イメージ 1

  <大阪市大による朝鮮高校生への民族差別を許さない>  =声 明=


 2005年秋に大阪朝鮮高級学校3年生生徒が、大阪市立大学医学部看護学科推薦入試に出願をしようとしたところ、大阪市大は朝鮮高級学校は高等学校には当てはまらないとして、その出願を拒否しました。思いがけない出願拒否に対し、当事者や学校関係者の問合せや抗議が続き、さらに11月7日に西岡智部落解放・人権研究所反差別部会長が抗議文を直接大阪市大へ持参し、差別撤回を求め、市大学内でも大学生や大学院生・大学院修了生などが抗議し、出願受理を求めました。


 大阪市大は11月17日学長見解を発表し、その中で医学部看護学科の推薦入試では出願資格として、学校教育法第1条に定める高等学校に在籍している者に限定しているとの理由で出願を拒否したと述べ、さらに来年度以降の医学部看護学科の推薦入試制度については学校教育法第1条に定める高等学校に在籍している者に限らず、幅広く出願資格を認める方向で検討を進めているとの見解を示しました。


 この見解に対し、12月7日に西岡智反差別部会長より、何ゆえ一般入試では認めている朝鮮高級学校を排除するのか、2003年9月以降、文部科学省でさえ推薦入試と一般入試を同じ扱いにする見解を示しているのになお朝鮮高級学校を排除した実質的理由は何か等5項目の公開質問状を提出しました。大阪市大は、この質問状に対し一度は面談を約束しましたが、これを反故にし問題解決をしないばかりか、朝鮮高級学校を除外するとした検討内容や「来年度以降は、出願を認める方向で検討を進め」ることになった理由や方針転換決定経過の説明すら拒否してきたのです。


 12月8日には大阪弁護士会より、「一般入試」と「推薦入試」とにおいて出願資格を異にすべき合理的理由は見出しがたい、なんら合理性のない差別的取扱いであり、教育を受ける権利および人格権の著しい侵害であり、重大な人権侵害であると強く抗議し、直ちに是正することを求める益田哲生会長声明が出されました。


 大阪市、大阪府に地域住民として生活する在日コリアンについて、大阪市大がこのような不合理な差別的取り扱いをしたことは、大阪市における従来の多民族、多文化社会に向けての政策を無意味にするだけでなく、民族的マイノリティーの教育権の否定につながる暴挙であります。同時に一人の人間の尊厳を踏みにじることに対する一片の誠実さもない対応に強く憤りを感じ、一刻も早い是正策が必要と考え、当該朝鮮高校生のオモニを含む多くの方々に呼び掛け「大阪市大による朝鮮高校生への民族差別を許さない会」を結成し12月22日に、出願拒否の総括、謝罪、是正を求め関淳一大阪市長に申入書を提出しました。窓口となった市民局人権室は「お気の毒だと思う。あってはならないこと」「来年度以降は、出願を認める方向で検討というのは運動の成果でしょう」と“評論”し、一方で「民族差別ではない」と開き直り「市大の問題。うちには権限がない。市大に伝える」と無責任な姿勢に終始しました。


 「許さない会」の申入れに対して、1月11日付けで金児暁嗣大阪市立大学長名で「学長見解」と一般選抜入試の説明の文書が受験生に郵送されてきました。学長が受験生本人に「見解」解説と制度説明の信書送付をしたことは、説明責任を認めた点で一定の評価をしますが、内容は推薦入試の出願さえ認めない理由や来年度からは認める方向に転換した理由や決定経過は依然として何の説明もなく、「今年度、拒否」の責任、謝罪及び是正措置には触れていないのです。大阪市大は、朝鮮高級学校除外の理由を^貳牝?遒任聾堕蠅任ないが、推薦入試では受験資格を限定できる、⊃篩ζ?遒亙臀舷涌?少ない、B召旅餮?大学でも限定している と主張しています。


 大阪市大全体で推薦募集人員の割合は約3%と少ないからといって、合理的でない出願資格限定をしてはならないことは当然です。推薦入試制度は、特定の者への“優遇措置”であってはならないのです。その意味では一般入試と何ら変わるものではないはずです。


