小さい頃、湯豆腐の存在意義がよくわかりませんでした。

「なぜ鍋なのに肉を入れない!」

生まれながらの肉食男子だったキムラ少年はそう憤っていました。夜ご飯が湯豆腐の日は「ハズレ」とすら思っていました。

しかし時は流れて、いまや私も36歳。

急に「湯豆腐が食べたいんだなあ」と思う瞬間があるのです。

胃袋に優しくしてやりたいんだなあと思う瞬間があるのです。

36歳、立派な大人になったんです。一歩踏み出したのです。

釈迦が悟りを開いて仏陀となったのは35歳、スティーブン・スピルバーグ氏が「E.T.」を公開したのは36歳。

私が湯豆腐の素晴らしさに気付いたのは36歳。

川端康成氏が「雪国」を発表したのが35歳。ライト兄弟でおなじみの、ウィルバー・ライト氏が初めて飛行機を飛ばしたのが36歳。

私が「湯豆腐はおなかに優しくていいね!」と気付いたのが36歳。

なんだか今夜は、湯豆腐で一杯やりたい気持ちになってきました。


大人の塩昆布湯豆腐 


材料2人分

  • 豆腐1丁
  • 水菜2束
  • 塩昆布10g
  • 200cc
  • めんつゆ大さじ1
  • 大根おろし適量
  • 刻みネギ適量
  • 白ゴマ適量

作り方

  1. 1
    豆腐は角切り、水菜はざく切りにして、塩昆布と水、めんつゆと一緒に火にかける。
    手順1の写真
  2. 2
    大根おろしやネギ、白ゴマなど、お好みの薬味を用意する。
    手順2の写真
  3. 3
    薬味を乗せてどうぞ!
    手順3の写真


塩昆布でサクッと作った湯豆腐です。

これだけでビールをクイッといけちゃうんですから、もう立派な大人ですね。

大人になってやっと湯豆腐の素晴らしさがわかってきたのですが、湯豆腐を食べた後に「やっぱり肉だよな!な!」といって、冷凍唐揚げをチンし始めるのはここだけの話です。


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