「ホルモー六景」 万城目学 | きむきむ父ちゃん@滋賀県草津市で働く専業農家のブログ

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農家の長男に生まれて36年、農家と名乗って6年目。まだまだペーペーでございます

ホルモー六景 (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)
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裏表紙より・・・
このごろ都にはやるもの。恋文、凡ちゃん、二人静。四神見える学舎の、威信を賭けます若人ら、負けて雄叫びなるものかと、今日も京にて狂になり、励むはご存知、是れ「ホルモー」。負けたらご存知、其れ「ホルモー」。このごろ都にはやるもの。元カレ、合コン、古長持。祇園祭の宵山に、浴衣で駆けます若人ら、オニと戯れ空騒ぎ、友と戯れ阿保踊り。四神見える王城の地に、今宵も干戈の響きあり。挑むはご存知、是れ「ホルモー」。負けたらご存知、其れ「ホルモー」。古今東西入り乱れ、神出鬼没の法螺試合、若者たちは恋歌い、魑魅魍魎は天翔る。京都の街に咲き誇る、百花繚乱恋模様。都大路に鳴り渡る、伝説復古の大号令。変幻自裁の第二幕、その名も堂々『ホルモー六景』、ここに推参!



京都を舞台に4つの大学が鬼語を使って1000匹のオニを戦わせる、

全滅すれば「ホルモー!」と叫び、叫んだ本人に何か小さな出来事が起きる。

そんな奇想天外なファンタジー。

あるわけないという展開を細かすぎるディテールの構築によって実在するかのように

京都を知っていれば、京都で学生をした経験があれば

こんなことあっても「オカシクナイ・・・」と思ってしまう。

そんな「鴨川ホルモー」のサイドストーリーが6篇

思い入れ深いのは、「第一景 鴨川(小)ホルモー」

京都産業大学玄武組の二人静の物語。

主人公の女子2人が生活する北山周辺の景色が鮮明に映し出されるのも

著者 万城目氏が学生時代を京都で過ごした時を同じくして

僕自身も京都産業大学の学生として京都をプラプラ、北山を自転車でフラフラしていたから。

北山の植物園、INOBUN、あの喫茶店は志津屋かな?とか、

マイアミっていう「ご休息」できそうなところがあったなぁ~とか

東洋亭の冷製トマト、ハンバーグが美味かったなぁ~とか・・・。

本書にないところまで世界が広がっていき、

学生時代の心の機微がズシズシと突き刺さってくるのです。

なんとも不思議で、それでいて日常な全六編。

できることならば続編を。

全ての登場人物が愛おしく、

行き過ぎて著者の万城目氏までも愛おしくなるような短編集でございます。。。 





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