる人が区別できるように、別々でないとまずい。

時刻表に戻って、山陽新幹線・九州新幹線のページを見ると「みずほ」「さくら」はもちろんのこと、九州新幹線内だけの「つばめ」も列車番号の末尾は A になっている。というわけで、1A の「のぞみ1号」の終着駅 博多駅から出たり、着いたりする新幹線の列車は「のぞみ1号」以外、どの列車も1A は名乗れない。

つまり、「つばめ1号」もないのだ。

ないのは、「ひかり1号」だけではない。

「こだま1号」もない。山陽区間を走る「さくら1号」も「みずほ1号」もない。「つばめ」に至っては「のぞみ」が走らない区間を受け持つのに "1号" が存在しないのだ。

「のぞみ」以外に "1号" を名乗る新幹線は「はやぶさ」「こまち」だけ。「はやて」「やまびこ」「なすの」「つばさ」「とき」「たにがわ」「かがやき」「あさま」「はくたか」のどれも "1号" を名乗る列車はない。富山・金沢間を行き来するだけの「つるぎ」にも "1号" は存在しない。

在来線では、同じ区間を走る特急でも、愛称毎に1号が存在する。例えば、千歳線・石勝線・根室本線を走る「スーパーおおぞら」と「スーパーとかち」や、室蘭本線・千歳線を走る「すずらん」と「スーパー北斗」には、それぞれ1号が走っている。JR東日本エリアでは、「草津」・「スワローあかぎ」、「わかしお」・「さざなみ」が、同じ区間を、それぞれに1号が走っている。JR西日本エリアの「しらさぎ」・「サンダーバード」、「きのさき」「はしだて」、「Sはくと」・「Sいなば」、「Sおき」・「Sまつかぜ」、JR四国の「しまんと」・「南風」、JR九州の「かもめ」・「みどり」・「ハウステンボス」、「ひゅうが」・「にちりん」・「ゆふ」・「ゆふいんの森」、「くまがわ」・「九州横断特急」などで同じような関係がある。

なぜ「ひかり」に "1号" がないのだろう。
なぜ、1号が「のぞみ」(と、「はやぶさ」「こまち」)にしかないのだろう。
新幹線と在来線とで、何か違いでもあるのかな。

まずは、時刻表をよ~く見てみよう。