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低温の期間は早朝に凍結の恐れがあるために前日の夕方に収穫をしている
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小さなLEDヘッドライト一つで暗闇の中で収穫
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先日、最強寒波が日本列島を覆っていた時もそう
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ビニールハウスを叩く風音、遠くで聞こえる自動車の微かな嘶き
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圃場に灯火などなく、角幡唯介氏の「極夜行」を擬似体験する
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足元のグリーンマスターは機能性は抜群だが地表の温度がダイレクトにくる
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身を守るのはノーマルヒートテックと背中に貼ったカイロのみ
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これがダメだった…
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始まりは軽い頭痛
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風邪でも引いたかな?ここで体育会系で培われた根性が顔を出す
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これは気のせいだ。これしきで逃げちゃダメだ
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軽い響きが徐々に大きな響きになる
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そして頻繁に出る生あくび、これはもしかして…
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「眠っちゃダメだ!」ドラマで見るやつか!
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そう、ワタシは圃場で遭難しかけていたのだ
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人家から離れた圃場の、そのまた端の方
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誰も助けてくれやしないだろう
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「なんとしても帰る!」「とにかく帰る!」
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生きてこそ、命あってのお仕事だ
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帰宅してからの家の暖かさ、いつも日常
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子どもたちは父が遭難しかけていたなど思いもしないだろう
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そりゃそうだ
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父が向かったのは南極の極夜ではなく琵琶湖のほとりの畑なのだから。。。
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画像
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2月9日。道も凍る朝。
