②人間国宝 北村武資
法隆寺や正倉院に残っている古代名物裂には、
古今東西の大変高い技術が結集されてます。
昔の織りの技術を、何とか現代にも呼び戻そうと、
今でも、多くの職人たちが研究を続けていますが、
再現するのは、至難の業ではないようです。
顕微鏡で織りの組織を見て、唸るほどだそうです。
そんな高い技術が一旦消えてしまったこと
本当に残念ですね。
中学を出て西陣に入った北村武資は、
龍村平蔵、森口華弘らに師事しながら、独自の技術を高めていきました。
ある日、中国で発掘された「羅」の古代職の写真を見て
大変興味を持ちました。
そして、研究に研究を重ね、遂にその手法を編み出しました。
また、羅と同じ紋織りで、もっと密度の高い「経錦」の古代職を編み出し
ました。
美しいものを美しいと感じる気持ちと、それを追及するエネルギーと
右の物か左の物か見当がつかない暗闇の世界で
試行錯誤する執念強さこそが
日本人に与えられた才能ではないかと思います。
彼は、二つの技の保持者として人間国宝に任命されて
現代でも大活躍しています。
彼の、袋帯は、「上品で繊細」が特徴かと思います。
色合いも淡くて美しく、金糸銀糸もそれほど、光ってません。
控えめでいて、この上なく優雅、
軽くて柔らかく、でも、腰があって本当に〆やすい帯です。
「公益社団体法人 日本工芸会 北村武資」で検索すると
年代ごとの彼の作品が見られます。