こちらの記事の続きです。

お直し隊の意義と
その危険性。

そして
来年の成人式までに
着付け講師としてするべき事と
来年のお直し隊の計画
などを書いてみようと思います。






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今回のお直し隊は
ありがたい事に
多くのお褒めのお言葉を頂戴し
スタッフ共々
とても充実した一日となりました。

やはり
1,800名弱の新成人のうちで50名程度の方のお直しをさせていただいたという事実は重く
単純に、着崩れを直すお手伝いができて良かったなと言う事と同時に

「お直し隊がそこに存在する」
事によって
実際にはお直しに来られなくても
精神的に楽になったたいうお嬢様や保護者様はたくさんいらっしゃったと思います。

実際、私のところにも
ある匿名の方からお電話が入り
「お直し隊がいらっしゃるという心強さがあり、安心して娘を式典に送り出す事が出来ました」という大変嬉しいお言葉が直接届きました。 

お直し隊の一番の存在意義は
「何かあれば必ず助けてくれる人が居る」という安心感のご提供だと
これは、自信を持って言えます。


また、
スタッフ側からの意見としては
「やり切った!という達成感」
「勉強になった!という充足感」
「お役に立てた!という高揚感」
などを強く感じることが出来たといった
感想が届いています。

一人一人の技術の向上と
来年の成人式に向けてモチベーションのアップができた事は
間違いなくスタッフにとって
大きな実りになった事と思います。


そしてもう一つ
この活動にご興味を持ってくださった方々の中に
大阪府議、和泉市議、市の職員の方、
また
地域に根ざしてお商売をされている
地元企業の経営者様が
たくさんいらっしゃった事は
この活動が間違いなく
地域貢献の一端だということを
意味していると思います。
この点は大変意義深い事です。



それから
この活動をご覧いただいた着付師の方から
「来年は自分の地域でもやってみたい」というお問い合わせのお声もチラホラと届いています。
お直し活動が広がりを見せる事は
素晴らしい事ですし
多くの方のお役に立てるように
是非応援させていただきたいと思います。



以上が
お直し隊主催1年目の私から見えた
お直し隊の意義かなと考えます。


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次に
お直し隊が持つ危険性について
少し考えてみたいと思います。


当日の活動が終わってから
ずっと何かが
引っかかってモヤモヤしていました。

間違いなく
達成感や充実感でいっぱいのはずなのに
何かが頭の片隅に引っかかっている。

そのモヤモヤに気づくのに数日の振り返りが必要でした。

振り返りの中で
自分とスタッフの当日の言動を
反芻してみました。

たしかに
着崩れが起こってしまったり
体調不良だったりして
【自ら】お直し隊のところに来られた方や

先程お話ししたように
「お直し隊を利用しなかったけれど、何かあった時には駆け込めるところがあると言う安心感」を喜んでくださった方にとっては
お直し隊はきっと間違いなく喜ばれたと思っています。


事前の準備の段階でも
「お嬢様が自ら来られるのを待つだけでなく、スタッフ側から積極的にお声かけをしてお困りの方のお手伝いをしましょう」と
スタッフ同士で打ち合わせをしていたので
受け付け担当のスタッフは
積極的に新成人の中に飛び込んで
たくさんのお嬢様にお声かけしてくれ

その結果
自分で着崩れていると気づいていらっしゃらないお嬢様を
着崩れが酷くなる前にお直しする事が出来ました。

しかしその反面、
着崩れているという「マイナスの情報」をわざわざご本人の耳に入れてしまう事で
ご本人が不快に思われたり、悲しくなったり、イライラされたり、という事が
あったのではないかと思います。

そういうご指摘(クレーム)は届いてはいませんが、心配でたまりません。
もしかしたら、お嬢様を傷つけてしまってはいないだろうか?と。

少し強い言葉ですが
「着物警察」
問題と近いかもしれません。

お声かけを担当してくれたスタッフも
機転をきかせて
言葉を選びながら慎重にまわってくれましたので
もちろん失礼な言動は無かったのは確かですが

しかしそれ以上に
「お声かけ」という行為は慎重の上に慎重を重ねて行う必要があると気付きました。

こちらが良いと思っていても
それはもしかしたら親切の押し売りやお直し隊の自己満足になってしまうかもしれません。

ほとんどのお嬢様はご自分で着崩れている事を気づいておられないと言う事なので

つまり
こちらが指摘しなければ何も知らないまま過ぎていかれると言う事

そしてそれは
もしも最後まで問題なく過ごされるならば
「着崩れてはいない」と同じかもしれないと言う事。



我々着付師がいちばん考えないといけない事は

「振り袖を綺麗に楽に着付ける事」
だけではなく
「全ての着崩れを直す事」
でもなく


「お嬢様が振り袖を通して良い思い出を作るお手伝いする事」

が原点だと言う事を
絶対に忘れてはならないと
再確認しました。

だから
お直し隊は正義ではないのです。

お直し隊にいちばん必要な技術は

「着物を着慣れていない方が快適な一日を過ごされるようお手伝いする技術」
であると思います。

積極的なお声かけのおかげで未然に防げたトラブルもたくさんあった事は間違いない反面
もしかしたら
傷つけてしまう事もあるかもしれないと言う事を
絶対に忘れてはいけません。

反省を込めて
敢えて強い言葉で
記す事にしました。


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以上を踏まえた上で
来年のお直し隊では

積極的なお声かけは控えて
そのかわりに
プラカードを作成したり
ポスターの数を増やしたりして

困った方が自ら助けを求めてくれやすい形を作るよう配慮しようと思います。


それと同時に
・トイレの行き方
・車の乗り降り
・食事の仕方
・歩き方、座り方
・階段の登り降り
・簡単な着崩れの直し方

などを
例えばリーフレットを作成して配布したり事前に動画でシェアしたり……

想定されるお嬢様のトラブルを未然に防ぐために、アドバイスをする
工夫が必要だと思います。

このような工夫は
早い段階で
市の担当部署の方と相談して
進めていかなければなりませんので

もしも来年のお直し活動を
検討されている方がいらっしゃいましたら

とにかく早めに
まずは
成人式担当部署にご相談される事をお勧めします。

そして
もしも私の今回の経験や反省点が
少しでもお役に立てばとの思いで

一部、強い表現になったかもしれませんが
詳しくシェアさせていただきました。


そして最後になりますが
心華ここはなとして
来年の成人式に向けて
振り袖着付けに特化した
プロ向けのコースを
4月に開講する予定です。

約10ヶ月、ひたすら振り袖着付けを学び
着付師としてのハートをシェアし合い
来年の成人式にはいっしょにお仕事現場に行く少数精鋭の強いチームを作ります。

詳細はただ今
検討中ですので
しばしお待ちくださいませ。

以上
2021和泉市初の着崩れお直し隊の振り返りでした。

結局
凄く長くなってしまいましたが
最後までお読みいただきありがとうございました。

私の経験が少しでもお役に立てば嬉しいです。