人は正面じゃなく後ろ姿を見ている。
後ろ姿は見られる場所なんです。
正面は、身振り手振りで相手に何かを伝える場所。
笑ったり、泣いたり、怒ったり、喜怒哀楽のすべてを自分の意志でアピールする場所。
でも後ろ姿は、直接的には何も訴えかけないが、その時のコンディションや、人間性が正直に現れる。
しかも自分の意志とは全く関係なく。
どれだけ好印象でも、後ろ姿で「惜しい!」と思わせる場所はがある。
それは「靴のかかと」
確かにパンツの裾に隠れているから、目立ちにくいということはあるが、後ろ姿になった時、驚くほど目立つのもこの「かかと」なんです。
しかし案外「かかと」にまで意識が行き届いているひとは少ないんじゃないかな。
靴のかかとにまで手入れが行き届いた着こなしは、見える場所だけではなく、逆に「人の目に触れにくいところまで行き渡った気配り」が出来る「誠実な人」を連想させる。
自分に対する「陰徳」
そして自分に対する「陰徳」は世の中に対しての姿勢につながる。
この靴はチャールズ皇太子の靴
40年以上履いているジョン・ロブの靴だけど、よく見るとあちこちにパッチワークで補修されている。
物を大切にする気持ちと、英国紳士として立ち居振る舞い、装い。
こんな人だったら誰だって好きになっちゃうよね。