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着物語 -KIMONO STORY-

好きなもの。
旅。読書。銀座。着物。お家でゴロゴロ。
好きな言葉は “住めば都”。
モットーは “一日1スイーツ”。
着物まわりを中心に、
風の吹くまま 気の向くままに綴るブログです。

少し前のことになりますが、お客さんがごった返す呉服屋さんのセール会場で、顔見知りの店長さんにそっと話しかけられました。


「あそこにかかっている反物、(わたしに)お似合いになると思います」


見上げると、そこにかかっていたのは、とっても華やかな小紋の反物。


着物語 KIMONO STORY


「この反物が入荷したときから、店の子たちと、『○○さん(=わたし)に似合うだろうね』って話していたんです」 と店長さん。

京都のとある有名な染屋さんが、セールのために協賛で出してくださった反物なのだとか。


わたしは普段、どちらかといえば無地に近いような着物を好んで着ています。

それは、アッサリというか、サッパリというか、目も鼻も口も大きくないというか、似顔絵にしずらいというか・・・(苦笑) 

そういう顔立ちのわたしには、あまり大きな柄は似合わないと思っているからです。


どうしても、柄に負けてしまうような気がする。

着物のほうが前に出て、自分が後ろに引いてしまう気がする。

それゆえ、飛び柄だったり、江戸小紋だったり、細かい柄の紬だったり、、、というような着物ばかりを選んでいました。

当然、そちらの呉服屋さんにもそういう着物ばかりを着て出かけていました。


だから、店長さんに「あの反物が似合う」と言われたときには意外な感じがしました。

わたしのどこを見て、この反物を勧めているのだろう?と。


でも、嬉しかった。

とっても。

なんともいえない喜びがわいてくるのを感じました。


わたし自身に見えていない部分を、店長さんは見てくれているのかもしれないなと思いました。

あるいは、こうも言い換えられます。

わたしが諦めている部分を、店長さんは引き出そうとしてくれているのかな、と。


これって大げさに聞こえますか?


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結局その反物を購入し、着物に仕立てました。

ちなみに言うと、驚くほど価格は安かった。

そういう点からも、わたしはその店長さんを信頼しています。


袷の着物ですからまだ袖は通していません。

こうして家で広げていると、正直不安もわいています。


やっぱり着こなせないかも。

着物に負けちゃうんじゃないかな。

着物友達から「それは違うんじゃない?」 なんて笑われたりしないかな・・・。


でも、どうしようもなくワクワクしてくるのも事実。


着こなしたい。

華やかな雰囲気が出せるようになりたい。

何回も着るうちに、「わたしらしい着物」だと言われるようになりたい。

似合うねと褒められたい。


それはまるで、わたしのなかに眠っていて、まだ表に出てきていないワタシと出会えるかのような、そんな気分になるのです。


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女性には、この感覚をわかってもらえるのではないでしょうか。


新しい洋服でも、何度も着ているうちに自分のものにしていく感覚ってありますよね。

髪型もそう。メイクもそう。

挑戦するからこそ、果実を得られる。


口紅一本でも、新しい色に挑戦するのはちょっとした勇気がいります。

自分のイメージから離れているものほど、緊張する。でも、ワクワクする。


こうなりたいイメージがあったら、まずは、そのためのアイテムをひとつ手に入れることが近道なのだと思います。

最初はギャップがあったり違和感があったりするけれど、いつしかそのアイテムを自分のモノにしたときには、別の面が引き出されてくる。


わたしはこの秋、この着物で、未知の世界へ飛び出すささやかな冒険をするのです。

わたしは、新しいワタシと出会えるのでしょうか?



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