父とマヨネーズ ゆく年来る年 | かしみあ100%

かしみあ100%

やわらかくて、あたたかい。

新年明けましてだいぶ経ちます。
しばらく、実家に帰っていました。

そういうわけでお久しぶりです。
今年もマイペースにやっていきます。
よろしくおねがいします。


祖父が亡くなったため、年賀欠礼ということで
例年とはちょっとだけちがった新年を迎えました。


大晦日。
久しぶりに会う父と酌み交わす。
新酒・特別本醸造【ゆく年くる年 720ml】

紅白を横目に、地元の酒を
朝日酒造の「ゆく年くる年」を飲む。

我が家の恒例の、行事だ。


もともと、うちは7人家族。

それが、いつのまにかいいことやよくないことやらで
4人になった。
座敷もなんだか広く、なんとなく寒い。


どういう話の流れなのか祖父の
じいちゃんのはなしを、父がする。

いい感じに酒がまわってきたんだろう。
初めて聞くエピソードだった。



それは、もしかしたら、グロテスクなはなしだ。

ふしぎなことに、僕は、いや、ぼくらは、誰一人いやな顔をしなかった。
ただただ黙って耳をかたむけていた。

うちはむかし、豚を飼っていたそうだ。
じいちゃんが、あるとき、その豚を、解体してもらって
頭だけもらってきたそうだ。
自転車の荷台にくくりつけて、うちまで帰ってくる。

さて、どうやって食べようか、って、うちについたんでね見ると
無いんだよ!

荷台に乗せてきたはずの、豚の頭が無いんだよ!

これはね途中で落っことしてきたんだな、そう思ってね
あわててきた道を戻ったそうだ。

道端に豚の頭がおちてるわけだ。
それをみたひとはねさぞかし…

そういうはなしだった。

笑い話なんだろう。



マヨネーズってのはさ、大体どこの家庭の冷蔵庫にもあって
チューブをしぼって、使うわけなんだけどさ…

ぼくらが知ってるマヨネーズはすじのついたああいうかたちをしてるんだけど
あれの、絞り口は星型なんだ。
だから搾り出した状態はね、いわばつながった星なんだ。

それは、意識しないとわからない。

マヨネーズってのは、手作りするとけっこうたいへんなんだ。
分離しないようにたえず撹拌しながら、ちょっとずつちょっとずつ
油を足していって…



いま、ひとりになってこれをかいている。

だからこそ思うことがある。

もともと、酢と、油と卵と塩と…
そういうバラバラなものがマヨネーズになるように
家族、っていうものも、けっこうな努力があって
なんとなくかたちを保っている。

星型がああいうかたちになるように
家族の歴史っていうのももともとはちいさなエピソードの
積み重ねなわけだ。

そんなことをね、思った。

グロテスクなエピソードが笑い話になるのは
親父のトークの腕だけじゃなくてその場の
空気も関係してるんだ。

そんなことに、気がついた。


そんなこんなで、今年もよろしくです。

では、また。