 大阪市大の看護学科推薦募集要項には「医療分野や社会に貢献できる人材を発掘するために、看護学科の勉学に熱意をもち、適性を有する学生を募集する」ことを趣旨とするとあります。朝鮮高級学校は学校教育法1条校に準ずる高校であると一般入試出願を大阪市大も認めているのですからこの趣旨からすると、まったく除外する合理的理由がありません。


 府立高校に進学するか朝鮮高級学校で学ぶかは、それぞれの生徒の自己実現の選択です。日本の公立学校に通う在日朝鮮人の出願は受け付けるが、朝鮮高級学校で学んだ者には受験さえさせない理由は何なのでしょう。狭き門だから民族学校にまで広げられない、日本に同化して生きるなら受け入れるというのでしょうか。民族差別そのものです。


 「推薦入試は募集人員が少ない」から「限定している」と主張していますが、ならば「来年度からは、幅広く出願資格を認める方向」とした学長見解の根拠はなんと説明するのでしょうか。


 さらに、「他の国公立大学でも限定している」と主張していますが、恥ずべき民族差別・民族教育否定を「他大学でもやっている」ことを理由に、オモニや「許さない会」との面談さえ拒否し、議論を回避し責任を取ろうとしない「方針」を金児学長名で「解説」してくる不誠実な教育への姿勢、理念のなさこそ、大学人として省みるべきでしょう。京都府立大学は、2004年度に京都朝鮮高級学校生推薦入試の資格を認め、受け入れています。


 大阪市大は、除外しているのは朝鮮高級学校だけではないとして、高等専門学校や専修学校、各種学校もダメだとしています。つまり看護学校もダメだとしています。看護学校修了者は大学への編入学も法律で認められています。法律で編入学をも認められている者の受験資格を認めない合理的理由はまったくありません。大阪市大が、唯一の根拠とする募集要項は、府内の「高等学校に在籍する者」又は、「高校生本人又は保護者」が大阪市内に住所を有する者に出願資格を与えているのです。もし、本当に、「慎重な手続きを経て」熟慮した結果の方針を決めたのなら募集要項に「ただし、『高校生』、『高等学校』とは、学校教育法が資格を付与しているもののうち、同法第1条の『高等学校』及びその在籍者に限定する」趣旨であると明記したはずです。法律が資格を付与している以上、「同等以上の学力があると認められた者」も受験資格があるとするのが原則であり、募集要項の文言からもそう解釈せざるをえません。


 私たちは、「大阪市立大学は、すべての人間の尊厳と平等の精神に立脚した学問の府である」(大阪市立大学人権宣言2001)ことを願っています。大阪市大が一刻もはやく今回の決定が誤りであることに気づき、「そのために行動する責任」(同宣言第1条)を全うすることを求めて以下のことを要求します。
1.大阪市大の朝鮮高級学校生に対する推薦入試の出願拒否は、不合理かつ看過できない民族差別であり、そのような事態が生じた経緯について迅速かつ完全な総括を大阪市大が行い、説明責任を果たすこと。

2.出願を拒否された朝鮮高級学校生に対し、学長名において謝罪すること。

3.一般入試の開始される前に出願を拒否された朝鮮高級学校生に対し本年度中に、推薦入試の出願を認めること。
 私たち「大阪市大による朝鮮高校生への民族差別を許さない会」は、日本およびアジア、世界の人びとと共に、大阪市大に総括・説明責任、謝罪、差別撤回を求め粘り強く取り組むことを声明します。

2006年1月17日
大阪市大による朝鮮高校生への民族差別を許さない会
 共同代表 西岡 智 / 本田 哲郎 / 方 清子





 長い文章読んでいただきありがとうございます。
 私の子供も、いずれ大きくなって進路を考えるときに、選択肢は多いにこした事はありません。
選択肢が少なくなる理由が、差別等の根拠の乏しいものであれば憤りを隠せないのも無理はありません。

なお、この件に関しまして署名活動も行っておりますので、こんなことも起きているということだけ、
頭のどこかに置いといて下さい。
署名の参加者をどの地区まで募集しているのかは、共同代表の方に問い合わせましたところ、
大阪市以外の在住の方でも署名に参加出来ると言う事なので、
賛同くださる方は上記の「賛同署名」を印刷し、署名していただいたら
署名用紙に書いてある住所へご郵送下さい。
少しでも多くの方の賛同をお願いする次第です。