昨日、一人であるカフェに入りました。
そのお店は一人のお客さんが多いらしく、壁に向かってカウンターが並ぶスタイルの座席が多くありました。
わたしはカウンターではなくテーブル席に着いたのですが、ちょうど前方に、壁に向かって座るOLさんらしいスーツ姿の女性が見えました。
女性はすでに飲食を終えているらしく、スマホをカウンターの上に置いて、ずっと画面をタッチしていたのですが…
スカートから出た膝頭が両側に開き、顔をスマホに近づけているために恐ろしく猫背になっていて、お世辞にも美しいとはいえない後姿だったことに、なんだかショックを受けました。
こういうことを感じるのは、年をとった証拠かな (笑)
女性は壁に向かっているので、彼女を正面から見る人は誰もいません。ゆえに油断しているということもあるのでしょう。一人のときぐらい、誰に気をつかうことなくリラックスしたいという思いもあるのでしょう。よくわかります。
でも、少なくとも私からは、彼女の残念な姿がはっきりと見えていました。
そこはお店。公共の場所。自宅ではありません。
はしたないだとか、女性たるものかくあるべし、なんてことを上から目線で語るつもりは毛頭ありません。
そうか、私も普段はあんな格好をしているかもしれないと、素直に反省させられました。わたしも、街のなかで誰かを不愉快な思いにさせているのかもしれません。
ところで、着物だとああいう姿にはならないんですよね。
物理的に足は開けない。開いたところで着物のなかに隠れてしまいます。だから、開いた膝頭は表には見えません。
また、帯がコルセットのように体を支えるので、姿勢もよくなります。
わたしが通う着付け教室には、70代、80代の先生たちがいらっしゃいますが、みなさんとても姿勢がいい。
着物は体の動きを制限します。動きにくくて嫌という方がいるのもわかります。
洋服に比べたら、大股では歩けないし、足は組めないし、乱暴に手を動かすと袖をひっかけたり、汚すこともある。不便といえば不便です。
一方で、洋服にはない機能もあります。
大股で歩けない、足も組めない、猫背にもならない(なれない)。ゆえに、女らしさを勝手につくってくれる。
クリーニングも高いので、汚さないように動きは慎重になり、静かになります。着物だと周りからの視線も感じるので、心理的なセーブも働きます。
いわば、女性としての美しさを守ってくれるという機能が着物には備わっているのだと気が付きました。動きにくいというのは、マイナスばかりではなく、長所にもなるわけです。
運動をするなら、ジャージに軍配があがるでしょう。
仕事をするなら、スーツに軍配があがるでしょう。
女らしい動きをしたいなら、着物に軍配があがるでしょう。
女らしい動きなんて、意識をすればジャージでもスーツでもできるではないか、というかたもいるかもしれませんね。はい、確かにそのとおり。
だけど着物は「意識をしなくても」女らしい動きになってしまうのです。いわば、女らしい動きを強制するコルセット。
これって便利だとは思いませんか?
着物姿の女性が、一人でも街に増えることを祈ります。
美意識を磨くというのは、毎日の暮らしをとても豊かにしてくれます。☆お読みいただきありがとうございます。
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~♪今日も素敵な着物語を♪~