こんばんは
今日は柄の話でもしようかなと思います
最近、七五三用の女の子の着物を
探しておられる方がいらっしゃったり、
前回お姉さんが着た七五三用の着物を
今度は妹さんが着られるとのことで
お手入れを承ったり…
そのおかげで、沢山の七五三用の着物と帯と被布を
見させてもらいました
男の子は柄はお決まりで、
鷲・鷹に龍や虎、鎧兜といった強そうな感じで
色も黒や紺〜青系、茶色や緑など
地味目なものが多いので、
正直面白味に欠けるというか…
特筆すべき点が…ない ごめんね
あ、最近は男の子用の被布もあるらしいです
私は写真でしか見たことがないですが、
色はやっぱり地味な感じでしたよ
一転、女の子はとても華やか
色も沢山あるし、柄も豊富で楽しいです
小さな女の子向けならではの可愛らしい色柄は
見ているだけで自然と笑顔になれますよ
そんな中、やはり多いのは鞠の柄
鞠の中に様々な模様が描かれていて
華やかで可愛らしい柄ですよね
長い糸を使って作るため「縁を結ぶ」、
球体の形から「何事も丸くおさまるように」という
魔除けの意味があったり、
「丸々と健やかに育ちますように」という願いが
込められたりしています
また、鞠は子どものおもちゃでもあるので
子どもの着物に描かれやすい柄です
そして、宝尽くし
宝尽くしは、本当に沢山見ました
帯の柄になっているものが多かったかな
子どもは体が小さいので、着物の柄も
大人用のものに比べて小さいです
宝尽くしはおめでたい柄だし、
小さい柄が沢山集まっているので
子ども用の着物に使いやすいのかもしれませんね
宝尽くしは中国の吉祥思想“八宝”に由来があって、
それが日本に伝わり独自に変化したものです
身を守る意味がある「隠れ笠」や「隠れ蓑」、
願いが叶う「如意宝珠」「打出の小槌」、
お金に困らないように「金嚢」「宝鍵」「分銅」、
貴重な宝を意味する「七宝」、
希少な香辛料であり健康長寿を願う「丁子」、
ありがたいお経が書かれた「宝巻」と
秘伝が書かれた「巻軸」は知恵を授けるなどなど
縁起の良い模様が沢山詰まっています
この柄は全部使われていなくても、一部の柄が使われていたら
「宝尽くし文様」と言います
余談ですが、以前“きものSalon”で
フィギュアスケートの浅田真央さんが
宝尽くし文様の帯を作っておられたのですが、
そこには彼女の愛犬やスケートシューズなども
散りばめられていましたよ(その記事はこちら)
宝尽くし文様をいくつか並べて見ることがあったら、
それぞれ使われている柄の違いを見るのも
間違い探しみたいで楽しいです
七五三もあと2ヶ月後に迫ってきましたね
私の働く呉服店には、ご祖父母の方が
いらっしゃることが多いです
「この柄は○○ちゃんは気に入ってくれるかしら」
「○○ちゃんにはこの色が似合うんじゃないかな」と、
楽しそうにお着物を選ばれる姿を見て
こちらも楽しく一生懸命提案しています
お孫さんが喜んでくれるといいなぁ
今日は、いつもと毛色が違うブログになりましたね
実は、鞠も宝尽くしも
きもの文化検定で問題になりやすい柄でもあります
そして、検定も同じく2ヶ月後
復習も兼ねてブログにしてみました
仕事も検定も頑張ります
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